【Windows11】 WindowsUpdate 2021年11月 不具合情報 - セキュリティ更新プログラム KB5007215 [Update 4]

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2021年11月10日にWindowsUpdateに配信されたWindows11用セキュリティ更新プログラムKB5007215の不具合情報です。

『悪意のソフトウェア削除ツール』『.NET Framework』などの更新プログラムの不具合は割愛しています。以下、2021年11月10日に公開されたセキュリティ更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。

更新履歴
① MSIアプリが開けない既知の不具合を加筆。 [2021/11/19]
② HDRモニター使用環境において表示がおかしくなる既知の不具合を加筆。 [2022/1/12]
③ Outlookで日付の新しい電子メールが検索結果に表示されない既知の不具合を加筆。 [2022/2/14]
④ 初期状態に戻す際に、ファイルが削除されない既知の不具合を加筆。 [2022/2/26] [New]

Windows11 21H2用セキュリティ更新プログラム: KB5007215

基本情報

KB5007215はWindows11 バージョン21H2用のセキュリティアップデートを含む累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで脆弱性が修正されます。

▼更新プログラムのハイライト・修正された脆弱性や不具合

  • Windowsの脆弱性を修正
  • 一部アプリケーションのUI要素や描画がおかしくなる不具合を修正。この不具合は、GDI+を使用するアプリで、DPIや解像度が高いディスプレイに幅0のペンオブジェクトを設定した場合や、アプリがスケーリングを使用している場合に発生する可能性がありました。

追加情報

Microsoftは、非対応環境にWindows11をインストールした場合、WindowsUpdateを提供しないと述べていますが、2021年11月10日時点では非対応環境にも更新プログラムが降ってきています。

不具合情報

KB5007215には以下の既知の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

新しい日本語IMEを使用していると、アプリケーションにおいて、ローマ字/カナ入力モードが自動的に切り替わらない場合があります。

開発者向け情報: アプリケーションが『ImmSetConversionStatus』関数、またはVK_KANAキーエミュレーションを使用している場合、この不具合の影響を受けます。

詳細は以下の記事参照。
新しいIMEにまた不具合。入力モードが自動で切り替わらない。対処方法あり

以下のいずれかの対処方法をご検討ください。

< 対処方法A >
手動で入力モードを変更する。

< 対処方法B >
以前のバージョンのIMEを使用する。『設定』 → 『設定の検索』に「日本語 IME の設定」と入力して『日本語 IME の設定』を開く → 『全般』 → 一番下の『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更することでこの不具合を回避できます。

『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更

ネットワークプリンター・共有プリンターから印刷しようとすると0x00000709 (ERROR_INVALID_PRINTER_NAME)、0x0000007c (ERROR_INVALID_LEVEL)、0x000006e4 (RPC_S_CANNOT_SUPPORT)エラーや、「要素が見つかりません。」(Element not found.)と表示されて印刷に失敗する場合があります。

詳細は以下の記事参照。
2021年10月13日以降の更新プログラムに印刷できない不具合。KB5006738 / KB5006670 / KB5006746 / KB5006674等で発生

前提条件として、プリントサーバーにKB5006674(2021年10月13日公開セキュリティ更新プログラム)以降をインストールする前に、プリントクライアントPCに2021年1月以降の更新プログラムをインストールしている必要があります。

条件を満たせる場合は、ネットワークセキュリティおよびVPNソリューションによって、プリントクライアントPCが以下のポート範囲でプリントサーバーへのRPC over TCP接続を確立できるようにしてください。

・Default start port: 49152
・Default end port: 65535
・Port Range: 16384 ports

さらに、詳細は以下の記事を参照してください。

How to configure RPC to use certain ports and how to help secure those ports by using IPsec.
The default dynamic port range for TCP/IP has changed since Windows Vista and in Windows Server 2008

