Windows11 24H2対応CPUリストからIntel第10世代以前が削除された理由が判明

WindowsUpdate

Windows11 24H2

Intel第10世代、第9世代、第8世代CPUがWindows11 24H2対応CPUリストから削除された理由が判明しました。

前置き

Windows11リリース当初、MicrosoftはWindows11の最低システム要件として、Intelは第8世代以降、AMDはRyzen 2000シリーズ(Zen+)以降のCPUを必須とし、Windows11 23H2 / 22H2まではIntel第10世代、第9世代、第8世代が対応CPUリストに掲載されていました。

しかし、Windows11 24H2では対応CPUリストからIntel第10世代、第9世代、第8世代CPUが削除されました。本件に関する詳細は、以下の前回の記事をご覧ください。

本題: Intel第10世代CPU以前が削除された理由

で、その続報ですが、削除された理由が判明しました。

まずは2022年10月~2023年6月時点でのMicrosoftのWindows対応CPUリストに対する説明をご覧ください。

この仕様では、Windows 製品を含むカスタマー システム (カスタム イメージを含む) で使用できるプロセッサについて詳しく説明します。 今後、要件の変更に伴って、この仕様に対する更新がリリースされる可能性があります。

以下の表で指定されているとおり、貴社はそれぞれのエディション用にリストされているプロセッサのみを使用する必要があります。 以下のエディションがプレインストールされるか外部メディアで提供される (ダウングレードや下位エディションのソフトウェアを含む) 場合には、下記の要件が適用されます。

わかりやすくするために、会社は、Windows の最小ハードウェア要件 (Windows の最小ハードウェア要件) で指定されているすべてのプロセッサとその他の要件も満たす必要があります。これは、 Windows の最小ハードウェア要件で利用可能です。

あるプロセッサ シリーズがこの仕様に含められた ("リストされたプロセッサ") 後に、リストされたプロセッサと同じ名前付け規則または識別子を使用するものの、追加の機能や異なる機能を含むプロセッサ ("新しいプロセッサ") が市販された場合、Microsoft からの事前の書面による許可がない限り、貴社はカスタマー システムで新しいプロセッサを使用してはなりません。 あるプロセッサがこのリストから除外されていると貴社が考える場合、貴社の Microsoft OEM アカウント マネージャーまたは ODM アカウント マネージャーにお問い合わせください。

以下の表に含まれるプロセッサは、リストされている Windows エディションでサポートされるプロセッサの最新の世代およびモデルです。

下記の製品エディションまたはエディション/プロセッサ構成の中には、サポートされていないか、限定サポートされているものが存在する可能性があります。 サポートに関する情報は、Microsoft サポート ポリシーと Microsoft ライフタイム FAQ にあります。 特定のハードウェアのサポートについては、相手先ブランド供給 (OEM) プロバイダーにご確認ください。

そして次に、2025年2月17日時点(実際の記事更新日は2024年10月)のWindows対応CPUリストに対する最新の説明をご覧ください。

ご自分のデバイスについて Windows 11 の適格性を判断しようとしているお客様は、PC 正常性チェックを使用してください。 Windows サポートのライフ サイクルについては、「Windows 11 Home and Pro - Microsoft ライフサイクル」を参照してください。

この仕様では、OEM (Original Equipment Manufacturer) で Windows 製品 (カスタム イメージを含む) を組み込んだ新しい PC の製造に使用できるプロセッサについて詳しく説明しています。 今後、要件の変更に伴って、この仕様に対する更新がリリースされる可能性があります。

以下の表で指定されているとおり、OEM ではそれぞれのエディション用にリストされているプロセッサのみを使用する必要があります。 以下のエディションがプレインストールされるか外部メディアで提供される (ダウングレードや下位エディションのソフトウェアを含む) 場合には、下記の要件が適用されます。

わかりやすくするために、OEM は、Windows の最小ハードウェア要件で利用可能な Windows の最小ハードウェア要件で指定されているすべてのプロセッサとその他の要件を満たす必要があります。

