【Windows11】 WindowsUpdate 2022年11月 不具合情報 - セキュリティ更新プログラム KB5019980 / KB5019961 [Update 4]

WindowsUpdate

Windows11 - WindowsUpdate

2022年11月9日にWindowsUpdateに配信されたWindows11用セキュリティ更新プログラムKB5019980 (22H2) / KB5019961 (21H2)の不具合情報です。

『悪意のソフトウェア削除ツール』『.NET Framework』などの更新プログラムやWindows Server固有の不具合は割愛しています。以下、2022年11月9日に公開されたセキュリティ更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。

更新履歴
① 22H2および21H2に一部アプリケーションが正常に動作しない不具合(ユーザー報告)を加筆。 [2022/11/10]
② 22H2および21H2にKerberos認証とDirectAccessに関する既知の不具合を加筆。 [2022/11/15]
③ 22H2および21H2に一部アプリが正常に動作しなくなる既知の不具合を加筆。 [2022/12/7]
④ 22H2および21H2のデータベースへのアクセスに失敗する既知の不具合の回避策を加筆。 [2021/1/7] [New]

Windows11 22H2用セキュリティ更新プログラム: KB5019980

基本情報

KB5019980はWindows11 バージョン22H2用のセキュリティアップデートを含む累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで脆弱性が修正されます。

▼更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合

  • Windowsの脆弱性を修正
  • ファイルエクスプローラーのフォルダーのローカライズに失敗する不具合を修正
  • KB5019980には、2022年10月26日に配信されたプレビューリリースKB5018496の内容が含まれています

不具合情報

KB5019980には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

Windows11 22H2環境において、プリンターが『Microsoft IPP Class Driver』または『Universal Print Class Driver』を使用する場合、カラー設定や両面印刷設定など、各種機能や設定が正常に使用できない・反映されない場合があります。その場合、デフォルトの設定しか使用できません。

(※この不具合はKB5017389固有の不具合ではなく、Windows11 22H2自体の不具合です)

詳細は以下の記事参照。
Windows11 22H2に正常に印刷できない不具合。対処方法・回避策あり

この不具合の影響を受けるPCには、不具合を修正するトラブルシューターが自動的に配信されます。放っておけばそのうち直ります。

もし、手動ですぐにでも直したい場合は、一度、当該プリンターを削除して再インストールしてください。

プリンターの削除と再インストール

『スタートボタン』 → 『設定』 → 『Bluetooth とデバイス』 → 『プリンターとスキャナー』で当該プリンターを削除し、『デバイスの追加』から再インストールができます。

リモートコンピューター(例えばSMB経由)からWindows11 バージョン22H2マシンに大きなファイル(数GB)をコピーする際、本来より40%ほど低速になる場合があります。この不具合はローカルでのファイルコピーでも発生する可能性があります。

詳細は以下の記事参照。
ファイルコピー速度が40%も遅い不具合。Windows11 バージョン22H2で発生

一時的な回避策として、『robocopy』または『xcopy』に『/J』のパラメーターを付けてコマンドプロンプトなどからファイルコピーを行うようMicrosoftは案内しています。コマンド例が以下。

robocopy \\someserver\someshare c:\somefolder somefile.img /J
xcopy \\someserver\someshare c:\somefolder /J

コマンドを打つのが面倒だったり、あまりの遅さに我慢できない場合は、Windows11 21H2へのロールバックをご検討ください。Windows11 21H2から22H2へとアップデートした環境であれば、

Windows11 22H2から21H2へと戻す方法

『設定』 → 『システム』(左側) → 『回復』(右側) → 『復元』の『戻す』を押して、そのまま進めていけば21H2に戻せます。

現在、Microsoftは修正に取り組んでいるとのことです。

プロビジョニングパッケージを使用してWindows11 バージョン22H2をインストールすると、OSが部分的にしか構成されず、初期セットアップ(Out Of Box Experience / OOBE)が終了しなかったり、予期せず再起動が起こる場合があります。

