GeForce RTX 5090 Dに複数の制限事項があることが判明。通常版のRTX 5090も同じかどうかは不明
GeForce RTX 5090 Dには複数の制限事項がある模様です。
まず、GeForce RTX 5090 DとGeForce RTX 5090とでは以下のスペック差があります。
RTX 5090 D | RTX 5090 | |
CUDA | 21760 | 21760 |
Tensor Core (AI) | 2357 AI TOPS | 3352 AI TOPS |
RT Core | 318TFLOPS | 318TFLOPS |
Boost Clock | 2410MHz | 2410MHz |
Base Clock | 2010MHz | 2010MHz |
VRAM | 32GB GDDR7 未記載GB/s | 32GB GDDR7 1792GB/s |
Memory Interface | 512-bit | 512-bit |
消費電力 (TGP) | 575W | 575W |
どちらも21760CUDA、ブースト2410MHz、RTコア318TFLOPSですが、Tensor CoreのAI性能だけはGeForce RTX 5090が3352 AI TOPSのところ、GeForce RTX 5090 Dは2357 AI TOPSに抑えられています。これは、中国への輸出規制を回避するための措置だと見受けられます。
カタログスペック上の違いはこれだけです。しかし、GeForce RTX 5090 Dを実際に使用したところ、別の仕掛けも施されていることが判明しました。
中国語圏フォーラムChiphellのリーカー、omonob氏によると、AIやマイニング関連の処理・アプリケーションを実行すると、3秒ほどで性能が低下するとのこと。
AIやマイニング関連の処理は3秒で性能低下
(※元画像が小さいためAIアップスケーリング)
それだけではなく、マルチGPU構成も禁止・無効化されています。例えば、GeForce RTX 5090 Dを1つのPCに複数搭載して、処理をさせるといったことができません。
さらには消費電力の変更もできなくなっているとのことです。これらのことをまとめると以下。
▼GeForce RTX 5090 Dの制限事項
- AI性能の低下: 3352 AI TOPS → 2357 AI TOPS
- AIやマイニング関連のアプリを使用すると3秒ほどで性能が低下
- マルチGPU構成が無効化
- 消費電力の変更が不可
omonob氏によると、ゲームや動画編集時などはパフォーマンスに影響しないとのことです。
また、omonob氏は「RTX 5090 Dだけがこういう仕様なのか、それとも普通のRTX 5090でも同じ挙動を示すのかはわからない」と述べており、2~4の制限事項が通常版のGeForce RTX 5090にも適用されているのかは現時点では不明です。