GeForce RTX 5090、電力スパイクで最大901Wに達する。しかし、ATX 3.1電源は問題なし。その他の電源は……
GeForce RTX 5090はほんのわずかな一瞬、電力スパイクを起こし、最大901Wに達すると報じられました。海外メディアのTechPowerUpが報じました。
ドイツのigor’sLABがGeForce RTX 5090の電力管理システムに関する詳細な分析を公開した。以下のグラフは、GeForce RTX 5090単体のピーク電力どうなるかを示したものだ。 igor’sLABの分析によると、GeForce RTX 5090は、10~20ms間で最大627.5W、5~10msの間で最大738.2W、1~5msの間で最大823.6W、そして1ms未満で最大901.1Wのエスカレーションが発生するという。 ここで言う『エスカレーション』(Excursion、またはPower Excursion)とは、コネクタの連続的な電力供給の限界を超えて、瞬間的に消費電力が増加する現象のことを指す。(※筆者注: いわゆる『電力スパイク』と同義。日本だとこっちの方が馴染みのある言い方ですね) 上記の数値は別段驚くべきものではない。このエスカレーションはATX 3.1規格の許容範囲内に収まっている。 ATX 3.1規格を満たす電源(PSU)であれば、最大1msまで200%のエスカレーションに対処できる。16ピンコネクタ(12V-2x6)は最大600Wまで対応しているため、この場合、最大1200Wのエスカレーションに対処できることを意味する。ATX 3.1規格の電源を使用しているユーザーは特に問題はないだろう。 問題があるとすれば、ATX12V 2.51規格以前の古い世代の電源を使用しているユーザーだ。古い世代の電源だと、過電流保護(OCP)を引き起こす可能性がある。 |
TechPowerUpによると、ATX 3.1規格の電源を使用していれば、1ms未満で901Wに達しても特に問題がないとのこと。しかしながら、古い電源だと過電流保護が発生し、PCの電源が突然切れる可能性があるかもしれないと述べています。
また、一次ソースのigor’sLABは「GeForce RTX 5090を使用するならATX 3.1規格の1000W(以上の)電源が適している」と述べています。「ATX 3.1規格の1000W電源であれば、安定性の問題や電圧低下を引き起こさずに、最大2000Wの電力スパイクにも対処できる」とのことです。
もし、GeForce RTX 5090を使用していて、突然電源が落ちたりすることがあるような場合は、電源を疑ってみると良いかもしれません。