2スロットブロワータイプのRTX 4090購入者が現れる。5200RPMという異次元なファン回転速度。その名は『GeForce RTX 4090 AI Edition』
2スロットのブロワータイプ(シロッコファン)のGeForce RTX 4090を購入した人物がRedditに現れました。
「え!? ブロワータイプのRTX 4090!? しかも2スロ!!?」と思うかもしれませんが、驚くことに実在するんです。購入者のBottleneckEvader氏は以下のように述べています。
GeForce RTX 4090 Founders Editionが欲しかったのですが、私は今、日本に住んでいるため購入できません。オリファンモデルのRTX 4090はどれも大きいため、私のPCケース(Fractal Torrent Nano)には収まりません。 とあるベンダーがAIワークロード向けのRTX 4090を買わないかとコンタクトしてきました。驚いたことに、送られてきたパンフレットを見ると、それはブロワータイプのRTX 4090でした。 私はこのカードを352,000円、約2,675米ドルで購入しました。とんでもない金額ですが、補助金の有効期限が迫っていたため思い切って買いました。 いったいどこのメーカーがこのカードを作ったのかお伝えしたいのですが、まったくわかりません。カードは真っ白な箱に入っていて、説明書も保証書もありませんでした。箱に入っていたのはRTX 4090本体、8ピンx3 - 12VHPWR変換アダプター、発泡スチロールだけでした。 VBIOSを見ると、Subvender IDはNVIDIAになっていました。もしかしたら、NVIDIA自らがこのカードを作っているのかもしれませんが、詳しくはわかりません。 消費電力は450Wに固定されており、これ以上あげることはできません。ブーストクロックはFounders Editionと同じ2520MHzです。 私は、このカードをオーバークロックしてどこまで詰めれるか試してみました。見てわかると思いますが、高い負荷をかけると非常にうるさいです。ファンは5200RPMまで回転します。 負荷をかけたところ、GPU温度は78度、メモリ温度は96度にまで上がりました。GDDR6Xの仕様では110度でも耐えられることは知っていますが、不安なためファンカーブを書き換えたところ、GPU温度は67度、メモリ温度は88度に抑えられました。 [Source: Reddit] |
BottleneckEvader氏はこのグラボのオーバークロック時と、デフォルトクロック時の挙動を公開しています。それがこちら。
オーバークロック時はTime Spy Extremeでベンチマークを、デフォルト時はFurMarkでストレステストを行っています。注目点はファン回転速度。オーバークロック時でも、デフォルト時でも、高負荷時のファン回転速度は5200RPMという異次元な速度でぶん回っています。
多くのグラボはファンを100%で回しても、2000~3000RPM台かと思われます。それでも相当な騒音ですが、それをはるかに超える5200RPMは尋常じゃないうるささであることが窺えます。
しかしながら、うるさい分、温度はかなり優秀です。FurMarkでストレステストを行っているにも関わらず、デフォルト時のGPU温度は71度、メモリ温度は84度と、思った以上に冷やせています。
5200RPMというぶっとんだ回転速度をもってすれば、2スロットのブロワータイプでもGeForce RTX 4090を冷やすことができるようです。
余談ですが、本体にはモールス信号が書かれており、
これを解読すると『AI Edition』となり、このグラボの製品名は『GeForce RTX 4090 AI Edition』の模様です。