Microsoft、Edgeの偽アンインストールページを削除。削除したからといって終わりではない、徹底的な再発防止を。明らかにコンプライアンス欠如
Microsoftは、『Microsoft Edgeをアンインストールする方法』と題したWebページを削除しました。
事の発端
先日、Microsoftは、同社Webサイトに『How to Uninstall Microsoft Edge』(Microsoft Edgeをアンインストールする方法)と題したWebページを公開しました。
しかし、そのWebページに書かれている内容は、いかにMicrosoft Edgeの機能が素晴らしいか、Google Chromeよりも優れているかといったような宣伝だけで、実際にMicrosoft Edgeをアンインストールする方法は一切書かれていませんでした。
アンインストール方法ページなのに、その方法は書かれていない
実はただのEdgeの宣伝ページ
Microsoft Edgeがいかに優れているかが書かれている
(※日本語ページはなく、わかりやすくするため英語ページを日本語翻訳しています)
つまり、タイトル詐欺の偽ページです。しかもMicrosoft公式の。
Microsoftが偽アンインストールページを削除
そんな上記の偽アンインストールページですが、Microsoftが削除しました。今ではもう見られなくなっています。
現在、『How to Uninstall Microsoft Edge』(Microsoft Edgeをアンインストールする方法)のURL、『https://www.microsoft.com/en-us/edge/uninstall-edge』へとアクセスすると、以下のページへとリダイレクトされます。
リダイレクト先は『Get to Know Microsoft Edge』(Microsoft Edgeについて)という、普通のMicrosoft Edgeの宣伝・紹介ページです。偽ページではありません。スクリーンショットはわかりやすくするため、英語ページを日本語翻訳しています。(ちなみにこのページは日本語ページもあります)
なぜ削除したのか
Microsoftはなぜ『How to Uninstall Microsoft Edge』(Microsoft Edgeをアンインストールする方法)のページを削除したのでしょうか。言うまでもなく、Microsoft自身もそれがタイトル詐欺の偽ページであることを理解しているから(あるいは理解したから)でしょう。
Microsoft EdgeをアンインストールするためにWeb検索をして、あの偽ページを見たユーザーはどう思うでしょうか。「騙された」と思うはずです。しかもMicrosoft公式で、タイトル詐欺の偽ページなんて企業への印象は最悪です。こんな風にユーザーを騙してまで使わせようとするブラウザなんて、好き好んで使いたいと思うでしょうか。少なくとも筆者は思いません。
こんなことは、普通に考えれば誰でも想像がつくことです。
しかし、残念なことに、Microsoft社内にはそんな想像すらもできない担当者やチームが存在しているようです。(しかもWebサイトに公開できるほどの権限を持っている)
偽ページを作って、ユーザーを騙してまで自社製ブラウザを使わせようとしていた企業なんて今まであったでしょうか。マルウェアサイトならともかく、少なくとも、大手企業が公式でこんなことをやっているのは筆者はMicrosoft以外知りません。
Microsoftは今回の件を重く受け止め、「削除したから終わり」ではなく、再発防止にも徹底的に取り組むべきです。あの偽アンインストールページを公開した担当者(ないしチーム)は、明らかにコンプライアンス(倫理観、公序良俗などの社会的な規範)の欠如が見られます。