最強クラスのAPU『Ryzen AI Max+ PRO 395』がGeekbenchに掲載。iGPUながら旧世代のハイエンドグラボに匹敵
最強クラスAPU、Strix HaloがGeekbenchに掲載されました。
Strix Haloとは、AMDの次世代モバイルAPUのコードネーム。2024年9月、中国のハードウェアリーカーGolden Pig Upgrade氏(金猪升级包)によりリークされたStrix Haloのスペックを覚えているでしょうか。同氏によると、このAPUの最上位モデルは、iGPUに40CU / 2560SP搭載するとされています。
- Ryzen AI Max+ 395 (CPU: 16コア / iGPU: 40CU (2560SP換算))
- Ryzen AI Max 390(CPU: 12コア / iGPU: 40CU (2560SP換算))
- Ryzen AI Max 385(CPU: 8コア / iGPU: 32CU (2048SP換算))
ASUS ROG AllyやAlly Xに採用されているZ1 Extremeでさえ12CU / 768SPと言えば、どれくらいヤバイものか想像がつくでしょうか。そんな最上位モデルのGeekbenchリザルトがこちら。
Ryzen AI Max+ PRO 395
Radeon 8086S
Geekbenchに掲載されたのはStrix Halo最上位とされる395番台の『Ryzen AI Max+ PRO 395』。ネーミングに『PRO』と入っていますが、非PROモデルが別にあるのか、それともネーミングに変更が入ったのかは不明です。
CPU部分のスペックはモバイルAPUながらに16C32Tと、デスクトップ版のRyzen 9 9950Xと同じコア数です。動作クロックは、ベースクロックが3.0GHz、最大クロックが4.4GHzと記されています。
そして、40CU / 2560SPとされるiGPU名は『Radeon 8060S』と名付けられています。残念ながらこのリザルトにiGPUの詳細なスペックは記されていません。
気になるiGPUのベンチマーク結果(Vulkan Score)は、67004ポイント。このスコアがどれほどのものかと申しますと、
GPU | Vulkan Score |
Radeon RX 7600 デスクトップカード 32U 2048SP | 99690 |
Ryzen AI Max+ PRO 395 Radeon 8060S iGPU 40CU 2560SP | 67004 |
GeForce GTX 1080 デスクトップカード | 65367 |
Pascal世代のハイエンドグラボ、GeForce GTX 1080に匹敵します。
ただ、Radeon 8060Sは40CUも搭載しているにもかかわらず、32CUのRadeon RX 7600よりも約3割低いスコアとなっています。この辺はiGPUのため、消費電力や動作クロックをそこまで高くできないことが、スコア差を生じさせている可能性があります。(さらに言うなら、まだ最適化が完全ではないということも考えられます)
なお、上記はあくまでもGeekbenchにおけるVulkan Scoreのため、そのままゲーム性能に直結するわけではないことはご留意ください。また、どの程度のTDP制限で測定されたデータかも不明なため、これが全力なのか、これよりもさらに上があるのかも定かではありません。そのため、参考程度に見ておいてください。
もし、これよりも上があるのなら、全力だとどれほどの性能が見られるか非常に気になるところです。