【Windows11】 WindowsUpdate 2023年6月 不具合情報 - プレビューリリース KB5027303 [Update 2]
WindowsUpdate
2023年6月28日にWindowsUpdateに配信されたWindows11 バージョン22H2用更新プログラムKB5027303の不具合情報です。
月例の翌々週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。
『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。不具合の修正内容の詳細については各更新プログラムのリンク先よりご確認くださいませ。
以下、2023年6月28日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。『.NET Framework』など、その他の更新プログラムやWindows Server固有の不具合は割愛しています。
更新履歴 [記事初公開日: 2023/6/28]
① Microsoftは、更新プログラムを公開した翌日に情報を追加しました。それに伴い、『スタートメニューやWindowsでの検索、UWPアプリが正常に動作しない不具合』『CPU使用率が下がらない不具合』が修正された旨を加筆。 [2023/6/29]
② WVC1 (VC-1)コーデックを使用した動画の再生や録画に失敗する既知の不具合を加筆。 [2023/7/26] [New] |
Windows11 22H2用プレビューリリース: KB5027303
基本情報
KB5027303はWindows11 バージョン22H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。
この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。
▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト - この更新プログラムをインストールすると、Print Screenキーの動作が変わります。デフォルトでSnipping Toolが開くようになります。元の設定に戻すには『設定』 → 『アクセシビリティ』 → 『キーボード』 → 『PrintScreen キーを使用して Snipping Tool を開く』のトグルをオフにしてください。過去にこの設定をいじったことがある場合は、その設定が継続されます
- ゲームをプレイしていると、Timeout Detection and Recovery (TDR)エラーが発生する不具合を修正
- Print Spoolerサービスが動作しなくなる不具合を修正
- Network Protector for BitLockerに影響する不具合を修正。この不具合により、デバイスがサスペンド状態に入った後、再開されません
- tib.sysがロードされない不具合を修正
- レジストリ設定が削除されることがある不具合を修正
- msftconnecttext.netのHTTPトラフィックが多すぎる不具合を修正
- Teamsからの不在着信やメッセージのアラートが通知されない不具合を修正
- IDBObjectStoreを使用する一部アプリが、Microsoft Edgeおよび同ブラウザのIEモード動作しない不具合を修正
- ユーザーアカウントが管理者権限でWindowsターミナルを開くことができるように変更。この機能は、以前にサインインしたことのない管理者アカウントを使用している場合にのみ機能します
- 特定のアプリにおいて、動画再生がちらつく不具合を修正
- ファイルエクスプローラーが動作しなくなる不具合を修正
- 一部のイヤホンにおいて、音楽のストリーミングが止まる不具合を修正
- スタートメニューの推奨(Recommended)セクションで右クリックしても正常に動作しない不具合を修正
- タスクバー右下のシステムトレイの時計に秒数を表示できるようになりました。『設定』 → 『個人用設定』 → 『タスク バー』→ 『タスク バーの動作』から設定できます
- ナレーターのスキャンモードが保持されない不具合を修正
- ナレーターにおいて、選択したオプションボタンをキャンセルすると本来とは異なる動作をする不具合を修正
- 特定のアプリにおいて、バーコードをスキャンすると動作が停止する不具合を修正
- レポートレートが高いマウスをゲームで使用する際のPCのパフォーマンスが向上
- PCをロックしたあとにオンスクリーンキーボードが開かなくなる不具合を修正
- ファイルエクスプローラーのコンテキストメニューにアクセスキーのショートカットを追加
- VPNステータスアイコンを追加
- スタートメニュー上のMicrosoftアカウントに通知バッジを展開
- ファイルエクスプローラのローカルファイルをMicrosoft Outlookの連絡先と共有できるよう変更
- ライブキャプションに日本語、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語、デンマーク語、韓国語を追加。ライブキャプションは[Windows] + [Ctrl] + [L]キーから有効にできます
- アプリ内の音声アクセスコマンドヘルプページのデザインを変更
- イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、インド訛りの英語での音声アクセスコマンドをサポート
- テキスト選択と編集の新しい音声アクセスコマンドを追加
