OSが起動しなくなる致命的な不具合。Windows11用KB5039302インストール後に発生。Microsoftは更新プログラムを撤回 [Update 2: 修正]

WindowsUpdate

Microsoft

Windows11にて、KB5039302をインストールするとOSが起動しなくなるという致命的な不具合が発生しています。

更新履歴 [記事初公開日; 2024/6/27]
① 記事下部に配信が再開された旨を加筆。不具合概要を改訂。 [2024/6/29]
② 記事下部に修正情報を加筆。 [2024/7/10] [New]

不具合概要

2024年6月26日にWindows11のWindows Updateに配信されたプレビューリリースKB5039302をインストールすると、一部環境においてOSが起動しなくなる場合があります。この不具合の影響を受けると、再起動ループに陥ります。正常にOSを起動させるにはリカバリ操作が必要になる場合があります。

この不具合は主に、Cloud PC、Dev Box、Azure Virtual Desktopなどの仮想マシンツールやネストされた仮想化機能を使用している環境で発生する可能性が高いとされています。一方、一般的なPC環境では仮想化をしていないため、この不具合の影響を受ける可能性は低いとされています。(つまるところ、仮想化をしていなければこの不具合は発生しないようです)

対処方法・回避策

Microsoftから具体的な対処方法や回避策は案内されていません。もし、この不具合の影響を受けて、正常に起動ができなくなった場合は、Windows回復環境でKB5039302のアンインストールやシステムの復元をお試しください。手順は以下。

▼Windows回復環境から『更新プログラムのアンインストール』または『システムの復元』を行う方法

まず、Windows11のインストールメディア(USBメモリやDVDなど)から起動してください。起動したら、

『次へ』を選択

『コンピューターを修復する』を選択

『トラブルシューティング』を選択

『次へ』 → 『コンピューターを修復する』 → 『トラブルシューティング』と進んでください。

(インストールメディアがない場合は、Windowsの起動画面(プログレスリングがくるくる回っている画面)で2回故意に電源を落とすことでも上記画面を表示させることができます)

以下の画面が表示されたら、

『システムの復元』を選択

『更新プログラムのアンインストール』で更新プログラムをアンインストールするか、『システムの復元』を選択してKB5039302のインストール前の日付に復元してください。

現在、Microsoftは本不具合の調査および解決に取り組んでおり、今後のアップデートで修正を予定しています。

Update 1: 配信再開 [2024/6/29]

本不具合の発生に伴って、MicrosoftはWindows UpdateおよびWindows Update for BusinessでのKB5039302の配信を一時停止していましたが、2024年6月28日付け(現地時間)で影響を受けないPCへは配信が再開されました。

本不具合の影響を受ける環境(Hyper-V仮想マシン環境)は、引き続き配信が停止しています。

Update 1: 修正 [2024/7/10] [New]

この不具合は2024年7月10日にWindowsUpdateに配信されたセキュリティ更新プログラムKB5040442にて修正されました。KB5040442(以降)をインストールすることで本不具合は発生しなくなります。