Intel Tiger Lake-U ES vs Ice Lake-U
中国語圏のフォーラムにて、ノートPCのプロダクトマネージャーを務めると称するユーザーJZWSVIC氏が、IntelのモバイルプロセッサーTiger Lake-U ESとIce Lake-Uの比較をリークしました。それがこちら。
Tiger Lake-U ES vs Ice Lake-U
比較が行われたのは以下のCPU。
- Tiger Lake-U ES
シングル4.3GHz / 全コア4.0GHz / TDP15W & 28W - Ice Lake-U Core i7-1065G7
シングル3.9GHz / 全コア3.5GHz / TDP15W
ベンチマークにはSPEC CPU 2006 / 2017を用いており、左側が1つのタスクを実行したリザルト(シングルタスクテスト)、右側がスレッド数=タスク数を実行したリザルト(マルチタスクテスト)となっています。
Ice Lake-Uを『1』とした場合、シングルタスクテストではTiger Lake-U ES@TDP15Wは15~18%速く、TDPを28Wに設定した場合は22~33%速くなったとのこと。マルチタスクテストではTiger Lake-U ES@TDP15Wは22~32%速く、TDPを28Wに設定すると53~64%もの速度向上が見られたとJZWSVIC氏は主張します。
クロックを揃えた場合はどうなるか
Tiger Lake-U ESとIce Lake-Uとでは実行クロックが違うことには注意が必要です。単純計算で、クロックを揃えた場合は以下のようになります。
TDP15W | Ice Lake-U | Ice Lake-U シングル4.3GHz 全コア4.0GHz | Tiger Lake-U ES シングル4.3GHz 全コア4.0GHz |
シングルタスクテスト | 1 | 1.10 (4.3GHz換算) | 1.15 ~ 1.18 |
マルチタスクテスト | 1 | 1.14 (4.0GHz換算) | 1.22 ~ 1.32 |
TDP15Wの同クロックの場合、Tiger Lake-U ESは、Ice Lake-Uと比較して約4.5~7%のシングル性能向上という数値が出てきました。 (あくまで単純計算ですが)
ただし、双方TDP15Wは不十分
JZWSVIC氏によると、Tiger Lake-U ESはTDPを28Wに設定することで大幅な速度向上を見せることから、TDP15Wという設定はパフォーマンスを発揮するには不十分とされています。同様に、Ice Lake-UもTDP15Wでは不十分とのこと。TDP15Wだと、どちらも全力を出し切っていない比較となっている模様です。
とはいえ、同条件のテストではTiger Lake-Uは確かな優位性を見せています。今後、より確度の高い比較の登場が期待されます。