12VHPWRケーブルの仕様変更案が提言される。ただし、昨今の発火・融解問題とは別件

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12VHPWRコネクタ

12VHPWRケーブルの設計が若干変わるかもしれません。PCI-SIGのサイトに興味深い内容がありました。それがこちら。

PCI-SIG - 12VHPWR Cable Plug Update ECR
PCI-SIG - 12VHPWR Cable Plug Update ECR

サイトには『12VHPWR Cable Plug Update ECR』と記されています。ECRというのはEngineering Change Request (エンジニアリング変更要求)の略で、つまるところ、12VHPWRケーブル・ブラグに対して、何かしらのアップデートが提言されている模様です。 (注: あくまでも提言であり、確定したものではありません)

具体的にどこの誰が・企業が提言しているのか、また、どういった内容なのかは残念ながらPCI-SIGメンバーでないためはっきりとはわかりませんが、おそらくはAmphenol。海外のPC Mod系ショップmodDIYのページには以下の資料が掲載されています。

Amphenol - Engineering Change Notification
Amphenol - Engineering Change Notification

Engineering Change Notification (エンジニアリング変更通知)と題したAmphenolが作成したスライドでは、データピン(4ピン)のケーブル側の位置を、既存のものよりズラすことを提言しています。この変更によりどれほどのメリットがあるのかまでは記されていませんが、modDIYではすでに採用しており、「当社の12VHPWRケーブルはすべて、優れた設計と強力な構造を持つ、新しい12VHPWRコネクタを使用しています」と喧伝されています。

なお、この仕様変更案は昨今の12VHPWRコネクタ発火・融解問題には影響しません。データピンは文字通りにデータ信号のやりとりに使うピンのため、ほかの12ピンのように大きな電気的負荷はありません。仮にデータピンが破損したとしても、ほかの12ピンに供給される電力が最大600Wから最大450Wへと下がるだけです。また、データピンの部分が融解したという報告も今のところありません。

Ada

Posted by にっち