【Windows11】 WindowsUpdate 2023年10月 不具合情報 - プレビューリリース KB5031455 [Update 4]

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2023年10月27日にWindowsUpdateに配信されたWindows11 バージョン22H2用更新プログラムKB5031455の不具合情報です。

月例の翌々週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。

『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。不具合の修正内容の詳細については各更新プログラムのリンク先よりご確認くださいませ。

以下、2023年10月27日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。

更新履歴
① インストールに失敗してブートループが発生する不具合(ユーザー報告)を加筆。 [2023/10/30]
② Copilotを使用するとアイコン位置がズレる既知の不具合を加筆。この不具合はWindows11 23H2の既知の不具合でもアナウンスされていましたが、KB5031455にも追記されました。 [2023/11/10]
③ COLRv1カラーフォントフォーマットが正常にレンダリングされない不具合を加筆。 [2023/11/15] [New]
④ デスクトップのアイコン名の影が消えない不具合が修正された旨を加筆。 [2023/11/15] [New]

Windows11 23H2 / 22H2用プレビューリリース: KB5031455

基本情報

KB5031455はWindows11 バージョン22H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。

この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。

▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト

  • デスクトップのアイコン名の影が消えない不具合を修正 [New]
  • V4 (Type 4)プリンタードライバで印刷するときにエラーが発生する不具合を修正
  • Dynamic Lighting OEM向けの新しいカスタマイズオプションを追加。新しいPCのOSイメージをカスタマイズできるようになりました
  • トルコの英語表記をRepublic of Türkiyeへと変更
  • Windowsのロケールがクロアチアに設定されている環境において、正しいデフォルトの通貨(ユーロ)が表示されない不具合を修正
  • シリアのサマータイムの変更に対応。詳細は『Interim guidance for Syria DST changes 2022.』のページをご覧ください
  • Compact Font Format version 2 (CFF2)フォントを使用すると『fontdrvhost.exe』が応答しなくなる不具合を修正
  • 『ctfmon.exe』がメモリリークを起こす不具合を修正
  • 『TextInputHost.exe』がメモリリークを起こす不具合を修正
  • 『動的ライティング』のデフォルトのプロバイダが正常に適用されない不具合を修正
  • ドメイン認証されたネットワーク上にいる場合、誤ってパブリックドメインが検出されるというWindowsファイアウォールの不具合を修正
  • 応答時間の遅いInternet Printing Protocol (IPP)プリンターを使用すると、Outlookが応答しなくなる不具合を修正
  • 携帯電話事業者の名称が間違っていたのを修正
  • 特定の携帯電話事業者のCountry and Operator Settings Asset (COSA)プロファイルを最新のものへと更新
  • 外部接続がブロックされる不具合を修正。この不具合は、Kubernetes loadbalancer serviceをセットアップしてセッションアフィニティをオンにすると発生しました
  • Firewall CSP (Configuration service provider)の不具合を修正。この不具合によりデバイスの同期が停止していました
  • Windows Information Protection (WIP)ポリシーを定義してプロキシイを設定した環境でブルースクリーンエラー(BSoD)が発生する不具合を修正
  • Windows Helloの顔認証を設定できない不具合を修正
  • PowerShellにおいて、スクリプトがブロックされるなどの不具合を修正
  • 『タスクバーを自動的に隠す』設定に影響する不具合を修正。この不具合により、SHAppBarMessage() APIを使用して設定できませんでした
  • 検索ボックスのパフォーマンスが向上
  • robocopyに影響する不具合を修正。『/efsraw』を使用すると正しくコピーできませんでした
  • ESP (enrollment status page)の同期セッションに想定以上に時間がかかる不具合を修正

不具合情報

KB5031455には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

Mobile Device Management (MDM)アプリの BitLocker 構成サービスプロバイダー(CSP)ノードで『FixedDrivesEncryptionType』または『SystemDrivesEncryptionType』ポリシー設定を使用すると、一部環境において『Require Device Encryption』設定に65000エラーが誤って表示されることがあります。

このエラーは表示上のエラーで、実際には影響はありません。この不具合はMicrosoft Intuneで発生します。また、サードパーティ製MDMでも影響を受ける可能性があります。

この不具合は、以下のOSに影響します。

  • Client: Windows11 23H2 / 22H2 / 21H2、Windows10 22H2 / 21H2、Windows10 Enterprise LTSC 2019
  • Server: なし

Microsoft Intuneでこの不具合を緩和するには、『Enforce drive encryption type on operating system drives』または『Enforce drive encryption on fixed drives』ポリシーを未構成に設定してください。

Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。

マルチモニター環境において、Copilot in Windows (プレビュー)を使用すると、アイコンの位置が移動したりズレる場合があります。

Microsoftによると、この不具合が発生する恐れのある環境ではCopilot in Windowsを使用できない(有効にならない)場合があるとのこと。

すでにCopilotが有効になっている環境での具体的な回避策は案内されていません。

Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。

[New]

COLRv1カラーフォントフォーマットが正常にレンダリングされません。

Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。

ユーザー報告
不具合概要回避策

一部環境において、KB5031455のインストールに失敗する場合があります。再起動中の画面で更新失敗 → 修復失敗 → 更新失敗というブートループが複数回発生するとの報告が出ています。

詳細は以下の記事参照。
KB5031455のインストールに失敗する不具合。ブートループに陥る

アンチウイルスソフトのMalwarebytesを使用している場合はこれを無効に、Malwarebytesを使用していない場合はWindows11を上書きインストールすればKB5031455のインストールができるようになったとの報告が出ています。もし、同様の不具合にお困りの方はお試しください。

なお、KB5031455には新たなセキュリティアップデートは含まれていないため、無理にインストールする必要はありません。2023年11月15日配信予定のセキュリティ更新プログラムで直っている可能性もありますので、放置しておくのも手です。(直っていなかった場合は上記方法をお試しください)