【Windows11】 WindowsUpdate 2023年6月 不具合情報 - プレビューリリース KB5027292 [Update 1]
WindowsUpdate
2023年6月29日にWindowsUpdateに配信されたWindows11 バージョン21H2用更新プログラムKB5027292の不具合情報です。
月例の翌々週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。
『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。不具合の修正内容の詳細については各更新プログラムのリンク先よりご確認くださいませ。
以下、2023年6月29日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。『.NET Framework』など、その他の更新プログラムやWindows Server固有の不具合は割愛しています。
更新履歴
① Microsoftは『CPU使用率が下がらない不具合』が修正された旨を2023年7月30日に追加しました。記事に加筆。 [2023/7/30] [New] |
Windows11 21H2用プレビューリリース: KB5027292
基本情報
KB5027292はWindows11 バージョン21H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。
この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。
▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト - Barco社のClickShareなどのアプリを使用していると、スタートメニューやWindowsでの検索、UWPアプリが正常に動作しない不具合を修正
- ファイルエクスプローラーが動作しなくなる不具合を修正
- Print Spoolerサービスが動作しなくなる不具合を修正
- レジストリ設定が削除されることがある不具合を修正
- Network Protector for BitLockerに影響する不具合を修正。この不具合により、デバイスがサスペンド状態に入った後、再開されません
- tib.sysがロードされない不具合を修正
- TextInputHost.exeが動作しなくなる不具合を修正
- Azure Virtual DesktopおよびWindows 365ユーザーに影響する不具合を修正。仮想マシンまたはクラウドPCのリモートデスクトップセッションの正しい場所が表示されないことがありました
- レジストリ『HKCU\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\User Shell Folders』に影響する不具合を修正。この不具合により、スタートメニュー、検索、Azure Active Directory (Azure AD)の認証に失敗しました
- 『Smart Card is Required for Interactive Logon』アカウントオプションを有効にした際の不具合を修正。この不具合により、RC4を無効にすると、Remote Desktop Servicesの認証ができなくなりました
- IDBObjectStoreを使用する一部アプリが、Microsoft Edgeおよび同ブラウザのIEモード動作しない不具合を修正
- メモリが3.5GB未満の環境にプッシュ通知が届かない不具合を修正
- Microsoft Defender for Endpointに多くの新機能と改善を追加。詳細はMicrosoft Defender for Endpointのページをご覧ください
- 中国語フォント及び中国語IMEを改善
- デフォルトのターミナル設定に『Let Windows Decide』を追加
- ナレーターのスキャンモードが保持されない不具合を修正
- ナレーターにおいて、選択したオプションボタンをキャンセルすると本来とは異なる動作をする不具合を修正
- サマータイムに入った際、スケジュールされたタスクが時間通りに実行されない不具合を修正
- Desktop Window Manager (DWM)の信頼性を向上
- .msiファイルが正常に機能しない不具合を修正
- msftconnecttext.netのHTTPトラフィックが多すぎる不具合を修正
- エクスプローラー(explorer.exe)のCPU使用率が下がらない不具合を修正 (2023/7/30に新たに加えられた修正内容)
|
不具合情報
KB5027292には以下の既知の不具合があります。
既知の不具合
不具合概要 | 回避策 |
2023年3月29日公開のプレビューリリースKB5023774以降をインストールすると、ExplorerPatcherやStartAllBackなどのサードパーティ製のUIカスタマイズアプリを使用している環境において、Windowsが起動しなくなる恐れがあります。 | ExplorerPatcherとStartAllBackは修正されたバージョンがリリースされています。これら2つのアプリは最新バージョンへとアップデートすることでこの不具合は発生しません。 そのほかのサードパーティ製のUIカスタマイズアプリを使用していて、この不具合やその他の問題が発生した場合は、使用しているアプリの開発元にお問い合わせください。 Microsoftは、この不具合をアプリ側で解決したとして2023年4月21日(現地時間)付けで『解決済み』としています。しかし、まだKB5027292のページに掲載されているため、注意喚起もかねて一応、当サイトでも掲載しています。(Microsoftの消し忘れということも考えられます。そのときは当サイトからも削除いたします) |
新しい日本語IMEを使用していると、アプリケーションにおいて、ローマ字/カナ入力モードが自動的に切り替わらない場合があります。 開発者向け情報: アプリケーションが『ImmSetConversionStatus』関数、またはVK_KANAキーエミュレーションを使用している場合、この不具合の影響を受けます。 | 以下のいずれかの対処方法をご検討ください。 < 対処方法A >
手動で入力モードを変更する。 < 対処方法B >
以前のバージョンのIMEを使用する。『設定』 → 『設定の検索』に「日本語 IME の設定」と入力して『日本語 IME の設定』を開く → 『全般』 → 一番下の『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更することでこの不具合を回避できます。
|
2023年5月10日以降にWindowsUpdateに配信された更新プログラムをインストールすると、エクスプローラー(explorer.exe)のCPU使用率が下がらなくなる場合があります。
この不具合が発生する手順は以下。
共有ファイルまたは共有フォルダを右クリックして『プロパティ』を開き、『セキュリティ』 → 『詳細設定』 → 『有効なアクセス』 → 『有効なアクセス許可の表示』を選択「Computing effective access....」(有効なアクセスを計算しています)というメッセージが表示されますが、結果は表示されません以降、エクスプローラーがCPUを使用し続ける場合があります。開いたウィンドウを閉じてもCPU使用率は下がりません
| この不具合が発生した場合、CPU使用率を下げるには以下のいずれかを行うようMicrosoftは案内しています。
PCを再起動する影響を受けているユーザーのサインアウトを行う (ロックさせるだけでは不十分です。必ずサインアウトをしてください)
Microsoftは、この不具合を2023年6月下旬に修正を予定していましたが、少なくとも2023年6月29日AM10:04時点では、修正されたという記述は見当たりません。
当初、Microsoftはこの不具合を修正したとは書いていませんでしたが、翌月の2023年7月30日になって修正したと情報を書き加えました。 |