GeForce RTX 5090のゲームベンチマーク公開！最強グラボ爆誕。ただし1080pユーザーは要注意
海外メディアのTechPowerUpにより、NVIDIA GeForce RTX 5090のゲームベンチマークが公開されました。そのリザルトがこちら。
仕様
| RTX 5090 | RTX 5080 | RTX 5070 Ti | RTX 5070 | |
| CUDA | 21760 | 10752 | 8960 | 6144 |
| Boost Clock | 2407MHz | 2620MHz | 2450MHz | 2510MHz |
| Base Clock | 2017MHz | 2300MHz | 2300MHz | 2160MHz |
| VRAM | 32GB GDDR7 28Gbps 1792GB/s | 16GB GDDR7 30Gbps 960GB/s | 16GB GDDR7 28Gbps 896GB/s | 12GB GDDR7 28Gbps 672GB/s |
| Memory Interface | 512-bit | 256-bit | 256-bit | 192-bit |
| 消費電力 (TGP) | 575W | 360W | 300W | 250W |
| MSRP | $1999 | $999 | $749 | $549 |
| 国内価格 | 393,800円 | 198,800円 | 148,800円 | 108,800円 |
| 発売日 | 2025年 1月30日 | 2025年 1月30日 | 2025年 2月 | 2025年 2月 |
| ※１: NVIDIAはクロックを四捨五入表記しているため、実クロックはｰ5MHzほど低くなる場合があります ※2: GeForce RTX 5090は実クロックです | ||||
テスト環境
テスト環境
CPU: Ryzen 7 9800X3D
メモリ: 32GB (16GB x2) DDR5-6200 28-36-36-76 UCLK 1:1
マザーボード: MSI X870E Carbon Wi-Fi
グラボ: GeForce RTX 5090 Founders Edition
Resizable BAR: NVIDIA、AMD、IntelのグラボすべてでResizable BAR有効
使用OS: Windows11 Pro 24H2 (VBS有効、デフォルト設定)
GeForce RTX 5090 ゲームベンチマーク
Alan Wake 2
アサシンクリード ミラージュ
サイバーパンク2077
ELDEN RING (エルデンリング)
Starfield
バルダーズゲート3
黒神話：悟空
25タイトルでの平均フレームレート
▼ 1920 x 1080
▼ 2560 x 1440
▼ 3840 x 2160
DLSS 4 Multi Frame Generation
以下のグラフ『Frame Gen x2』は通常のFrame Generationです。『Frame Gen x3』『Frame Gen x4』はGeForce RTX 5000シリーズ専用機能のDLSS 4 Multi Frame Generation (MFG)です。『x3』は文字通りに3倍、『x4』は4倍を表しています。
なお、GeForce RTX 4090はMulti Frame Generationに対応しておらず、通常のFrame Generation (x2)しか使用できません。
Alan Wake 2 (DLSS 4 MFG)
ホグワーツ・レガシー (DLSS 4 MFG)
スター・ウォーズ 無法者たち (DLSS 4 MFG)
Dragon Age Veilguard (DLSS 4 MFG)
(Source:TechPowerUp)
まとめ
NVIDIAはGeForce RTX 5000シリーズの発表時に、DLSS 4 Multi Frame Generationを使用することで、前世代のFrame Generation使用時よりも2倍のフレームレートを得られると発表しました。
その言葉に間違いはなく、Multi Frame Generationを使用したGeForce RTX 5090は、Frame Generationを使用したGeForce RTX 4090より2倍ないしそれ以上のフレームレートを見せています。
Multi Frame Generationに対応したゲームは、2025年1月30日のGeForce RTX 5090 / GeForce RTX 5080発売日時点で75タイトルものゲームが対応します。今後も続々と対応タイトルが増えていくでしょう。
それではDLSS 4 Multi Frame Generationを使用しないネイティブなゲーム性能はどうでしょうか。GeForce RTX 5090は、GeForce RTX 4090と比較して、25タイトルの平均フレームレートにおいて以下の向上が見られました。
▼RTX 5090 vs. RTX 4090 ネイティブ性能
- 1080p: 平均+11.6％
- 1440p: 平均+21.0％
- 2160p: 平均+34.7％
2160pこと4K解像度においては34.7％も向上しています。4K解像度での使用にあたっては満足感の高い向上率と言えるでしょう。
1440pでは21.0％の向上と、まぁまぁ、といった具体です。一方、1080pでは11.6％の向上となっており、決して高い向上率とは言えません。
いったいなぜ、1080pではこれほどまでに向上率が低いのか、その答えは以下のベンチマーク結果にあります。
バルダーズゲート3 1080p
1080pにおけるバルダーズゲート3のフレームレートはGeForce RTX 5090もGeForce RTX 4090もGeForce RTX 4080 SUPERもほとんど差がなく、207～209 fpsです。これはあきらかにCPUボトルネックが発生しており、GPU本来の性能を発揮しきれていないことを示しています。
その一方で、GPU負荷の高い黒神話：悟空では、
黒神話：悟空 1080p
1080pでもGeForce RTX 5090はGeForce RTX 4090より29.6％高いフレームレート示しています。
つまるところ、GPU負荷が低いゲームタイトル・解像度では、CPUボトルネックが発生し、GeForce RTX 5090の性能を生かしきれません。そういったタイトルを主にプレイされている方は、GeForce RTX 5090を購入しても満足度は低いかもしれません。結果、GeForce RTX 5090は1080pで平均+11.6％の向上率に留まっています。
しかし、GeForce RTX 5090の性能を生かせるゲームタイトル・解像度でプレイしている方や、特にDLSS 4 Multi Frame Generationの使用を考えているには、非常に満足度の高いグラボと言えるでしょう。
そして、現時点をもって、GeForce RTX 5090は紛うことなき最強のグラボとなりました。お金に糸目を付けず、最強のゲーム性能を求める人であれば、GeForce RTX 5090を買っていれば間違いありません。なぜ、間違いないのか、それは最強だからです。
とはいってもやはり問題はその販売価格。NVIDIA希望小売価格(MSRP)は393,800円からとされています。コンシューマー向けグラボとしては過去最高の価格設定です。
しかも不吉なことに、海外ショップのラインナップには最安値の希望小売価格モデルはあまりなく、NVIDIA希望小売価格は俗に言うアリバイ価格になることが示唆されています。まだ発売日前なので、実際にどうなるかはわかりませんが……。
なんにしても、NVIDIA希望小売価格がアリバイ価格ではないことを願うばかりです。いや本当に……。