AMD、Ryzen 7 9700XとRyzen 5 9600XのTDPを65Wから105Wへと引き上げか。性能も消費電力もアップ

2024年8月15日CPU

Ryzen 7 9700XとRyzen 5 9600Xのパフォーマンスが向上するかもしれません。

TDP65W → 105Wへ引き上げ？その理由は

ハードウェアリーカーのchi11eddog氏は以下のように述べています。

chi11eddog氏によると、Ryzen 7 9700XとRyzen 5 9600XのTDPが105Wへと引き上げられるとのこと。TDPが上がるということは、性能向上を意味します。

Ryzen 7 9700Xは、前世代のRyzen 7 7700XからCinebench 2024比で5.1％程度のマルチ性能の向上に留まっており、性能向上幅はそれほど大きくありませんでした。このTDPの引き上げは、Ryzen 7 9700XとRyzen 5 9600Xを『より高性能で魅力的なものにするための措置』と考えられます。

TDPの引き上げは、新たに『105Wモード』といったような形で実装されるのか、それとも、完全に仕様変更で105Wをデフォルトとして実装されるのかは定かではありません。

Ryzen 7 9700XもRyzen 5 9600XもすでにTDP65Wという仕様で発売しているため、完全な仕様変更の線は少々考えにくいものがあります。chi11eddog氏の情報が本当であれば、おそらくは、『65Wモード』と『105Wモード』、好みに合わせて選択できるような形で実装されるものと思われます。

なお、上記はあくまでもリーク情報であることはご留意ください。真偽およびより正確な情報はAMDからの発表が待たれます。

TDP105Wになると温度と消費電力はどうなる？

TDPが105Wになると性能は上がりますが、当然ながら消費電力も上がります。65WのRyzen 7 9700Xと105WのRyzen 7 7700Xとの比較が以下。

▼Blender実行時の温度・消費電力 (Noctua NH-D15空冷CPUクーラーを使用)

• Ryzen 7 9700X (65W): 59.1℃ / 80W
• Ryzen 7 7700X (105W): 89.3℃ / 135W

Blender実行時、65WのRyzen 7 9700Xは105WのRyzen 7 7700より圧倒的な温度と消費電力の低さを見せています。しかし、これが105Wになると、Ryzen 7 9700XもRyzen 7 7700Xに近い温度・消費電力になるでしょう。