Windows,WindowsUpdate

2017年6月度のWindows Updateを適用すると、Internet Explorer(以下、IE)で印刷が正常にできなくなる問題ですが、Microsoftは印刷の修正パッチとなるKB4032782を公開しました。

EdgeデベロッパフォーラムでMicrosoftのJames M.氏はこの問題を『修正しない』とマークしていましたが、内部統制が取れていないのか彼の勝手な独断だったようですね。

それはさておき、印刷の修正パッチKB4032782についてですが、いくつか注意点があります。

CPU


(Source:USB.org AMD Naples SP3 SOC / EPYC 7601 / USB.org AMD Summit Ridge AM4 SOC)

前回、 「AMDはエラッタを修正したB2ステッピングのZenを計画しており、B2ステッピングではPCIeコントローラなどのハードウェアバグが修正される」 という噂が出てきましたが、EPYCはB2ステッピングであることが判明しました。

マザーボード


(Source:BIOSTAR)

BIOSTARはマイニング向けマザーボード『TB250-BTC PRO』を発表しました。このマザーボードの特徴はなんといっても

PCIeを12スロット備えているところでしょう。しかし、それだけでなく、このスロットの配置にもこだわりが感じられます。

ASRockからも

CPU


(Source:Intel Core i9-7900X im Test: Stromverbrauch, Temperatur und erste Benchmarks)

ドイツメディアのComputer Baseでi9-7900Xを空冷で回したときの温度が公開されました。使用されたCPUクーラーはミドルサイズの

Noctua NH-U14S(デュアルファン)になります。このクーラーでPrime95を回すと

 Prime95
Version
電圧消費電力
(システム全体)
温度
i9-7900X@3.6GHz29.1
(AVX有効)
1.00V269W89度
i9-7900X@3.6GHz28.1
(AVX有効)
1.00V269W90度
i9-7900X@4.0GHz26.6
(AVX無効)
1.08V281W98度

これくらいの温度になるようです。どれくらいの時間回したのかは書かれていませんでした。もっと大型のクーラーであればもう少し低い温度で運用できそうですね。

参考までにi7-6950Xは下記になります。こちらも使用クーラーはNoctua NH-U14Sです。

 Prime95
Version
電圧消費電力
(システム全体)
温度
i7-6950X@3.1GHz29.1
(AVX有効)
1.01V187W67度
i7-6950X@3.1GHz28.1
(AVX有効)
1.01V190W68度
i7-6950X@3.4GHz26.6
(AVX無効)
1.07V177W63度

i9-7900Xとはクロックが異なりますが、それでもソルダリングがいかに大正義か伝わってきます。

CPU


(Source:[WARNING] Intel Skylake/Kaby Lake processors: broken hyper-threading)

<ザックリ意訳>
IntelのSkylakeとKaby Lakeのハイパースレッディングに欠陥が見つかりました。ハイパースレッディングが有効になっていると、特定のレジスタでショートループが発生し、システムやアプリケーションの誤作動、データの破損、データの消失などが発生する可能性があります。

対象となるプロセッサはデスクトップ、組み込み、モバイル、HEDTです。この欠陥は、debianやLinuxベースのシステムだけでなく、全てのOSに影響する可能性があります。

この問題は、ハイパースレッディングを無効にするか、マイクロコードのアップデートで修正することができます。

・Kaby Lake
この問題を修正するにはシステムベンダーのみが利用できるマイクロコードを適用したBIOS/UEFIのアップデートが必要です。現在、システムベンダーはテスト中か、運が良ければマイクロコードを適用したBIOS/UEFIが公開されているかもしれません。詳細はシステムベンダーにお問い合わせください。

修正が施されたBIOS/UEFIをインストールするまでハイパースレッディングを有効にしないことを強くお勧めします。

・Skylake
SkylakeもKaby Lakeと同様です。しかし、Skylakeにはすぐにマイクロコードを適用する方法もあります。 (詳しくはソース元をお読みくださいませ)


上記内容が2017年6月25日付けでdebianのサイトで公開されました。HEDTと記載があるように、Intelが公開している資料によるとSkylake-Xもこの問題(SKZ7)を抱えています。