プロビジョニングパッケージは多数のPCにOSを展開する仕組みで、主に企業や組織等を対象にしたものです。プロビジョニングパッケージを使用しない場合(普通にインストールする場合)はこの影響を受けません。

また、Windows Autopilotを使用するWindows PCのプロビジョニングもこの問題の影響を受けません。

詳細は以下の記事参照。
プロビジョニングパッケージが正常に動作しない不具合。Windows11 22H2にて

Microsoftによると、Windows11 バージョン22H2へとアップグレードする前に、Windows PCにプロビジョニングを行うことができれば、この不具合を回避することができるとされています。

現在、Microsoftは本不具合を調査しており、今後のアップデートで修正を予定しています。

2022年10月12日以降にリリースされた更新プログラムをインストールすると、ドメイン参加に『0xaac (2732): NERR_AccountReuseBlockedByPolicy』エラーで失敗する場合があります。

詳細は以下の記事参照。
KB5018410やKB5018482などに複数の不具合。ドメイン参加に失敗、OneDriveが突然終了

この不具合は、2022年10月12日の更新プログラムでの仕様変更に起因しています。この不具合は一般ユーザーが影響を受けることはほぼありません。

この不具合の詳細についてはこちらのページをご覧ください。

現在、Microsoftはこの不具合への対応を検討しています。

2022年11月9日に公開・配信された更新プログラムをインストールすると、サインインに失敗するなど、Kerberos認証に不具合が発生する場合があります。この不具合は、環境内のすべてのKerberos認証に影響する恐れがあります。

なお、一般ユーザーが自宅で使用するようなWindows PCはこの不具合の影響を受けません。

詳細は以下の記事参照。
Windows10や11、Serverなどに複数の不具合。主に企業・組織に影響。KB5019959やKB5019081などが原因

Microsoftから本不具合の回避策は案内されていませんが、当該更新プログラム(KB5019980)をアンインストールすることで正常な挙動に戻るはずです。ただし、セキュリティ更新プログラムをアンインストールすると、脆弱性が未修正のままになることには注意が必要です。

現在、Microsoftは解決に取り組んでおり、今後数週間で修正を見込んでいます。

2022年10月以降の更新プログラムをインストールすると、一時的にネットワークから切断した後などに、DirectAccessに再接続できなくなる場合があります。一般ユーザーが自宅で使用するようなWindows PCや、DirectAccessを使用していない環境はこの不具合の影響を受けません。

詳細は以下の記事参照。
Windows10や11、Serverなどに複数の不具合。主に企業・組織に影響。KB5019959やKB5019081などが原因

この不具合は、Known Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。KIRが適用されるまで最大24時間かかる場合があります。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』(日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。

2022年11月9日以降の更新プログラムをインストールすると、一部のアプリケーションが正常に動作しなくなる場合があります。具体的にはMicrosoft ODBC SQL Server Driver (sqlsrv32.dll)を使用するアプリが、データベースへのアクセスに失敗することがあります。

お使いのアプリが『sqlsrv32.dll』を使用しているかどうかわからない場合は、コマンドプロンプトから『tasklist /m sqlsrv32.dll』を実行してください。このコマンドにより『sqlsrv32.dll』を使用しているアプリが実行されているかどうかがわかります。

詳細は以下の記事参照。
KB5019959やKB5020030などに新たな不具合。データベースへのアクセスに失敗。Windows10や11、Serverなど、サポート中の全OSに影響

[New]

