更新履歴 ① 適用対象CPUを加筆。 |
2019年3月1日にWindowsUpdateに配信されたWindows10 v1809用KB4482887ですが、Microsoftによると、この更新プログラムにはSpectre Variant 2 (CVE-2017-5715)への新たな緩和策として、『Retpoline』と呼ばれるGoogleが開発した技術が含まれており、これを有効にすることでパフォーマンスアップが見込めるとのことです。
これまでのSpectre Variant 2への緩和策だと、酷い場合でストレージに対して約40%ものパフォーマンスダウンが見られました。しかし、『Retpoline』を使用した場合、Googleによれば 「パフォーマンスへの影響は無視できるレベル」 と伝えられており、最大でも1.5%程度のパフォーマンスダウンに留まるそうです。
MicrosoftはKB4482887のページで 「『Retpoline』を有効にすることでパフォーマンスが向上する可能性があります」 と案内していますが、肝心の有効化の方法は書かれていません。Microsoftのブログでは 「現在、『Retpoline』はデフォルトで無効になっています。今後、数ヶ月の間に、クラウド設定を通じて段階的に『Retpoline』を有効にします」 と案内しているため、ユーザー側では制御できないのかもしれません。 (機能自体は実装されているものの無効化されており、今後、Microsoftの判断で有効化される感じでしょうか)
なお、Microsoftによると、『Retpoline』のWindowsへの実装は難しく、Windows10 v1809以降のみが実装対象になるとのことです。また、『Retpoline』の適用対象となるCPUは、全てのAMD CPUと、Broadwell以前のIntel CPUのみとなり、Skylake以降では安全に使用できないことから適用対象外とされています。
2019/3/8追記
KB4482887を適用後、ゲームが重くなるという不具合が発生しています。詳細は下記の記事をご覧くださいませ。