Intel第13~14世代CPUの不具合、延長保証対象外CPUでも発生。国内BTO PCメーカーはどう対応するか未定
延長保証対象外のCPUでもIntel第13~14世代CPUの不具合が発生するとの報告が寄せられています。
前置き
Intel第13~14世代CPUを使用していると、CPUが劣化して動作が不安定になる(「Out of video memory~」というエラーが表示されるなど)不具合が発生しており、Intelはこの不具合に対処すべくマイクロコードをリリースしました。しかし、このマイクロコードはあくまでも劣化することを防ぐもので、すでに劣化したCPUを直すことはできません。劣化したCPUを根本的に直すには返品・交換するしかありません。
そのため、Intelは以下のCPUを対象に2年間の延長保証を発表しました。
▼2年間の延長保証対象CPU
- Core i9-13900K / KF / KS / F / Kなし(無印)
- Core i7-13700K / KF / F / Kなし(無印)
- Core i7-13790
- Core i5-13600K / KF
- Core i9-14900K / KF / KS / F / Kなし(無印)
- Core i7-14700K / KF / F / Kなし(無印)
- Core i7-14790
- Core i5-14600K / KF
通常保証3年+延長保証2年で、最大5年間の保証が提供されます。
この発表により、第13~14世代CPUの不具合は上記のCPUでのみ発生するかのように思われていましたが、どうやらそうではないようです。
2年間延長保証対象外のCPUでも不具合が発生
当サイト宛に、以下の報告が寄せられています。
件名: INTEL CPUについて こちら、記事で書いてある第13世代デスクトッププロセッサーの対象外モデル(I5-13400F)ですが、ゲームでなくても「Out of video memory trying to allocate a rendering resource」のメッセ出ます。一応PC購入元のパソコン工房にも聞いてみましたが、問題は認識してて多少問い合わせは来るそうです。現状返品や交換等どうするかは未定の模様。 |
いただいた報告によると延長保証対象外のCore i5-13400Fでも不安定になる不具合が発生しているとのこと。しかし、購入元のパソコン工房は返品・交換対応をどうするかは未定だそうです。
IntelはBTO PCメーカーで購入したものは、購入元に問い合わせるよう案内しています。しかし、パソコン工房のBTO PCの無償保証期間は1年のため、購入時期によってはすでに保証期間が切れていて保証の対象外になります。
通常、IntelのCPUは第12世代以降、パッケージ版にもトレイ版にも3年の通常保証があります。パソコン工房がどちらのCPUを使用しているのかはわかりませんが、どちらにしてもまだ3年間の保証期間内のため、パソコン工房側からIntelに返品・交換を申請することはできるはずです。
OEMやBTO PCメーカーは大変でしょうが、Intelと協力してこの問題に真摯に取り組んでもらいたいところです。PCは決して安い買いものではありません。ユーザーに対して誠意ある対応が望まれます。
また、延長保証対象外のCPUでも不具合が発生するのであれば、Intelは延長保証対象CPUの範囲を拡大するべきでしょう。