この不具合にお困りの場合、以下のいずれかを行うよう、Microsoftは案内しています。

  • アプリがデータソース名(DSN / Data Source Name)を使用してODBC接続を選択している場合、あるいは選択できる場合、Microsoft ODBC Driver 17 for SQL Serverをインストールし、アプリでそれを選択してDSNを使用してください。(備考: 最新版のMicrosoft ODBC Driver 17 for SQL Serverは、Microsoft ODBC Driver 18 for SQL Serverよりも、Microsoft ODBC SQL Server Driver (sqlsrv32.dll)を使用しているアプリとの互換性が高いため、17の使用を推奨しています)
  • DSNを使用できないアプリの場合、DSNを使用できるようにアプリを修正するか、Microsoft ODBC SQL Server Driver (sqlsrv32.dll)よりも新しいODBCドライバを使用してください

もし、いずれも行えない場合は、2022年11月9日以降の更新プログラム(セキュリティ更新プログラム、プレビューリリース)をアンインストールすることで一時的に回避できます。ただし、セキュリティ更新プログラムをアンインストールすると、脆弱性が未修正のままになるため注意が必要です。

現在、Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。

ユーザー報告
不具合概要回避策

応研株式会社製会計アプリ『大臣NXシリーズ』の実行中にエラーが発生する場合があります。

現在のところ、『大臣NXシリーズ』での不具合発生のみが確認されていますが、もしかしたら他社製のその他のアプリでも何かしらのエラーが発生するかもしれません。

詳細は以下の記事参照。
一部アプリが正常に動作しない不具合。KB5019959やKB5019980、KB5019961などで発生

本不具合の一時的な対処方法として、更新プログラムをアンインストールし、更新プログラムを一時停止するよう応研株式会社は案内しています。『大臣NXシリーズ』の最新情報については応研株式会社のページをご確認ください。

もし、『大臣NXシリーズ』以外の他社製アプリでも何かしらのエラーが発生した場合は、同様に更新プログラムのアンインストールをお試しください。

Windows11 21H2用セキュリティ更新プログラム: KB5019961

基本情報

KB5019961はWindows11 バージョン21H2用のセキュリティアップデートを含む累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで脆弱性が修正されます。

▼更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合

  • Windowsの脆弱性を修正
  • KB5019961には、2022年10月26日に配信されたプレビューリリースKB5018483の内容が含まれています

不具合情報

KB5019961には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

新しい日本語IMEを使用していると、アプリケーションにおいて、ローマ字/カナ入力モードが自動的に切り替わらない場合があります。

開発者向け情報: アプリケーションが『ImmSetConversionStatus』関数、またはVK_KANAキーエミュレーションを使用している場合、この不具合の影響を受けます。

詳細は以下の記事参照。
新しいIMEにまた不具合。入力モードが自動で切り替わらない。対処方法あり

以下のいずれかの対処方法をご検討ください。

< 対処方法A >
手動で入力モードを変更する。

< 対処方法B >
以前のバージョンのIMEを使用する。『設定』 → 『設定の検索』に「日本語 IME の設定」と入力して『日本語 IME の設定』を開く → 『全般』 → 一番下の『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更することでこの不具合を回避できます。

『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更

2022年10月12日以降にリリースされた更新プログラムをインストールすると、ドメイン参加に『0xaac (2732): NERR_AccountReuseBlockedByPolicy』エラーで失敗する場合があります。

詳細は以下の記事参照。
KB5018410やKB5018482などに複数の不具合。ドメイン参加に失敗、OneDriveが突然終了

この不具合は、2022年10月12日の更新プログラムでの仕様変更に起因しています。この不具合は一般ユーザーが影響を受けることはほぼありません。

この不具合の詳細についてはこちらのページをご覧ください。

現在、Microsoftはこの不具合への対応を検討しています。

2022年11月9日に公開・配信された更新プログラムをインストールすると、サインインに失敗するなど、Kerberos認証に不具合が発生する場合があります。この不具合は、環境内のすべてのKerberos認証に影響する恐れがあります。

