Office 2016のWord、Excel、Outlookがクラッシュする・落ちる不具合。KB5002700に起因。対処方法あり [Update 2: 修正]
Office 2016のWord、Excel、Outlookがクラッシュする・落ちるとの不具合報告が多数出ています。
更新履歴 [記事初公開日: 2025/4/10 AM04:00] ① Microsoftが本不具合を認めました。その旨、記事最下部に加筆。『対処方法D』にコマンドプロンプトでのアンインストール方法を加筆。 [2025/4/10 PM12:33] ② 記事最下部に修正情報へのリンクを加筆。 [2025/4/11] [New] |
不具合概要
日本時間で2025年4月9日に配信されたOffice 2016用セキュリティ更新プログラムKB5002700をインストールすると、環境によっては以下のような不具合が発生する場合があります。
- WordとExcelが起動しない・起動時にすぐにクラッシュする(落ちる)
- WordとExcelで挿入タブをクリックするとクラッシュする
- Outlookでカレンダーを開くとクラッシュする
- その他、何かしらの操作をするとクラッシュする
この不具合は、Windows10およびWindows11環境で発生が確認されています。
なお、この不具合はすべての環境で発生するわけではありません。発生する場合としない場合があります。現時点で確固とした詳細な発生条件は判明していません。
対処方法・回避策
この不具合の対処方法はいくつかあります。Microsoftが本不具合を認識・修正するまで以下のいずれかをご検討ください。
対処方法A
オフライン環境だとなぜか不具合が発生しなくなるとの報告が出ています。オフラインでも問題ない場合は、一時的な対処方法としてお試しください。
対処方法B
Adobeのアドインと競合している可能性がドイツで報告されています。グループポリシーを使用して『PDFMaker.OfficeAddin』の『Loadbehavior』を『0』(おそらく無効の意)に設定すると解決したと報告されています。
対処方法C
Outlookでカレンダーを開くとクラッシュする場合、天気予報の表示を無効にしてください。これでクラッシュしなくなります。『ファイル』 → 『オプション』 → 『予定表』を選択して一番下までスクロールして『予定表に天気予報を表示する』のチェックを外してください。
対処方法D
KB5002700をアンインストールすることで不具合が発生しなくなります。[Windows] + [R]キーを押して『ファイル名を指定して実行』を開き、『appwiz.cpl』と入力してエンターを押してください。『プログラムと機能』ウィンドウが開いたら、左上の『インストールされた更新プログラムを表示』を選択してKB5002700が表示される場合はそこからアンインストールしてください。
もし、KB5002700が見つからなかった場合、コマンドプロンプト(右クリックして『管理者として実行』)を開いて『wusa /uninstall /kb:5002700』と入力し、エンターを押して、これでアンインストールできるか試してください。
それでも無理な場合はMicrosoftが公開している以下の文書を参考にアンインストールしてください。(難易度はかなり高めです)
- プログラムを使用して Office 更新プログラムのアンインストールを自動化する方法 (注: 日本語ページは機械翻訳です。より正確な内容は英語ページをご覧ください)
なお、KB5002700はセキュリティアップデートのため、アンインストールすると脆弱性が未修正のままになることには注意が必要です。
Update 1: Microsoftが不具合を認める [2025/4/10 PM12:33]
Microsoftが本不具合を認めました。現在、調査中とのことです。新たな情報が入り次第『Word, Excel, or Outlook might stop responding after installing the KB5002700 security update for Office 2016』のページを更新するとのことです。
Update 2: 修正 [2025/4/11] [New]
Microsoftが本不具合の修正プログラムを公開しました。詳細は以下の記事をご覧ください。
MS、Office 2016の不具合を修正。KB5002623を緊急リリース。Word、Excel、Outlookがクラッシュする・落ちる不具合に対処。手動インストールが必要