Windows11の『ペイント』と『メモ帳』にAI機能を実装。その機能とは

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Microsoftは、Windows11標準アプリである『ペイント』と『メモ帳』にAI機能を実装しました。

ペイントのAI機能

ペイントには2つのAI機能が実装されました。

生成塗りつぶし

1つ目のAI機能は『生成塗りつぶし』(Generative fill)と呼ばれるもので、指定した範囲に入力したプロンプトを生成することができます。

以下の例では指定した範囲に『medieval castle』(中世の城)と入力して、絵の中に自然と溶け込むようなお城のイラストが描かれて(生成されて)います。

生成塗りつぶし
生成塗りつぶし

このほかにも、Microsoftは案内していませんが、これが一般的に言われる『生成塗りつぶし』機能であるなら、プロンプト次第で、例えば人物の表情(真顔から笑顔にしたり)や服の色を変えたり、背景を延長・拡張させたりといったこともできるはずです。

なお、この『生成塗りつぶし』機能は、まずはSnapdragon搭載のCopilot PC+要件を満たしたWindows11 Insider Preview Dev / Canaryチャネル環境でのみ利用可能になります。また、この機能を利用するにはMicrosoftアカウントへのサインインが必須とされています。

生成消去

もう1つのAI機能が『生成消去』。画像内にある生成消去ブラシを使用してオブジェクトを選択すれば、そのオブジェクトだけを消して、背景を描き足してくれます。

生成消去
生成消去

Microsoftによると、この『生成消去』機能は「すべてのWindows11 PCで利用可能」とのこと。ここで言うすべてのWindows11 PCというのは『通常版Windows11』のことも含めるのか、それとも『Copilot PC+要件を満たしていないWindows11 Insider Preview Dev / Canaryチャネル』のことを指すのかは不明です。

また、これらのAI機能を含んだ『ペイント』バージョン11.2410.28.0は段階的にロールアウトされているとのこと。筆者環境において、このペイントのアップデートはInsider Preview版Windows11には降ってきましたが、通常版Windows11には降ってきませんでした。

余談ですが、この『生成消去』は実はペイントだけでなく、デフォルトアプリである『フォト』にもすでに実装されています。すぐにでも『生成消去』を試してみたい方は『フォト』をご利用ください。

メモ帳

Windows11 Insider Preview Dev / Canaryチャネルにおいて、『メモ帳』バージョン11.2410.15.0に以下のAI機能が実装されました。

Rewrite (リライト / 書き換え)

メモ帳に実装されたAI機能は『Rewrite』(リライト / 書き換え)。日本語版では『リライト』『書き換え』どっちの表現がされるのかはわかりませんは、本稿では原文のまま『Rewrite』とさせていただきます。

このAI機能は、メモ帳で開いたテキストの範囲を選択して、右クリックメニュー(コンテキストメニュー)もしくはメニューバーから『Rewrite』を選択すると、『文章の長さ』(Longer)、『文章のトーン』(Tone)、『文章のフォーマット』(Format)を変更できます。

『Rewrite』 (リライト / 書き換え)AI機能
『Rewrite』 (リライト / 書き換え)AI機能

このAI機能は現在、米国、英国、フランス、カナダ、イタリア、ドイツなどを対象に段階的にロールアウトされています。残念ながら現時点では日本は含まれていません。なお、この機能を利用するにはMicrosoftアカウントへのサインインが必須とされています。

以下、余談ですが、Microsoftによると、このアップデートによりメモ帳の起動時間が35%以上改善されたとのことです。

Posted by にっち