- 2要素認証(2FA)コードをすばやくコピーできるコピーボタンを追加。この機能は英語版でのみ動作します
- ロックダウン機能にマルチアプリキオスクモードを追加
- タスクマネージャーからのライブカーネルメモリダンプ(Live Kernel Memory Dump / LKD)の収集を実装
- 物理キーボードが接続されていないときに、タッチキーボードを表示するかどうかの設定を変更
- ノートPCおよび2-in-1 PC環境でContent Adaptive Brightness Control (CABC)が実行できるようになりました
- USB4ハブとデバイスの設定ページを追加
- 『設定』 → 『プライバシーとセキュリティ』にプレゼンスセンサーの設定を追加
- 設定内の検索のパフォーマンスを改善
- 『設定』 → 『システム』 → 『マルチタスク』 → 『スナップまたは Alt+Tab を推したときにアプリのタブを表示する』に『20 個の最新のタブ』を実装
- クラウドサジェストと統合検索サジェストを改善
- Microsoft Defender for Endpointに多くの新機能と改善を追加。詳細はMicrosoft Defender for Endpointのページをご覧ください
- Microsoftのクラウド間で認証できるよう改善
- ブルースクリーン(BSoD)後に生成されるミニダンプに仮想メモリ範囲が追加されるようになりました
- 中国語フォント及び中国語IMEを改善
- Windowsの信頼性を改善
- メモリが3.5GB未満の環境にプッシュ通知が届かない不具合を修正
- サマータイムに入った際、スケジュールされたタスクが時間通りに実行されない不具合を修正
- Desktop Window Manager (DWM)の信頼性を向上
- .msiファイルが正常に機能しない不具合を修正
- エクスプローラー(explorer.exe)のCPU使用率が下がらない不具合を修正 (2023/6/29に新たに加えられた修正内容)
- Barco社のClickShareなどのアプリを使用していると、スタートメニューやWindowsでの検索、UWPアプリが正常に動作しない不具合を修正 (2023/6/29に新たに加えられた修正内容)
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備考
Microsoftが公開しているKB5027303のページに書かれている既知の不具合の内容は一部間違っています。『プロビジョニングパッケージを使用した場合OOBEが完了しない不具合』があると記されていますが、この不具合は2022年11月30日に公開されたKB5020044にて修正されました。
そのうち掲載内容を修正するだろうと思っていましたが、今回は一向に修正されないため、一応記しておきます。以下の『既知の不具合』は、KB5027303のページの誤った古い内容ではなく、最新情報に基づいた内容になります。
不具合情報
KB5027303には以下の既知の不具合があります。
既知の不具合
不具合概要 | 回避策 |
2023年5月10日以降にWindowsUpdateに配信された更新プログラムをインストールすると、エクスプローラー(explorer.exe)のCPU使用率が下がらなくなる場合があります。
この不具合が発生する手順は以下。
共有ファイルまたは共有フォルダを右クリックして『プロパティ』を開き、『セキュリティ』 → 『詳細設定』 → 『有効なアクセス』 → 『有効なアクセス許可の表示』を選択「Computing effective access....」(有効なアクセスを計算しています)というメッセージが表示されますが、結果は表示されません以降、エクスプローラーがCPUを使用し続ける場合があります。開いたウィンドウを閉じてもCPU使用率は下がりません
| この不具合が発生した場合、CPU使用率を下げるには以下のいずれかを行うようMicrosoftは案内しています。
PCを再起動する影響を受けているユーザーのサインアウトを行う (ロックさせるだけでは不十分です。必ずサインアウトをしてください)
Microsoftは、この不具合を2023年6月下旬に修正を予定していましたが、少なくとも2023年6月28日AM03:10時点では、修正されたという記述は見当たりません。
当初、Microsoftはこの不具合を修正したとは書いていませんでしたが、翌日になって修正したと情報を書き加えました。 |
[New] 2023年6月28日公開のプレビューリリースKB5027303およびそれ以降の更新プログラムをインストールすると、WVC1 (VC-1)コーデックを使用した動画の再生や録画に失敗する場合があります。また、カメラやWebカメラがデフォルトでWVC1コーデックを使用していると動作しない場合があります。 | この不具合は、Known Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。一般的なPC環境や、企業や組織に管理されていないPC環境の場合、放っておいても最大で24時間以内に自動的に修正されます。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。 企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。 詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』(日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。 |