88ROP版GeForce RTX 5070 Tiの性能は想像以上に低い。96ROPと88ROP版でベンチマークを行った結果

GeForce

NVIDIA GeForce RTX 5000 Series

88ROP版GeForce RTX 5070 Tiは、96ROP版と比べて性能にどれくらいの差があるのでしょうか。

事の発端

先日、NVIDIAは、本来の仕様よりもROP数の少ないGeForce RTX 5090、GeForce RTX 5090 Dが市場に流通していることを認めたほか、GeForce RTX 5070 Tiもこの不具合の影響を受けていることを明らかにしました。

この不具合の影響を受ける欠陥品(不良品)は製品全体の0.5%未満とされており、ハズレを引く確率は低めです。もし、ハズレを引いた場合は、グラボの製造元に連絡して返品・交換を受けるようNVIDIAは案内しています。(日本だと、初期不良として、まずは購入店や代理店に連絡しても良いでしょう)

本件に関する詳細は以下の記事をご覧ください。

88ROP版GeForce RTX 5070 Tiの性能

GeForce RTX 5070 Tiには本来、96基のROPが搭載されています。しかし、上記不具合の影響を受けたハズレ製品だと88基しか搭載されていません。

88ROPしかないGeForce RTX 5070 Ti。本来の仕様よりROPが8基少ない
88ROPしかないGeForce RTX 5070 Ti
本来の仕様よりROPが8基少ない

NVIDIAによると、この不具合の影響を受けたハズレ製品は、「グラフィック性能が平均4%低くなる」とされています。

では、実際にベンチマークを行うとどれほどの性能差が見られるでしょうか。96ROP版と88ROP版GeForce RTX 5070 Tiで3DMarkベンチマークを行った結果がこちら。

GeForce RTX 5070 Ti: 96ROP vs. 88ROP 3DMrakベンチマーク
GeForce RTX 5070 Ti: 96ROP vs. 88ROP
3DMrakベンチマーク

▼RTX 5070 Ti 96ROP vs. 88ROP

  • Time Spy (88ROP): -11.0%
  • Steel Nomad (88ROP): -3%
  • Speed Way (88ROP): -8%

88ROP版GeForce RTX 5070 Tiは、96ROP版と比較してSteel Nomadでは3%低い程度に留まっていますが、Speed Wayでは8%、Time Spyにいたっては11%も低いスコアとなっています。

NVIDIAは「グラフィック性能が平均4%低くなる」と述べていましたが、処理内容によっては2桁%もの差が生じることが今回の検証で明らかになりました。

もし、ハズレの88ROP版GeForce RTX 5070 Tiを引いてしまった方は、そのままにはせず、必ず返品・交換されることを強く推奨いたします。処理内容によってはあまりにもパフォーマンス差が大きすぎます。

Blackwell

Posted by にっち