KB4559309適用後、一部環境でPCが遅くなる。Chromium版Microsoft Edgeに不具合か

WindowsUpdate,ブラウザ

Chromium版Microsoft Edge

WindowsUpdateからChromium版Microsoft Edge本体となるKB4559309を適用後、一部環境でPCが遅くなるなどの不具合報告が出ています。

KB4559309適用後の不具合

ユーザーによる不具合報告

  • 2020年6月16日にKB4559309が適用されてから、PCの起動時間が3倍くらい遅くなりました。他にも、ウィンドウが開くまでに数秒の遅延が発生するようになりました。

    ただ、マザーボードのチップセットドライバの再インストールを行うと直りました。

  • 私も同じ問題を抱えています。Windows10 v2004環境にKB4559309をインストールしたあと、OfficeのCPU使用率が25~40%にもなりました。

    色々試したところ、BitLockerを無効にしたら全てが正常に戻りました。

  • 同じくKB4559309をインストール後、PCのパフォーマンスが大幅に低下しました。
  • この更新プログラムのせいでゲームを起動した直後、10 ~ 20 fpsで実行されるようになりました。
  • KB4559309をインストールしてから、セーフモードでしか起動しなくなりました。スタートアップ修復でも解決しません。
  • KB4559309が適用されてから、マウスカーソルが消えてしまい、PCを使用できません。

Chromium版Microsoft Edge (KB4559309)をインストール後、様々な不具合報告が出ており、その多くはパフォーマンスの低下を訴えています。ただ、報告の全てがKB4559309に起因するものかはわかりません。実際にはKB4559309とは関係していない報告があるかもしれないことはご留意ください。

これらの報告は海外のMicrosoftコミュニティに寄せられており、2020年6月29日時点で『同じことが知りたい』数は64票にもなっており、お悩みの方がそれなりにいるようです。

一部のユーザーは『チップセットドライバの再インストール』や『BitLockerの無効』で直ったと報告していますが、他の環境でも有効かどうかはわかりません。

2020年6月29日時点でMicorsoftはこれらの不具合を認識しておらず、同社からの発表は何もありません。

回避策

普通の更新プログラムであれば、アンインストールすれば症状の改善が期待できますが、KB4559309はアンインストールすることができません。

もし、この不具合が発生したら、システムの復元からKB4559309適用前に戻せば元の挙動に戻ることが期待できます。しかし、ただ戻しただけでは再びKB4559309が適用されてしまうので、Chromium版Microsoft Edgeが降ってこないようブロックする必要があります。

ブロックする手順は以下になります。ただし、レジストリをいじるため、変な設定をしてしまったらシステムに異常をきたす危険性がありますので、細心の注意を払って、何かあっても自分でなんとかできる自信がある場合のみ実行してください。

  1. [Windows] + [R]キーを押して『regedit』と入力してエンター。
    ファイル名を指定して実行

  2. 『ユーザー アカウント制御』のウィンドウが表示されたら『はい』を選択。
  3. レジストリエディターが起動したら『HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft』へ移動。
  4. 『Microsoft』を右クリックして『新規』 → 『キー』を選択。
    レジストリ設定

  5. 『EdgeUpdate』と名前を入力してエンター。
  6. 『EdgeUpdate』を右クリックして『新規』 → 『DWORD (32 ビット) 値』を選択。
    レジストリ設定

  7. 『DoNotUpdateToEdgeWithChromium』と名前を入力してエンター。
  8. 『DoNotUpdateToEdgeWithChromium』をダブルクリックして『値のデータ』に『1』と入力して『OK』を選択。
    レジストリ設定

  9. PCを再起動する。

これでWindowsUpdateにChromium版Microsoft Edge (KB4559309)が降ってこなくなります。お疲れ様でした。

なお、『DoNotUpdateToEdgeWithChromium』の『値のデータ』を『0』にすれば再び降ってくるようになります。