Core Ultra 200Sのゲーム性能改善となるか。MSI、0x114マイクロコードとME 19.0.0.1854 v2.2の両方を含むZ890マザーボード用BIOSを公開
MSIは、Core Ultra 200Sシリーズのゲーム性能を改善するとされる、0x114マイクロコードとIntel CSME Firmware 19.0.0.1854 v2.2の両方を含んだBIOSを公開しました。
はじめに
Intelは、Core Ultra 200SシリーズデスクトップCPU (コードネーム: Arrow Lake)のゲーム性能が環境によっては想定よりも低くなる問題を特定したとして、複数の方法でこの問題を修正することをアナウンスしています。
問題のほとんどはWindows Updateを実行して2024年10月25日以降の更新プログラムを適用するだけで解決しており、ユーザー側で行う最後の対処として、0x114マイクロコードとIntel CSME Firmware 19.0.0.1854 v2.2 (以下、Intel ME 19.0.0.1854 v2.2)を含んだBIOSアップデートをマザーボードに適用することで改善・解決するとされています。
0x114マイクロコードとIntel ME 19.0.0.1854 v2.2を含んだBIOS
MSIのZ890マザーボード、例えば、MSI MPG Z890 CARBON WIFIのBIOSダウンロードページ(バージョン7E17v1A41)には以下のように記されています。
MSI Z890マザー用BIOS Ver. 7E17v1A41
2024年12月27日付けで公開されたバージョン7E17v1A41 BIOSの『更新内容』には『Support Intel Planned Release 5 (PR5)』(Intel Planned Release 5 (PR5)をサポート)と記されています。
これだけ見ると「なんのこっちゃ?」となりますが、著名なハードウェアリーカーのchi11eddog氏や、HXL氏によると、『Intel Planned Release 5 (PR5)』は0x114マイクロコードと、Intel ME 19.0.0.1854 v2.2の両方を含んだBIOSとされています。
Core Ultra 200Sシリーズを使用していて、ゲームパフォーマンスが低いと感じている方は、試してみる価値はあるでしょう。
MSI Z890マザーボード用BIOSは、同社Webサイトの各Z890マザーボードページの『サポート』セクションよりダウンロードができます。『Intel Planned Release 5 (PR5)』BIOSは、現時点ではまだすべてのZ890マザーボード製品には公開されておらず、一部のモデルでのみ利用可能となっています。
留意点
ASRock製品の話ですが、ASRockも0x114マイクロコードとIntel ME 19.0.0.1854 v2.2を含んだベータ版BIOSを公開しています。しかし、このベータ版BIOSをインストールしたところ、逆にパフォーマンスが下がったとの報告が出ています。(あくまでもベータ版であることには留意が必要です)
本件に関する詳細は以下の記事をご覧ください。
MSI製品でどうなるかはまだ未知数ですが、もし、パフォーマンスの低下が見られた場合はBIOSのロールバックをご検討ください。