Arcグラボ + 旧世代CPUの組み合わせでゲーム性能に影響。Intelがアナウンス
Intelは、Arcグラフィックス環境において、旧世代のCPUとの組み合わせでパフォーマンスに影響が出ることを発表しました。
▼Intel ArcグラフィックスとCPUオーバーヘッドについて 旧世代のプロセッサー(CPU)とArcグラフィックスカードを組み合わせると、一部のゲームにおいてパフォーマンスに影響が出るとの報告を認識しています。 より多くの構成を検証プロセスに含めて、プラットフォームの対応範囲を拡大するとともに、最適化の調査を継続してまいります。 ― Intel |
Intelの言う『旧世代のプロセッサー』が具体的にどの世代を指しているのかまでは明言されていません。
以前から、Hardware UnboxedなどがRyzen 5 2600といった古いCPUとArc B580とを組み合わせると、Resizable BAR (Smart Access Memory)を有効にしていても一部のゲームで大幅にパフォーマンスが低下することを報告していました。
例えば以下のStarfieldでは、
Arc B580を使用した場合、Ryzen 7 9800X3Dだと40 fpsのところ、Ryzen 5 2600では24 fpsと、40%もの低下が見られます。一方、GeForce RTX 4060の場合、Ryzen 7 9800X3Dだと50 fpsのところ、Ryzen 5 2600では44 fpsと12%の低下に留まっています。
もちろん、CPUボトルネックによるある程度の低下は仕方ありませんが、Arc B580環境だと低下率があまりにも大きく、問題視されています。
上記のIntelの発表は、こういった報告を受けてのものでしょう。
1点気になる部分は、AMD公式ではSmart Access MemoryはRyzen 3000シリーズ以降からの対応だったはずです。しかし、Ryzen 1000シリーズやRyzen 2000シリーズでもマザーボード(およびBIOSバージョン)によっては有効にすることができます。問題は、有効にしても実際にそれが機能しているかどうかは不明です。そのため、Hardware Unboxedの報告は実際にはSmart Access Memoryが機能していない可能性があることはご留意ください。(Intel ArcシリーズはResizable BAR / Smart Access Memoryが無効だと性能が大幅に低下します。そのため、有効にするのがArc使用上の必須要件とされています)
いずれにしても、今後どうなるのか、改善されるのかはIntelの検証・調査次第です。Intelからの続報が待たれます。