【Windows10】 WindowsUpdate 2021年5月 不具合情報 - プレビューリリース KB5003214 [Update 3]
2021年5月26日にWindowsUpdateに配信されたWindows10用更新プログラムKB5003214の不具合情報です。
月例の翌週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。
『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。不具合の修正内容については各更新プログラムのリンク先よりご確認くださいませ。
以下、2021年5月26日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。『.NET Framework』など、その他の更新プログラムやWindows Server固有の不具合は割愛しています。
更新履歴 ① タスクバーが壊れる不具合(ユーザー報告)を加筆。 [2021/5/28] ② タスクバーが壊れる不具合(ユーザー報告)に不具合発生条件とKB5003214をアンインストールしない回避策を加筆。 [2021/5/29] ③ 『ニュースと関心事項』の文字がぼやける既知の不具合を加筆。 [2021/6/16] [New] |
21H1 / 20H2 / 2004用プレビューリリース - KB5003214
基本情報
KB5003214はWindows10 バージョン21H1 / 20H2 / 2004用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。
この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。
更新プログラムのハイライト
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不具合情報
KB5003214には以下の既知の不具合があります。
不具合概要 | 回避策 | ||
ふりがなの自動入力が正常に動作しない場合があります。例えば、漢字で氏名を入力した際にふりがなも自動入力されるようなアプリケーションを使用すると、正しくないふりがなが表示される場合があります。 この不具合は『ImmGetCompositionString()』関数を使用するアプリで発生します。 この不具合は、2020年6月10日以降(KB4557957以降)のWindows10 バージョン21H1 / 20H2 / 2004のすべての更新プログラムに影響します。
| 『設定』 → 『設定の検索』に「日本語 IME の設定」と入力して『日本語 IME の設定』を開く → 『全般』 → 一番下の『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更することでこの不具合を回避できます。 | ||
2020年9月16日(現地時間)以降の更新プログラムを適用したWindows10 バージョン1809以降の環境から、2020年10月13日(現地時間)以降の更新プログラムが統合されていないメディアやインストールソースを使用して後継バージョン(20H2、2004、1909、1903)へアップデートした際、システム証明書とユーザー証明書が消失します。 主に、Windows Server Update Services (WSUS)、Microsoft Endpoint Configuration Managerなどからアップデートした場合に発生します。また、最新の更新プログラムが統合されていない物理メディアやISOイメージからアップデートした場合にも発生する可能性があります。 通常のWindowsUpdate経由やWindows Update for Businessからアップデートした場合にはこの不具合は発生しません。
| Microsoftによると、この不具合が発生した場合は以前のバージョンにロールバックすることで解決できるとされていますが、すでにロールバック可能期間を過ぎている場合の解決策は案内されていません。 また、Microsoftは2020年12月11日付けでこの不具合情報を更新し、最新の機能更新プログラムのバンドルおよび更新されたメディアを使用することでこの不具合は発生しないとのことです。 | ||
濁点や半濁点が付いている一部の半角カタカナと全角カタカナの文字は、同じ文字として解釈されません。CompareStringEx()関数でNORM_IGNOREWIDTHフラグを指定して比較すると、ソートルールの不具合により、これらの文字は異なるものとして評価されます。この不具合は、2020年6月10日以降のWindows10 バージョン21H1 / 20H2 / 2004のすべての更新プログラムに影響します。 | コマンドプロンプト(管理者)を開いて、以下のコマンドを入力・実行してください。
上記コマンドはレジストリのデータを書き換えるコマンドです。PCを再起動するとソートルールが1909以前に戻って不具合が発生しなくなります。 ただし、この回避策は、2020年12月1日公開のKB4586853以降が適用されている環境でのみ行ってください。KB4586853以降が適用されていない環境で行うと、PCが起動しなくなる恐れがあります。 また、Microsoftは元に戻す方法を案内していませんので実行する際はご注意ください。 こちらの環境で調べたところ、元のデータは20H2 / 2004ともに『00060305』だったので以下を実行すれば元に戻るはずです。
