USBオーディオDACやサウンドデバイスが動作しない不具合。Windows10およびWindows11にて発生。Windows Update KB5049981 / KB5050021 / KB5050009に起因。対処方法あり

WindowsUpdate

Windows Issue

Windows10およびWindows11環境において、一部のUSBオーディオDACやサウンドデバイス動作しなくなるという不具合が発生しています。

不具合概要

Windows10 22H2およびWindows11 23H2 / 24H2において、2025年1月15日にWindows Updateに配信されたセキュリティ更新プログラムをインストールすると、一部のUSBオーディオDACやサウンドデバイス(USBヘッドフォンなどを含む)が動作しなくなるという不具合が発生しています。

この不具合が発生するDACやサウンドデバイスは、デバイスマネージャーで『デバイスの状態』を見ると、「このデバイスを開始できません。(コード 10) システム リソースが不足するため、API を終了できません。」と表示されます。また、デバイスマネージャーには当該DACに黄色の三角マーク(ビックリマーク)が付きます。

動作しなくなったDACの状態
動作しなくなったDACの状態

本不具合の影響を受けるDACは『Dayton Audio DAC01』『FX-Audio DAC-X6 』『JDSLABS ODAC』『FiiO E17K』などが報告されていますが、これら以外にもさまざまなUSBオーディオDACで発生する可能性があります。もし、Windows Update後からDACやサウンドデバイスの調子がおかしいと思ったらこの不具合を疑ってください。(対処方法は後述します)

同じFiiO社の製品でも『FiiO E10』は影響を受けないと報告されていたりと、現時点で、この不具合の影響を受ける詳細な条件は判明していません。

この不具合の発生が確認されているOSおよび不具合を内包する更新プログラムは以下。

  • Windows11 24H2
    KB5050009 (2025年1月15日公開 セキュリティ更新プログラム)
  • Windows11 23H2
    KB5050021 (2025年1月15日公開 セキュリティ更新プログラム)
  • Windows10 22H2
    KB5049981 (2025年1月15日公開 セキュリティ更新プログラム)

上記更新プログラムをインストールすることでMicrosoftの汎用USBオーディオドライバのバージョンが10.0.19041.4355から10.0.19041.5369へとアップデートされます。ユーザー報告では、このドライバのアップデートに起因しているのではないかと疑われています。

対処方法・回避策

本不具合の対処方法として、上記当該更新プログラムをアンインストールすると、再びDACやサウンドデバイスが正常に動作するようになります。また、汎用USBオーディオドライバのバージョンも10.0.19041.4355へと戻ります。

本不具合にお困りの方は、Microsoftが修正するまでの一時的な対処方法として、上記更新プログラムのアンインストールをお試しください。

更新プログラムのアンインストール手順は以下。

Windows10

▼更新プログラムのアンインストール方法

1. 『スタートボタン』 → 『設定』 → 『更新とセキュリティ』 → 『更新の履歴を表示する』 → 『更新プログラムをアンインストールする』を選択。

2. 当該更新プログラムを右クリックして『アンインストール』を選択すればアンインストールされます。

更新プログラムのアンインストール方法

3. アンインストール後は、更新プログラムが再び入ってこないように更新プログラムを一時停止しておきましょう。『Windows Update』の画面から、『更新を 7 日間一時停止』や、『詳細オプション』の『更新の一時停止』を選択。

Windows10 - WindowsUpdateを一時停止

Windows11

▼更新プログラムのアンインストール方法

  1. 『スタートボタン』 → 『設定』 → 『Windows Update』 → 『更新の履歴』 → 一番下にある『更新プログラムをアンインストールする』を選択。
  2. 当該更新プログラムの『アンインストール』を選択すればアンインストールされます。
    WindowsUpdate更新プログラムのアンインストール方法

  3. アンインストール後は、更新プログラムが再び入ってこないように更新プログラムを一時停止しておきましょう。『更新の一時停止』から停止する期間を選択。
    Windows11 - WindowsUpdateを一時停止

なお、2025年1月15日の更新プログラムははセキュリティアップデートのため、アンインストールすると脆弱性が未修正のままになることには注意が必要です。