Skylakeに関してはLinux上ですぐにマイクロコードを適用する方法も用意されています。Linux noobの自分にはハッキリと状況が掴めないため、ソース元をお読みいただくのが確実ですが、 「たぶんこういうことだろう」 的なものでよろしければ続きをどうぞ。

Windows,ウイルス


(Source:ZDNet / eTeknix)

<ザックリ意訳>

Microsoftは2017年6月8日にブログで 「Windows 10 Sは既知のランサムウェアの影響を受けない」 と豪語した。これが本当かどうか、ZDNetはセキュリティ研究者のMatthew Hickey氏に依頼してWindows 10 Sをランサムウェアに感染させることが可能か試すことにした。

結果、Matthew Hickey氏はわずか3時間ほどで成功した。Matthew Hickey氏は 「簡単すぎて正直驚いている」 と述べている。

攻撃には悪意のあるマクロベースのWord文書を作成し、Word文書を開くとDLLインジェクションが行われる方法を利用した。そこを起点にクラックを進め、最終的にはシステム特権を得てコンピュータを自由にリモートアクセスできるようになった。

Matthew Hickey氏は 「この状態はアンチマルウェアやファイアウォールなどを無効にしたり、重要なWindowsのファイルを上書きすることができる。ランサムウェアをインストールすることもできる。ゲームオーバーだ」 と述べた。


上記内容がZDNetなどの海外メディア各所で報じられました。

Windows 10 Sは基本的にWindowsストアのアプリケーションしか動作しないため、比較的ウイルスの影響を受けにくい仕様だとは思いますが、Microsoftが主張する 「Windows 10 Sは既知のランサムウェアの影響を受けない」 というのは誇大広告だったようです。

CPU,PCゲーム全般


(Source:Guru3D)

前回のあらすじ。X299マザーボードのBIOSによってSkylake-Xのゲームパフォーマンスが異なる。

具体的にBIOSのどこがどう違うのか、という部分ですが、

 Hardware P-Stateが有効
 消費電力が低くなる (一定のTDP内に収める挙動で、Intelは有効を推奨しているらしい)
 ただしゲームパフォーマンスは悪くなる

 Hardware P-Stateが無効
 消費電力が高くなる
 ゲームパフォーマンスが良くなる

この違いでゲームパフォーマンスに大きな差が出てくるようです。前回のGuru3Dのゲームベンチマークは、Hardware P-Stateが無効の新BIOSでした。

で、Hardware P-Stateが有効/無効のゲームベンチマークが出てきましたので、サクッと結果をどうぞ!

 X299 ASUS PRIME: Hardware P-State有効
 X299 MSI Gaming Pro: Hardware P-State無効

になります。

ハードウェア全般

2017年モデルのSurface Pro購入者から、Webページに書かれている仕様と異なるという苦情がMSフォーラムで出ています。Surface ProのWebページには

PCゲーム全般


(Source:Get Even тест GPU/CPU)

スリラーADVのGET EVENの各種ベンチマークが公開されました。ベンチマークの測定シーンは

↑になります。上記シーンをFHD最高設定でMin60FPSを保つにはGTX 980 4GB(Min60FPS)以上が必要となってきます。測定シーンは割と静かなので、戦闘シーンではもう少しフレームレートの低下が予想されます。また、今のところSLI / CFには対応していません。

なお、GET EVENはSteamで既に発売中ですが日本語はまだありません。日本語版は2017年内発売予定となっています。

以下、最高設定での各種ベンチマークになります。

Windows


(Source:Announcing Windows 10 Insider Preview Build 16226 for PC)

MicrosoftはWindows 10 Insider Preview Build 16226でタスクマネージャにGPU使用率を追加しました。これに関してはナイスですね。むしろ今までなかったのが不思議!

