GeForce RTX 4090 DをOCすればRTX 4090を超える。え、OCが可能?輸出規制の意味とは
GeForce RTX 4090 Dをオーバークロック(OC)してGeForce RTX 4090を超えることができる模様です。
GeForce RTX 4090 Dは、中国への輸出規制を回避した中国市場向けのハイエンドグラボ。GeForce RTX 4090は4,800 TOPS以上の処理能力があるため中国への輸出が禁止されていますが、GeForce RTX 4090 Dは4,800 TOPSを超えないように設計されています。オーバークロックモデルもありません。
RTX 4090 | RTX 4090 D | |
Process | TSMC 4N | TSMC 4N |
CUDA | 16384 | 14592 |
Tensor/RT | 512 | 456 |
RT | 128 | 114 |
Base | 2235MHz | 2280MHz |
Boost | 2520MHz | 2520MHz |
VRAM | 24GB GDDR6X 384bit | 24GB GDDR6X 384bit |
消費電力 | 450W | 425W |
OC | ○ | × |
MSRP | $1599 | 12,999元 ($1599) |
発売日 | 2022年 10月12日 | 2024年 1月中旬 |
しかし、一部の製品はユーザー側でオーバークロックを行えるようです。香港メディアのHKEPCは以下のように述べています。
多くのGeForce RTX 4090 Dはオーバークロックができず、消費電力の上限も制限されている。しかし、今回テストを行ったASUS ROG Strix GeForce RTX 4090 Dは違う。ASUS GPU Tweak IIIを使用すれば消費電力を600Wまで設定でき、オーバークロックもできる。 定格の状態で3DMark Speed WayとPort Royalを実行したところ、スコアはそれぞれ9846、24523ポイントだった。 GPUクロック+200MHz、メモリクロック+187MHz、TGP上限141%、GPU Voltage +100%に設定して実行したところ、3DMark Seed Wayで10818、Port Royalで26666ポイントにまで上昇した。 GPU-Zには最大GPUクロック3045MHz、最大メモリロック1500MHz、最大消費電力558.4Wと記録されている。 NVIDIAはAICボードパートナーに製品としてのオーバークロックモデルを禁止しているが、ユーザーがオーバークロックを行うことに関しては制限をしていないようだ。 [Source: HKEPC] |
GeForce RTX 4090 DとGeForce RTX 4090との比較が以下。
3DMark | Seed Way | Port Royal |
RTX 4090 D OC | 10818 | 26666 |
RTX 4090 | 10175 | 26227 |
RTX 4090 D 定格 | 9846 | 24523 |
オーバークロックを行うことで、GeForce RTX 4090 DはGeForce RTX 4090を超えました。こういう抜け道がアリなら、中国への輸出規制ってあまり意味なさそうですね。輸出規制に引っかかる性能を有していても、定格動作の性能を下げて出荷するだけで良いわけですから。
ただ、いくらなんでもこれはあまりにもガバガバすぎるので、ASUSがうっかりオーバークロックのロックをせずに出荷したということも考えられそうです。