【Windows11 24H2】 WindowsUpdate 2024年10月 不具合情報 - プレビューリリース KB5044384 [Update 5]

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2024年10月25日にWindowsUpdateに配信されたWindows11 バージョン24H2用更新プログラムKB5044384の不具合情報です。

月例の翌々週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。

『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。

以下、Windows11 バージョン24H2用KB5044384の不具合およびその回避策・解決策になります。

更新履歴 [記事初公開日: 2024/10/25]
① インストールできない不具合とタスクマネージャーが壊れる不具合(ユーザー報告)を加筆。 [2024/10/28]
② タスクマネージャーが壊れる不具合を、『ユーザー報告』から『既知の不具合』へと移動。Microsoftが不具合を認めました。 [2024/10/31]
③ 『更新プログラムのハイライト』から『スクリーンキーボードがXboxコントローラーといったゲームパッドに対応』を削除(取り消し線)。突如、Microsoftが本機能を削除しました。 [2024/11/5]
④ [ALT] + [TAB]キー使用時に画面が真っ黒になる不具合が修正された旨を加筆。 [2024/11/8]
⑤ IME使用時の既知の不具合を加筆。 [2024/11/13]
⑥ OpenSSHの不具合を加筆。 [2025/1/15] [New]

Windows11 24H2用プレビューリリース: KB5044384

基本情報

KB5044384はWindows11 バージョン24H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。

この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。

▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト

◆段階的ロールアウト(※すぐには反映されません)

  • 一部のPC環境において[ALT] + [TAB]キーを使用してウィンドウを切り替えると、画面が真っ黒になる不具合を修正。ただし、修正は段階的にロールアウトされているため、すぐには直りません。すぐにでも本不具合を緩和・軽減したい場合は、当サイト記事『ALT+TABでWindows11 24H2の画面が真っ黒になるのを修正・軽減する方法』をご覧ください
  • スクリーンキーボードがXboxコントローラーといったゲームパッドに対応
  • 特定のアプリからの通知をオフにする提案を非表示できるようになりました。『設定』 → 『システム』 → 『通知』 → 『通知の提案』からオフにすることができます
  • Wi-Fiパスワードダイアログのデザインを変更
  • ナレーターに以下のアップデートを行いました
    • Narrator キー + Ctrl + X を押すと、ナレーターが最後に話した内容がクリップボードにコピーされます
    • 新しいOutlookでもメールメッセージの内容を自動で読み込むようになりました
  • スタートメニュー右上の『すべてのアプリ』を『すべて』へと名称を変更しました
  • 一部のスキャナーが検出されない不具合を修正
  • 『設定』 → 『システム』 → 『ストレージ』 → 『ストレージの詳細設定』 → 『ディスクとボリューム』に仮想ハードディスク(Virtual hard disk / VHD / VHDx)の取り外しボタンを追加
  • 『netsh wlan show networks』コマンドを使用すると、UTF-8でエンコードされたSSIDを読み込めるようになりました
  • Windows Sandbox Client Previewを追加。これには以下が含まれます
    • ランタイムクリップボードリダイレクト
    • オーディオおよび動画入力コントロール
    • 実行時、ホストとのフォルダーの共有

◆通常ロールアウト(※こちらはすぐに反映されます)

  • 削除しても絶対に消えない『Windows Updateのクリーンアップ』が残り続ける不具合を修正
  • 何度『sfc /scannow』を実行しても必ず破損したファイルが見つかる不具合を修正
  • DirectAccess経由で接続できない不具合を修正
  • Webサインインができない不具合を修正
  • Copilotキーの割り当てを変更できるようになりました。『設定』 → 『個人用設定』 → 『テキスト入力』 → 『キーボードの Copikit キーをカスタマイズする』から変更できます。ただし、割り当てができるのは『検索』か、MSIXアプリのみです。特定のキー(例えば文字キーや数字キーなど)の割り当てはできません
  • 特定のアプリケーションを実行すると、UIの一部が表示されない不具合を修正
  • HTAオプションコンポーネント(OC)がARM64 Windows PEに含まれるようになりました
  • win32kbase.sysがライブカーネルデバッグファイルを作成する不具合を修正
  • シャットダウン中にブルースクリーンエラーが発生する不具合を修正
  • Windows Kernel Vulnerable Driver Blocklistファイル(DriverSiPolicy.p7b)を更新。この更新により、Bring Your Own Vulnerable Driver (BYOVD)攻撃の危険にさらされる恐れがあるドライバをリストに追加しました
  • デバイスがS4U2selfを使用して認証する際の不具合を修正