環境によってデータが異なるなんてこともあるかもしれませんので、レジストリエディターで『HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Nls\Sorting\Versions』を開いて、『(既定)』の変更前のデータを確認しておくことをおすすめいたします。 上記内容でいまいちよくわからない場合や、この不具合に困っていない場合は、この回避策の実行はおすすめいたしません。修正されるのを待つことをおすすめいたします。 | ||
カスタムオフラインメディアまたはカスタムISOイメージからWindows10をインストールした環境だと、この更新プログラムによってMicrosoft Edge Legacyが削除されても、新しいMicrosoft Edgeに自動的に置き換えられない場合があります。 この不具合は、カスタムオフラインメディアまたはISOイメージが、2021年3月29日以降にリリースされたスタンドアロンのサービススタック更新プログラム(SSU)を最初にインストールせずに、この更新プログラムをイメージにスリップストリームして作成された場合にのみ発生します。 なお、WindowsUpdateに直接接続して更新プログラムを受信するデバイスは影響を受けません。これにはWindows Update for Businessを使用しているデバイスも含まれます。 | この不具合を回避するには、最新の累積更新プログラム(LCU)をスリップストリームする前に、まず2021年3月29日以降にリリースされたスタンドアロンのサービススタック更新プログラム(SSU)をカスタムオフラインメディアまたはISOイメージにスリップストリームしてください。 1. 以下のコマンドでmsuからcabを抽出します。(KB5000842での例)
2. 以下のコマンドでcabからSSUを抽出します。
3. これでSSU cab『SSU-19041.903-x64.cab』が作成されます。このファイルを最初にイメージスリップストリームして、次にLCUを入れてください。 カスタムメディアを使用してOSをインストールした際にこの不具合が発生した場合は、新しいMicrosoft Edgeを直接ダウンロードして手動インストールすることで、この不具合に対処できます。新しいMicrosoft Edge for businessを広範囲に展開する必要がある場合は、『ビジネス向け Microsoft Edge をダウンロードして展開する』を参照してください。 | ||
2021年3月30日公開の21H1 / 20H2 / 2004用プレビューリリースKB5000842以降の更新プログラムをインストールすると、スタッターが発生したり、フレームレートが低下するなど、ゲームパフォーマンスが悪化する場合があります。 この不具合は、主にマルチモニター環境でゲームをフルスクリーンやボーダーレスウィンドウで実行している場合に発生します。
| Microsoftは、本不具合をKnown Issue Rollback (KIR / 更新プログラムをアンインストールしなくても問題の部分だけをロールバックできる機能)を使用して修正すると述べており、放っておいても最大で24時間以内に自動的に修正されます。PCを再起動すると、早く修正される場合があります。 KIRが適用されたかどうか確認する方法は以下の記事をご覧ください。 | ||
2021年3月30日公開の21H1 / 20H2 / 2004用プレビューリリースKB5000842以降の更新プログラムをインストールすると、動画や音楽の再生時にノイズが乗る場合があります。この不具合は5.1 Dolby Digitalオーディオ環境で発生します。 (通常のステレオを使用する場合は発生しません)
| 以下の1つ以上を試してください。 回避策1: この不具合が発生するアプリではなく、Webブラウザやほかのアプリで再生を試す。 回避策2: タスクバーの通知領域のサウンドのアイコンを右クリックして、『立体音響 (Windows Sonic for Headphones)』(または『立体音響(オフ)』)を選択し、利用可能なオプション(『Windows Sonic for Headphones』や『Dolby Atomos for Headphones』、『Dolby Access』など)を有効にする。 Microsoftは不具合の解決に取り組んでおり、今後のリリースで修正を予定しています。 | ||
[New] 2021年4月29日公開の21H1 / 20H2 / 2004用プレビューリリースKB5001391以降を適用すると、特定のディスプレイ構成で『ニュースと関心事項』ボタンの文字がぼやける場合があります。
| Microsoftはこの不具合の対処方法や回避策を公開していません。文字がぼやけるというだけで、それ以上でもそれ以下でもないため、大きな実害はありません。放っておいてもかまわないでしょう。 Microsoftは今後のリリースでこの不具合の修正を予定しています。 |
不具合概要 | 回避策 | ||
KB5003214をインストールすると、環境によってはタスクバー右側の通知領域のアイコンや時計などが消えて表示されなくなる場合があります。 このほか、アイコンや時計が重なって表示がめちゃくちゃになることもあります。 この不具合は『ニュースと関心事項』が無効になっている環境で発生する場合があります。
| 以下のいずれかの方法で不具合を回避できます。 < 対処方法A > 7+ Taskbar Tweakerはv5.11.2でこの不具合に対処されています。7+ Taskbar Tweakerをお使いの方はアップデートをお試しください。 < 対処方法B > < 対処方法C >
上記説明だけでわからない場合は、『ニュースと関心事項』を完全に無効化する方法をご覧ください。画像付きで細かく説明しています。 < 対処方法D > |
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