Microsoft Installer (MSI)を使用するアプリケーションの修復やアップデート後に、アプリが開けなくなる場合があります。

現在、カスペルスキーがこの不具合の影響を受けることが確認されています。

詳細は以下の記事参照。
KB5007186やKB5007215等にMSIアプリが開けなくなる不具合。対象方法あり

一時的な対処方法として、影響を受けたアプリを一旦アンインストールしてから、そのアプリの最新バージョンをインストールしてください。

カスペルスキーでこの不具合が発生する場合は以下の手順を実行してください。

Kaspersky Endpoint Security for Windowsが起動しない場合

  1. エラーの原因となる更新プログラムをアンインストールしてPCを再起動します。
  2. Kaspersky Endpoint Security for WindowsをPCからアンインストールします。もし、通常の方法でアンインストールできなかった場合は、kavremoverツールを使用してください。
  3. Kaspersky Endpoint Security for Windowsをインストールします。

Kaspersky Endpoint Security for Windowsをアンインストールしたり、アップグレードしたり、プライベートパッチをインストールできない場合

  1. エラーの原因となる更新プログラムをアンインストールしてPCを再起動します。
  2. Kaspersky Endpoint Security for Windowsのデータベースアップデートを実行します。
  3. エラーが発生した操作(インストールやアンインストールなど)を再度行ってみてください。

現在、Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。

特定のHDRモニターを使用するWindows11 21H2環境において、一部の画像編集アプリ等で色が正常に表示されない・正しくレンダリングされない場合があります。この現象は、主に白色で頻繁に発生します。明るい黄色やその他の色でも発生する場合があります。

この不具合は、Win32 APIが特定の条件下で予期せぬ情報やエラーを返す際に発生します。全てのカラープロファイル管理プログラムが影響を受けるわけではなく、Microsoft Color Control Panelを含む、Windows11の設定ページで利用できるカラープロファイルオプションは正常に使用できます。

この不具合はWindows11のオリジナルリリース(初期状態)から発生しています。

詳細は以下の記事参照。
Windows11に色が正常に表示されない不具合。修正は2022年1月下旬

本不具合の対処方法や回避策はMicrosoftから案内されていません。

HDRモニターで発生するため、単純にHDRを無効化すれば不具合の影響は受けないものと思われます。お困りの方はお試しください。

Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、2022年1月下旬に修正を予定しています。

Outlookで日付の新しい電子メールが検索結果に表示されない場合があります。

詳細は以下の記事参照。
KB5008212にOutlookの検索が正常に動作しなくなる不具合。対処方法あり

以下のレジストリの値のデータを『1』に設定して、Windows Searchの使用をやめることで、一時的に回避可能です。ただし、検索に時間が掛かる場合があります。元に戻す場合は値のデータを『0』にするか、DWORD『PreventIndexingOutlook』を削除してください。

【キー】HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\Windows Search
【DWORD】PreventIndexingOutlook
【値】『1』でWindows Searchを使用せずその都度検索するようになる、『0』でWindows Searchを使用する

レジストリエディター - 『PreventIndexingOutlook』を『1』に設定

[New]

『設定』 → 『システム』 → 『この PC をリセット』 → 『PC をリセットする』を押して『この PC をリセットする』ウィンドウを開き、『すべて削除する』を選択してもファイルが削除されない場合があります。

詳細は以下の記事参照。
初期状態に戻してもファイルが削除されない不具合。Windows10およびWindows11で発生

この不具合を回避するには、Windowsを初期状態に戻す前に、OneDriveからサインアウトするか、リンクを解除してください。詳細な手順は『OneDrive をオフにするか、無効にするか、アンインストールする』のページをご覧ください。

すでに初期状態に戻した環境においては、Windows.oldフォルダを削除することでもこの影響を軽減できます。手順はこちらのページ(英語ページ。日本語ページは機械翻訳で不正確)をご覧ください。

Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、今後のアップデートを修正を予定しています。