【Windows10】 WindowsUpdate 2024年10月 不具合情報 - プレビューリリース KB5045594 [Update 5]

WindowsUpdate

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2024年10月23日にWindowsUpdateに配信されたWindows10用更新プログラムKB5045594の不具合情報です。

月例の翌々週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。

『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。

以下、2024年10月23日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。

更新履歴 [記事初公開日: 10/23]
① 一部のアプリケーションが起動しない既知の不具合を加筆。 [2024/10/31]
② Azure Virtual Desktopログイン時に10~30分間ブラックスクリーンが表示される不具合を加筆。 [2024/11/5]
③ Azure Virtual Desktopログイン時に10~30分間ブラックスクリーンが表示される不具合の回避策をMicrosoft公式の回避策に改訂。 [2024/11/11]
④ セカンドモニターのタスクバーからアプリアイコンが消える不具合(ユーザー報告)を加筆。 [2024/11/12]
⑤ OpenSSHの不具合を加筆。 [2025/1/15] [New]

Windows10 22H2用プレビューリリース: KB5045594

基本情報

KB5045594はWindows10 バージョン22H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。

この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。

▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト

◆段階的ロールアウト(※すぐには反映されません)

  • スタートメニューに新しいアカウントマネージャーを実装(※改悪です)

◆通常ロールアウト(※こちらはすぐに反映されます)

  • 複合機に関する以下の不具合を修正
    • 複合機をUSBケーブルで接続した際、特定のネットワークコマンドのテキストが印刷される不具合を修正
    • 複合機をUSBケーブルで接続すると、スキャナドライバのインストールに失敗失敗する不具合を修正
  • vmswitchによりブルースクリーンエラーが発生する不具合を修正
  • Windows10からWindows11へとアップグレードした際にブルースクリーンエラーが発生する恐れのある不具合を修正
  • いくつかの地域向けに製品アクティベーション用の新しい電話番号を追加
  • 一部のモバイル通信事業者のCountry and Operator Settings Asset (COSA)プロファイルを最新のものへと変更
  • WebView2アプリにおいて、Xbox 360およびBluetoothコントローラーからの入力が検出されない不具合を修正
  • Azure Virtual Desktop (AVD)を使用する際にブラックスクリーンが発生する不具合を修正

不具合情報

KB5045594には以下既知の不具合とユーザー報告があります。

既知の不具合
不具合概要回避策

[New]

日本時間で2024年10月9日にリリースされたWindows10用セキュリティ更新プログラムKB5044273以降をインストールすると、OpenSSH SSH Serverサービス(sshd サービス)の起動に失敗し、SSH接続ができなくなる場合があります。

この不具合が発生した場合の対処方法・回避策として、以下の手順を行うようMicrosoftは案内しています。

  1. PowerShellを管理者として実行してください。
  2. C:\ProgramData\ssh』と『C:\ProgramData\ssh\logs』の権限を更新してください。SYSTEMとAdministratorsグループにフルコントロールを許可し、Authenticated Usersには読み取りアクセスを許可してください。必要に応じて権限文字列を変更することで、特定のユーザまたはグループへの読み取りアクセスを制限できます。以下のコマンドを使用して権限を更新してください。
    $directoryPath = "C:\ProgramData\ssh" $acl = Get-Acl -Path $directoryPath $sddlString = "O:BAD:PAI(A;OICI;FA;;;SY)(A;OICI;FA;;;BA)(A;OICI;0x1200a9;;;AU)" $securityDescriptor = New-Object System.Security.AccessControl.RawSecurityDescriptor $sddlString $acl.SetSecurityDescriptorSddlForm($securityDescriptor.GetSddlForm("All")) Set-Acl -Path $directoryPath -AclObject $acl
  3. 同様に『C:\ProgramData\ssh\logs』に対しても上記手順を行ってください。

現在、Microsoftは本不具合の調査および解決に取り組んでいるとのことです。

日本時間で2027年7月24日にWindows10のWindows Updateに配信されたプレビューリリースKB5040525以降の更新プログラムをインストールすると、Azure Virtual Desktopのログイン時に10~30分間、ブラックスクリーンが表示される場合があります。

このほか、以下の不具合が発生する場合もあります。

  • OutlookやTeamsなどのOfficeアプリケーションでsingle sign-on (SSO)に関連する障害が発生し、バックエンドサービスへの接続やデータの同期ができなくなる
  • Microsoft Edgeなど、他のアプリケーションがインターネットやイントラネットにアクセスできているにもかかわらず、Officeアプリケーションのネットワーク接続が失われたと表示される

なお、AVDは主にエンタープライズ環境で使用されているため、Windows10 HomeやProエディションを使用している一般ユーザーがこの不具合の影響を受ける可能性は低いとされてます。

詳細は以下の記事参照。
AVDログイン時に10~30分間ブラックスクリーンが表示される不具合。Windows10にて発生

備考: この不具合は、上記『機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト』に記されている『Azure Virtual Desktop (AVD)を使用する際にブラックスクリーンが発生する不具合』とはまた別件です。

Microsoftによると、この不具合は、2024年10月23日にWindows Updateに配信されたKB5045594以降の更新プログラムをインストールし、尚且つ、『KB5048864: AVD users might experience extended time on a black screen during logon and SSO failures』のページに書かれている手順を行うことで修正されるとのことです。

2024年9月25日にWindows10のWindows Updateに配信されたプレビューリリースKB5043131以降の更新プログラムをインストールすると、管理者以外のユーザーは一部のアプリケーションの起動に失敗する場合があります。例えば、Microsoft Teamsやナレーターなどのアプリが起動しなくなります。

詳細は以下の記事参照。
Windows10にて特定のアプリが起動しない不具合。更新プログラムに起因

この不具合はKnown Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正されます。

一般的なPC環境や、企業や組織に管理されていないPC環境の場合、放っておいても最大で24時間以内に自動的に修正されます。一度PCを再起動すると、早く修正される場合があります。

企業や組織等で管理されているPCでは、以下の特別なグループポリシーをインストールして設定することで解決できます。

ユーザー報告
不具合概要回避策

2024年10月9日にWindows10のWindows Updateにリリースされたセキュリティ更新プログラムKB5044273以降をインストールすると、特定のマルチモニター環境において、セカンドモニターをオフにして、再びオンにすると、セカンドモニターのタスクバーにアプリアイコンが表示されなくなる場合があります。

メインモニターのタスクバーにはすべてのアプリアイコンが表示されますが、セカンドモニターのタスクバーには、開いているアプリのアイコンのみが表示されます。

詳細は以下の記事参照。
セカンドモニターのタスクバーからアプリアイコンが消える不具合。Windows10にて発生

この不具合の一時的な対処方法・回避策はいくつかあります。以下のいずれかをご検討ください。

  • タスクマネージャー(CTRL+SHIFT+ESC)を起動して『エクスプローラー』(explorer.exe)を再起動してください
  • 『設定』 → 『個人用設定』 → 『タスク バー』を開いて『タスク バーをすべてのディスプレイに表示する』設定を一度オフにしてからオンにしてください