【Windows11】 WindowsUpdate 2023年7月 不具合情報 - プレビューリリース KB5028254 [Update 1]

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2023年7月27日にWindowsUpdateに配信されたWindows11 バージョン22H2用更新プログラムKB5028254の不具合情報です。

月例の翌々週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。

『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。不具合の修正内容の詳細については各更新プログラムのリンク先よりご確認くださいませ。

以下、2023年7月27日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。『.NET Framework』など、その他の更新プログラムやWindows Server固有の不具合は割愛しています。

更新履歴 [記事初公開日: 2023/7/27]
① スタートメニューが開かない既知の不具合を加筆。 [2023/7/29] [New]

Windows11 22H2用プレビューリリース: KB5028254

基本情報

KB5028254はWindows11 バージョン22H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。

この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。

▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト

  • Internet Printing Protocol (IPP)モードの切り替えにより、印刷ジョブが突然停止する場合がある不具合を修正。この不具合はIndependent Hardware Vendor (IHV)ドライバがある場合に発生します
  • 0xEFのブルースクリーンエラー(BSoD)でシステムが繰り返し再起動する場合がある不具合を修正
  • fastfatファイルシステムドライバに影響する不具合を修正。この不具合により、競合状態で応答停止になる場合がありました
  • 明るさの設定がより正確になるよう改善
  • スリープから復帰後に特定のモニターやオーディオデバイスが認識されない不具合を修正
  • ウィジェットがタスクバーのピン留めから外れる不具合を修正
  • VPNのパフォーマンスが低くなる不具合を修正
  • 手書き入力において、中国語のGB18030-2022実装レベル2をサポート。これによりレベル3要件を満たすようになります
  • PCの消費電力に影響するWindows Notification Platformの不具合を修正
  • クライアントとWindows Push Notification Services (WNS)サーバーとの接続の信頼性向上
  • インターネットに接続されていないハイブリッド参加デバイスにサインインできない不具合を修正
  • Windows Autopilotプロファイルのダウンロードの再試行回数を増加
  • Event Forwarding Subscriptionsに影響する不具合を修正。この不具合により、サブスクリプションにEvent Channelを追加すると、不要なイベントが転送されました
  • インストールエラーが発生する不具合を修正
  • CPUのL2キャッシュのサイズが正しく表示されない不具合を修正
  • Verdana Proフォントファミリーの一部の文字のヒント機能を強化
  • プリンタードライバに影響する不具合を修正。予期せずアンロードされる場合がありました
  • この更新プログラムは、XAMLのテキスト編集コントロールに影響します。読み取り専用になった後、コントロールを再度編集することはできません。これは、日本語、中国語、韓国語の新しいMicrosoft Input Method Editor (IME)を使用すると発生します
  • ナレーターが『プロダクトキーの変更』ラベルを読み上げるようになりました
  • 信頼できるLANからパブリックネットワークに自動的に切り替わらない不具合を修正
  • Country and Operator Settings Asset (COSA)プロファイルを最新のものに変更
  • WWANデバイスにおいて、再起動するたびにダイアログが表示される不具合を修正
  • Internet Protocol Security (IPsec)ルールでサーバーを構成すると、応答しなくなる不具合を修正
  • Bring Your Own Vulnerable Driver (BYOVD)攻撃の危険性があるドライバをブロックリストに追加
  • 署名されていないWindows Defender Application Control (WDAC)ポリシーがExtensible Firmware Interface (EFI)ディスクパーティションにコピーされる不具合を修正
  • WDACに影響する不具合を修正。『Disabled: Script Enforcement』により不要な監査イベントが作成される場合がありました
  • erver Message Block (SMB)上のI/Oに影響する不具合を修正。この不具合により、LZ77+Huffman圧縮アルゴリズムを使用すると失敗することがありました

備考

Microsoftが公開しているKB5028254のページに書かれている既知の不具合の内容は一部間違っています。『プロビジョニングパッケージを使用した場合OOBEが完了しない不具合』があると記されていますが、この不具合は2022年11月30日に公開されたKB5020044にて修正されました。

そのうち掲載内容を修正するだろうと思っていましたが、今回は一向に修正されないため、一応記しておきます。以下の『不具合情報』は、KB5028254のページの誤った内容ではなく、最新情報に基づいた内容になります。

不具合情報

KB5028254には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

2023年6月28日公開のプレビューリリースKB5027303およびそれ以降の更新プログラムをインストールすると、WVC1 (VC-1)コーデックを使用した動画の再生や録画に失敗する場合があります。また、カメラやWebカメラがデフォルトでWVC1コーデックを使用していると動作しない場合があります。

この不具合は、Known Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。一般的なPC環境や、企業や組織に管理されていないPC環境の場合、放っておいても最大で24時間以内に自動的に修正されます。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』(日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。

KIRで修正したことで、Microsoftはこの不具合を解決済みとしています。しかし、この不具合の情報が公開されたのは2023年7月26日で、知らない人が多いと思われることから一応掲載いたします。

[New]

2023年7月27日に公開されたプレビューリリースKB5028254以降の更新プログラムをインストールすると、スタートメニューが開かなくなる場合があります。この不具合は、ExplorerPatcherなどのサードパーティ製のUIカスタマイズアプリを使用している環境で発生します。

この不具合は、Windows11 22H2の仕様変更によるもののため、Windows側では修正されません。UIカスタマイズアプリ側で修正する必要があります。

詳細は以下の記事参照。
スタートメニューが開かない不具合。Windows11 22H2にて発生。KB5028254以降をインストールすると一部環境で発生。8月のセキュリティ更新プログラムにもご注意

KB5028254およびそれ以降の更新プログラムをインストールする前には、サードパーティ製UIカスタマイズアプリをアンインストールすることをMicrosoftは勧めています。もし、不具合が発生した場合は、UIカスタマイズアプリの開発元へ問い合わせるようMicrosoftは案内しています。

引き続きUIカスタマイズアプリを使用したい場合は、アプリ公式サイトでKB5028254の仕様変更に対応したアップデートの有無をご確認ください。