Inceptionの脆弱性を緩和すると最大54%性能低下。Ryzen 7000 / 5000、EPYC 7004 / 7003シリーズなど、Zen 4 / Zen 3 CPUに影響
先日、AMD Zen 4 / Zen 3 CPU (Ryzen 7000 / 5000シリーズ、EPYC 7004 / 7003シリーズなど)にInceptionと呼ばれる脆弱性があることが明らかになりましたが、その脆弱性を緩和すると、最大54%の性能低下がある模様です。海外メディアのTom’s Hardwareが報じました。
1週間前、AMDのZen 3およびZen 4 CPUにInceptionと呼ばれる脆弱性があることが明らかになった。この脆弱性の緩和策を適用した場合、パフォーマンスにどういった影響があるのか、Phoronixによりベンチマーク結果が公開された。その結果が以下だ。 PhoronixはEPYC 7763 (Zen 3)を使用してLinux環境(Ubuntu 22.04 LTS)でテストを行った。7zip、Blender、Firefoxといったメジャーなアプリは緩和策の影響をあまり受けていない。その一方で、MariaDBは最大54%もパフォーマンスが低下した。 Inceptionの緩和には3つのレベルがある。Kernelベースでの緩和、マイクロコードでの緩和、そして、最も安全な間接分岐予測バリア(IBPB)での緩和だ。IBPBでの緩和は、パフォーマンスに大きく影響する場合がある。MariaDBで54%のパフォーマンス低下が発生したのもIBPBによる緩和での結果だ。 マイクロコードでの緩和(safe RET。AMDデフォルトの緩和策)であれば、29%のパフォーマンス低下となる。 [Source: Tom’s Hardware] |
Inceptionの緩和は、ワークロードによってはパフォーマンスに大きな影響が出る模様です。