NVIDIA、Rubin GPUを予定より早く投入か。計画を半年早めたと報じられる
NVIDIAがRubin GPUを予定より早く投入すると報じられました。
予備知識として、NVIDIAは、1年周期でデータセンター向けAI GPUのアップデートを計画しており、2024年にBlackwell、2025年にBlackwell Ultra、2026年にRubin、2027年にRubin Ultraの投入を予定しています。
Blackwellに関しては、すでに今四半期から出荷が開始されています。
2026年には完全に新アーキテクチャであるRubin GPUの出荷が予定されていますが、今回、このRubin GPUの出荷時期が早まると報じられました。
台湾メディアの経済日報は以下のように報じています。
業界の情報筋によると、NVIDIAはTSMCなどのサプライチェーンと協力してすでにRubin GPUの開発に着手しているという。これにより、Rubin GPUは当初の予定では2026年内に登場予定だったが、予定よりも半年早く投入されることが見込まれているという。 ― 経済日報 |
「え! じゃあRubinは2025年に登場するの?」と思うかもしれませんが、そうではありません。重要なポイントとして、NVIDIAはRubin GPUを2026年のいつ(何月、あるいは何期)に投入するかは明言していません。2026年の12月かもしれませんし、5月かもしれません。つまるところ、半年早く投入される=Rubin GPUが2025年に登場するというわけではありません。(もちろん2025年に登場する可能性もありますが)
また、大前提として経済日報の報道がどこまで正確かは定かではないことはご留意ください。
以下、個人的な感想で恐縮ですが、筆者はこの報道に懐疑的です。なぜなら、Blackwellの時点でジェンスン・フアンCEOは「狂気的な需要がある」と述べるほどに多くの需要があることを明らかにしているからです。おそらくは、続くBlackwell Ultraも高い需要を維持し、相当稼げるでしょう。Blackwellファミリーで大きく稼げているのに、1年周期のサイクルを短くして(Blackwell Ultraで稼げる期間を短くして)、わざわざRubin GPUを早めに投入するのは少々考えにくいものがあります。
GeForceで例えるなら、2025年1月にGeForce RTX 5090を発売して、2025年7月にGeForce RTX 6090を新アーキテクチャで発売するようなものです。「それならあと半年待つわ」と考える人も出てくるでしょう。
例え、早くにRubin GPUが完成しても、順調にBlackwellファミリーが売れ続けていれば、投入は先延ばしにされるのではないでしょうか。しかし、Blackwellファミリーの脅威となりうる製品が競合他社から出てきた際には、すかさずRubin GPUが投入されるでしょう。
あくまでも筆者の個人的な見解なので、鵜呑みにはせず参考程度に見ておいてください。