NANDチップ、再び減産へ。SSD価格への影響は

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NAND Chip

NANDフラッシュメーカー各社がSSD等に使用されるNANDチップを減産する模様です。TrendForceが報じました。

私たちの最新調査では、NANDフラッシュ業界は2025年も需要の低迷と供給過多に直面し続ける見通しだ。この状況に対応するため、Micron、Kioxia / SanDisk、Samsung、SK hynix / SolodigmなどのメーカーはNANDチップの減産を計画している。

これにより、NANDフラッシュメーカーは、需給のバランスを緩和してNANDチップ価格の安定化を図ろうとしている。

この措置は、主に以下の3つの要因によって引き起こされている。

1つ目は、スマートフォンやノートPCなどの主要な消費者向け電子機器の出荷台数が低迷しているためだ。さらに、企業のIT分野への投資も減速しており、エンタープライズSSDの需要も低下している。

2つ目は、2024年第3四半期(7~9月)からNANDフラッシュの価格が下落しており、2025年上半期の需要ついてもNANDフラッシュメーカーが悲観的な見方をしているためだ。長期的な下落は、利益率をさらに低下させるリスクがあるため、NANDフラッシュメーカーは減産を余儀なくされている。

3つ目は、中国のメーカーが積極的に生産を拡大しており、世界市場での競争を激化させているためだ。

MicronとSamsungはすでに減産の計画を発表している。Kioxia / SanDiskも同様の措置を準備している。SK hynix / SolodigmはエンタープライズSSDセグメントで好調な業績を上げているものの、需要の低迷から免れることはできず、調整を余儀なくされている。

減産により、短期的には価格を安定化させ、供給過多が緩和される一方で、価格の上昇をもたらし、消費者の購買意欲が低下する可能性がある。

長期的には、業界の再編を加速させ、競争力の低いメーカーに撤退のリスクをもたらす可能性がある。メーカーが存続し続けるためには、より一層の技術革新と製品の差別化を強化し、競争力を高め、ニッチ市場などへの進出も検討しなくてはならない。

― TrendForce

NANDチップは2023年後半から減産されましたが、2024年後半から増産に転じました。そして今回、再び減産へと転じるとのこと。

TrendForceによると、この減産によりSSD等のNANDチップ使用製品の価格が上昇する可能性があるとのこと。SSDの購入を検討されている方は、早い内に買っておいた方が良いかもしれませんね。

Posted by にっち