不具合情報

KB5044384には以下の既知の不具合とユーザー報告の不具合があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

[New]

日本時間で2024年10月9日にリリースされたWindows11 24H2用セキュリティ更新プログラムKB5044284以降をインストールすると、OpenSSH SSH Serverサービス(sshd サービス)の起動に失敗し、SSH接続ができなくなる場合があります。

この不具合が発生した場合の対処方法・回避策として、以下の手順を行うようMicrosoftは案内しています。

  1. PowerShellを管理者として実行してください。
  2. C:\ProgramData\ssh』と『C:\ProgramData\ssh\logs』の権限を更新してください。SYSTEMとAdministratorsグループにフルコントロールを許可し、Authenticated Usersには読み取りアクセスを許可してください。必要に応じて権限文字列を変更することで、特定のユーザまたはグループへの読み取りアクセスを制限できます。以下のコマンドを使用して権限を更新してください。
    $directoryPath = "C:\ProgramData\ssh" $acl = Get-Acl -Path $directoryPath $sddlString = "O:BAD:PAI(A;OICI;FA;;;SY)(A;OICI;FA;;;BA)(A;OICI;0x1200a9;;;AU)" $securityDescriptor = New-Object System.Security.AccessControl.RawSecurityDescriptor $sddlString $acl.SetSecurityDescriptorSddlForm($securityDescriptor.GetSddlForm("All")) Set-Acl -Path $directoryPath -AclObject $acl
  3. 同様に『C:\ProgramData\ssh\logs』に対しても上記手順を行ってください。

現在、Microsoftは本不具合の調査および解決に取り組んでいるとのことです。

日本時間で2024年6月26日以降にリリースされたWindows11 24H2 / 23H2 / 22H2およびWindows Server 2025用更新プログラムをインストールすると、WPFを使用するアプリケーションにおいて、日本語を含む特定のIME (Input Method Editor)使用時に不具合が発生する恐れがあります。

具体的には、アプリケーションの文字入力欄に文字を入力中にアプリケーションが応答しなくなったり、予期せず終了(クラッシュ)したりする場合があります。

詳細は以下の記事参照。
文字入力中にアプリがクラッシュする不具合。Windows11 23H2 / 22H2で発生  [Update 1: 24H2 / Server 2025でも発生]

本不具合の修正に関しては左記のリンク先の記事をご覧ください。

KB5044384をインストールすると、タスクマネージャーのプロセス数がカウントされなくなります。

当初、この不具合はユーザー報告の不具合でしたが、Microsoftが既知の不具合として認めました。

詳細は以下の記事参照。
KB5044384をインストールするとタスクマネージャーが壊れる。プロセス数が0に。Windows11 24H2でのみ不具合発生

本不具合にお困りの場合はKB5044384のアンインストールをご検討ください。アンインストール手順は左記のリンク先記事をご覧ください。

ARM CPU環境において、Microsoft StoreからRobloxをダウンロードしてプレイできません。

ARM CPU環境の方は、RobloxのWebサイトから直接ダウンロードすることでプレイできます

ユーザー報告
不具合概要回避策

一部のWindows11 24H2環境において、以下のようなエラーでKB5044384のインストールに失敗する場合があります。

  • 0x800f0922エラー
  • 0x800736b3エラー
  • 0x80242008エラー
  • 0x800f081fエラー
  • インストールして再起動後の数十%時点でエラーが発生してロールバックされる
詳細は以下の記事参照。
KB5044384がインストールできない・失敗する不具合。Windows11 24H2にて発生

本不具合の対処方法・回避策はいくつかあります。以下のいずれかをご検討ください。

なお、プレビューリリースに脆弱性の修正は含まれていないため、無理にKB5044384をインストールしようとせず諦めるのも手です。プレビューリリースの内容は2024年11月のセキュリティ更新にも同梱されるため、それまでに本不具合をMicrosoftが認識して、修正されている可能性もあります。