なお、一般ユーザーが自宅で使用するようなWindows PCはこの不具合の影響を受けません。

詳細は以下の記事参照。
Windows10や11、Serverなどに複数の不具合。主に企業・組織に影響。KB5019959やKB5019081などが原因

Microsoftから本不具合の回避策は案内されていませんが、当該更新プログラム(KB5019961)をアンインストールすることで正常な挙動に戻るはずです。ただし、セキュリティ更新プログラムをアンインストールすると、脆弱性が未修正のままになることには注意が必要です。

現在、Microsoftは解決に取り組んでおり、今後数週間で修正を見込んでいます。

2022年10月以降の更新プログラムをインストールすると、一時的にネットワークから切断した後などに、DirectAccessに再接続できなくなる場合があります。一般ユーザーが自宅で使用するようなWindows PCや、DirectAccessを使用していない環境はこの不具合の影響を受けません。

詳細は以下の記事参照。
Windows10や11、Serverなどに複数の不具合。主に企業・組織に影響。KB5019959やKB5019081などが原因

この不具合は、Known Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。KIRが適用されるまで最大24時間かかる場合があります。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

詳細は『グループ ポリシーを使用して既知の問題ロールバックを展開する方法』(日本語ページは機械翻訳で意味不明な箇所あり。英語ページはこちら)をご覧ください。

2022年11月9日以降の更新プログラムをインストールすると、一部のアプリケーションが正常に動作しなくなる場合があります。具体的にはMicrosoft ODBC SQL Server Driver (sqlsrv32.dll)を使用するアプリが、データベースへのアクセスに失敗することがあります。

お使いのアプリが『sqlsrv32.dll』を使用しているかどうかわからない場合は、コマンドプロンプトから『tasklist /m sqlsrv32.dll』を実行してください。このコマンドにより『sqlsrv32.dll』を使用しているアプリが実行されているかどうかがわかります。

詳細は以下の記事参照。
KB5019959やKB5020030などに新たな不具合。データベースへのアクセスに失敗。Windows10や11、Serverなど、サポート中の全OSに影響

[New]

この不具合にお困りの場合、以下のいずれかを行うよう、Microsoftは案内しています。

  • アプリがデータソース名(DSN / Data Source Name)を使用してODBC接続を選択している場合、あるいは選択できる場合、Microsoft ODBC Driver 17 for SQL Serverをインストールし、アプリでそれを選択してDSNを使用してください。(備考: 最新版のMicrosoft ODBC Driver 17 for SQL Serverは、Microsoft ODBC Driver 18 for SQL Serverよりも、Microsoft ODBC SQL Server Driver (sqlsrv32.dll)を使用しているアプリとの互換性が高いため、17の使用を推奨しています)
  • DSNを使用できないアプリの場合、DSNを使用できるようにアプリを修正するか、Microsoft ODBC SQL Server Driver (sqlsrv32.dll)よりも新しいODBCドライバを使用してください

もし、いずれも行えない場合は、2022年11月9日以降の更新プログラム(セキュリティ更新プログラム、プレビューリリース)をアンインストールすることで一時的に回避できます。ただし、セキュリティ更新プログラムをアンインストールすると、脆弱性が未修正のままになるため注意が必要です。

現在、Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。

ユーザー報告
不具合概要回避策

応研株式会社製会計アプリ『大臣NXシリーズ』の実行中にエラーが発生する場合があります。

現在のところ、『大臣NXシリーズ』での不具合発生のみが確認されていますが、もしかしたら他社製のその他のアプリでも何かしらのエラーが発生するかもしれません。

詳細は以下の記事参照。
一部アプリが正常に動作しない不具合。KB5019959やKB5019980、KB5019961などで発生

本不具合の一時的な対処方法として、更新プログラムをアンインストールし、更新プログラムを一時停止するよう応研株式会社は案内しています。『大臣NXシリーズ』の最新情報については応研株式会社のページをご確認ください。

もし、『大臣NXシリーズ』以外の他社製アプリでも何かしらのエラーが発生した場合は、同様に更新プログラムのアンインストールをお試しください。