Windows11 24H2にしてからブルースクリーンエラーが発生するように。主にWD製NVMe SSD『SN580』『SN770』環境にて。修正・対処方法あり

WindowsUpdate

Windows11 24H2にしてからブルースクリーンエラーが発生するように

一部のNVMe M.2 SSD環境において、Windows11 24H2にしてからブルースクリーンエラーが表示されるようになるという不具合が発生しています。

不具合概要

主にWD製NVMe M.2 SSD『SN580』『SN770』環境において、Windows11 24H2へとアップデートとしてから、Windowsの使用中にブルースクリーンエラー(ブルースクリーンオブデス / BSoD)が発生するようになったとの不具合報告が多数出ています。

これらのSSD製品にはDRAMキャッシュが搭載されておらず、HMB (Host Memory Buffer)と呼ばれる機能を介してPC上のメインメモリをキャッシュとして利用します。この不具合の原因がWindows11 24H2側にあるのか、それとも『SN580』『SN770』のファームウェア側の問題なのかは判明していませんが、レジストリからHMB容量を固定することで、ブルースクリーンエラーが発生しなくなります。

本不具合の対処方法・回避策は以下。

(もしかしたら、『SN580』『SN770』以外のDRAMキャッシュレス製品でも同様の不具合が発生するかもしれません。これら以外のDRAMキャッシュレスSSD環境で本不具合が発生している方も、以下の『対処方法・回避策』をお試しください)

対処方法・回避策

本不具合の修正方法はそんなに難しくありません。以下の手順でHMB容量の固定を行うことで、ブルースクリーンエラーの発生を防ぐことができます。本不具合にお困りの方はお試しください。

1.)
[Windows] + [R]キーを押して『regedit』と入力してエンターキーを押して、『レジストリ エディター』を起動してください。(『このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?』というダイアログが表示された場合は『はい』を選択してください)

『regedit』と入力

2.)
『レジストリ エディター』が起動したら『HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\StorPort』を開いてください。

『HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\StorPort』を開く

3.)
『レジストリ エディター』右側で右クリックを押して、『新規』 → 『DWORD (32 ビット) 値』を選択してください。

『DWORD (32 ビット) 値』を選択

4.)
『HmbAllocationPolicy』と入力してエンターキーを押してください。

『HmbAllocationPolicy』と入力してエンター

5.)
『HmbAllocationPolicy』をダブルクリックして、『値のデータ』に『2』または『0』と入力して『OK』を押してください。『2』はHMB容量をドライブの推奨値(『SN580』『SN770』の場合64MB)に、『0』は0MB (無効)に固定されます。まずは『2』をお試しください。

『値のデータ』に『2』または『0』と入力

6.)
PCを再起動してください。

これでブルースクリーンエラーが発生しなくなります。『5.)』の値のデータは、『2』(64MB)でも『0』(0MB)でもどちらでも大丈夫ですが、『0』にするとゲームパフォーマンスが大幅に低下したとの報告が出ています。もし、『2』にして何か問題が発生した場合のみ、『0』をお試しください。

今後、Windows11 24H2側もしくはWDのファームウェアアップデートによりこの不具合が正式に修正されて、デフォルトの設定に戻したくなったときは『4.)』で作成した『HmbAllocationPolicy』を右クリックして『削除』してください。