あるプロセッサ シリーズがこの仕様に含められた ("リストされたプロセッサ") 後に、リストされたプロセッサと同じ名前付け規則または識別子を使用するものの、追加の機能や異なる機能を含むプロセッサ ("新しいプロセッサ") が市販された場合、Microsoft からの事前の書面による許可がない限り、OEM はカスタマー システムで新しいプロセッサを使用してはなりません。 あるプロセッサがこのリストから除外されていると OEM が考える場合、Microsoft OEM アカウント マネージャーまたは ODM アカウント マネージャーにお問い合わせください。

下記の製品エディションまたはエディション/プロセッサ構成の中には、サポートされていないか、限定サポートされているものが存在する可能性があります。 サポートに関する情報は、Microsoft サポート ポリシーと Microsoft ライフタイム FAQ にあります。 特定のハードウェア サポートに関する質問があるお客様は、PC の OEM にお問い合わせください。

記載されているプロセッサに対する変更は、お客様の既存の Windows サポートに影響を与えるものではなく、OEM が新しい Windows デバイスで使用できるプロセッサを決定するためのものです。

2022年10月~2023年6月時点の説明では、誰に向けての説明なのか曖昧な感じですが、内容的には最初の1行により、一般ユーザー、OEM、両方に対してのものと受け取ることもできます。しかし、最新の説明では「この仕様では、OEM (Original Equipment Manufacturer) で Windows 製品 (カスタム イメージを含む) を組み込んだ新しい PC の製造に使用できるプロセッサについて詳しく説明しています」といったように所々変わっており、説明の最後には「記載されているプロセッサに対する変更は、お客様の既存の Windows サポートに影響を与えるものではなく、OEM が新しい Windows デバイスで使用できるプロセッサを決定するためのものです」という一文が加えられています。

つまり、対応CPUリストは、OEM / PCメーカーが新しいWindows PCを製造する際に使用できるCPUリストだということになります。

Windows11 24H2の対応CPUリストからIntel第10世代以前のCPUが削除されたのは、OEM / PCメーカーがOSにWindows11 24H2を採用したPCを製造する際、Intel第10世代以前のCPUを使用して製造することをMicrosoftが認めなくなったため、ということになります。(なぜ認めなくなったのかまでは不明です)

また、説明の最後の一文、「記載されているプロセッサに対する変更は、お客様の既存の Windows サポートに影響を与えるものではなく」という文章をそのままの意味で受け取るなら、Intel第10世代、第9世代、第8世代CPUユーザーは、引き続きWindows11(および25H2等将来のアップデートを含む)を使用できるものと読み解けます。(そのはずです)

「じゃあ、一般ユーザー向けのWindows11対応CPUリストはどこにあるの?」と思うかもしれませんが、筆者が調べた限りでは見つけられませんでした。Microsoftが公開している『Windows 11 の仕様とシステム要件』のページに、対応CPUへのリンクが貼られていますが、リンク先は上記説明のページです。一般ユーザー向けの対応CPUリストはありません。

上記最新の説明には「ご自分のデバイスについて Windows 11 の適格性を判断しようとしているお客様は、PC 正常性チェックを使用してください」という一文が冒頭に追加されていることから、自環境がWindows11に対応しているかどうかは、『PC 正常性チェック』アプリで判断するのが『今の』Microsoftの公式回答のようです。

Windows11が登場した当初、対応CPUリストを参考にした記事が国内外問わず多くのメディアで報じられました。対応CPUリストは、当初は一般ユーザー・OEM両方向けに公開していたものの、途中からOEM向けへと変更されたのか、それともMicrosoftとしては最初からOEMだけを対象に公開していたものの、メディアやユーザーが勘違いして参考にしていたのかは不明です。(ただ、後者だとすれば当初のMicrosoftの説明は明らかに言葉不足です)