まだInsider Previewでテスト中ですが、上手くいけばそう遠くないうちに通常のWindows 10にも実装されるでしょう。

CPU,Linux

Linuxカーネルなどの大規模プロジェクトをビルド中、RYZEN環境でのみ発生する不具合がLinux界隈で話題になっています。ザックリと箇条書きでまとめますと、

 ・gccを使ってLinuxカーネルなどの大規模プロジェクトをビルド中にSEGV(セグメンテーション違反)で死亡する
 ・死亡原因はおそらく本来実行すべき命令から64バイトずれて実行されているから
 ・必ず死亡するわけではなく10回中3回だったり、202回中6回だったり
 ・確定はしていないもののRYZENのエラッタが原因の可能性が高い
 ・最悪、データ破壊の可能性がある
 ・AMDに直接言えばCPUの交換対応をしてくれる場合がある
 ・ただし交換で直るかはまだわからない

ってところのようです。もっと詳しく知りたい方は、この問題について隅々まで書かれている下記のお方のページへどうぞ!

 Ryzenにまつわる2つの問題 - 覚書
 http://satoru-takeuchi.hatenablog.com/entry/2017/04/24/135914

なお、自分には専門的な内容のほとんどが理解できませんでした(震え声) 

この問題が他にどういったシーンで影響するのか懸念されます。AMDには一刻も早くこの問題を調査・公表してほしいですね。

< Update 1 >
WindowsでもVS2017での大規模プロジェクトのビルドで失敗しやすいという報告がツイッターで出てきました。VS2017でUnreal Engineをビルドすると、数回に1回から、10回に1回程度の割合で失敗するとか。詳しくは下記のお方のツイッターへどうぞ。

 https://twitter.com/homuh0mu/status/877793529879183360

< Update 2 >
この問題に少し進展がありました。詳細はこちらの記事へどうぞ。

< Update 3 >
この問題に大きな進展がありました。詳細は下記の記事へどうぞ。
【CPU】 RYZEN SEGV問題に大きな進展。しかし、根本的な解決方法はCPUの交換のみ

Windows,WindowsUpdate

2017年6月14日にWindows Updateなどで配信されたInternet Explorer(以下、IE)関連を含むパッチを適用するとIEで印刷が正常にできなくなる問題について、Microsoftは2017年6月20日付けで不具合が生じる各パッチに 「既知の問題」 として掲載しました。

GeForce,GPU

NVIDIAはVoltaを採用したTesla V100シリーズの新たなランナップを発表しました。SXM2版Tesla V100は2017年5月のGTC 2017で既に発表済みですが、今回はPCIe版のTesla V100となります。

前世代とスペックの比較をしてみると

 Tesla V100 (PCIe版)Tesla P100 (PCIe版)
GPUGV100GP100
Process12 nm16 nm
Die Size815 mm²610 mm²
CUDA51203582
FP647 TFLOPS4.7 TFLOPS
FP3214 TFLOPS9.3 TFLOPS
Memory Size16 GB16 GB
Memory Interface4096-bit HBM24096-bit HBM2
Memory Bandwidth900 GB/s732 GB/s
Transistors21.1 billion15.3 billion
TDP250 W250 W

大幅に性能が向上しています。このPCIe版Tesla V100は2017年中に出荷予定とのこと。PCゲーマー勢にTeslaシリーズは関係ありませんが、Voltaの足音が近づいてきていますね!

マザーボード,メモリ

AMDはRYZENシリーズ / AM4マザーボード向けDDR4メモリキットの互換性リストを更新しました。リストには2133MHz~3200MHzの信頼性の高いメモリが含まれています。

リストのダウンロードは下記のアドレスからどうぞ。

 RYZEN / AM4マザーボード用DDR4メモリキット互換リスト
 https://www.amd.com/system/files/2017-06/am4-motherboard-memory-support-list-en.pdf

なお、このリストはBIOSアップデートでAGESA v1.0.0.6が適用されていることを前提に作られています。

CPU,PCゲーム全般


(Source:PC Perspective / Guru3D)

PC系メディア各所で一斉にSkylake-Xのベンチマークが公開されました。Cinebenchや消費電力、温度などの基本的な部分は既に記事にしているため、詳細は下記の記事をご参照くださいませ。

 【CPU】 Skylake-X 10C20TモデルCore i9-7900Xの各種ベンチマーク公開

この記事ではゲームベンチマークのみに焦点を当てたいと思います。i9-7900X@3.3GHz vs i7-6950X@3.0GHz、新旧10C20Tモデル対決の結果をどうぞ! まずはPC Perspectiveで公開されたゲームベンチマークから。