Windows10 21H2から22H2へアプデしても設定は保持される。ただし、WindowsUpdate経由に限る
Windows10に大型アップデートを適用すると、レジストリやサービス、タスクスケジューラなどの各種設定が初期化されることがあります。では、2022年10月19日に公開されたWindows10 バージョン22H2 2022 Updateではどうでしょうか。
WindowsUpdate経由でWindows10 21H2から22H2へアップデートして、タスクスケジューラ、サービス、レジストリをざっと調べたところ、21H2の設定が引き継がれていました。ただ1点、タスクスケジューラ『Application Experience』の『PcaPatchDbTask』は無効から有効にされていましたが、これは無効にしてても適宜勝手に有効にされたり、WindowsUpdateのタイミングなどで有効にされたりします。
そのほか、隅から隅まで全てを確認したわけではないので、もしかしたらほかにも初期化されているところがあるかもしれませんが、少なくとも自分の環境ではほかに初期化されている部分は見当たりませんでした。
Windows10 2004、20H2、21H1、21H2、22H2は、共通の内部構造をしており、同じ更新プログラムが使用できます。WindowsUpdate経由で、共通の内部構造のバージョンへとアップデートする場合は設定が引き継がれます。
ただし、共通の内部構造のバージョンへのアップデートでも、ISO、メディア作成ツール (Media Creation Tool / MCT)、Windows 10 更新アシスタント (Windows Update Assistant / WUA)経由でアップデートを行うと各種設定が初期化されます。自環境で以下の設定の初期化を確認しました。
- 変更したレジストリの値が初期化されている。メニューの表示速度を変更する『HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop\MenuShowDelay』の設定を『0』にしていたのがデフォルトの『400』に戻されているのを確認。
- 無効化したタスクスケジューラの中身が初期設定の有効になっている。『Application Experience』、『Autochk』、『Customer Experience Improvement Program』、『DiskDiagnostic』などの有効化を確認。
- 無効化したサービスが再び初期設定の有効になっている。『Workstation』、『Windows Search』などの有効化を確認。
- 『ドライブのデフラグと最適化』の『スケジュールされた最適化』をオフにしていたのにオンに戻されているのを確認。
まとめると以下のようになります。
Windows10 2004 / 20H2 / 21H1 / 21H2 → 22H2
Windows10 1909 → 2004 / 20H2 / 21H1 / 21H2 / 22H2
|
今回、WindowsUpdate経由でWindows10 21H2から22H2へバージョンアップする際は設定が引き継がれますが、次回の大型アップデートではどうなるかはわかりません。更新プログラムが共通でなくなったら、バージョンアップ時に設定が初期化されるでしょう。
例えば、更新プログラムが共通でない1909からだと、WindowsUpdate経由だろうがなんだろうが2004 / 20H2 / 21H1 / 21H2 / 22H2へとバージョンアップした際には設定が初期化されます。つい最近だと、Windows11 21H2から22H2へとアップデートした際も初期化されました。
設定の初期化はいつやってくるかわからないため、初期化されたら困る変更箇所は、元に戻せるよう必ずメモしておきましょう。