ASUS『PCIe Slot Q-Release Slim』の不具合、中国では手厚い補償。一方、日本では

マザーボード

『PCIe Slot Q-Release Slim』のせいで削れたグラボ

ASUSは、『PCIe Slot Q-Release Slim』の不具合について、中国では手厚い補償を行っていることが判明しました。

事の発端

一部のASUS製マザーボードには『PCIe Slot Q-Release Slim』というグラボの取り付け・取り外しを楽に行える機能が搭載されています。この機能は、グラボをスロットに取り付けると自動的にロックがかかり、取り外す際はグラボ左側部分(PCIeブラケット側)から斜めに引っ張れば簡単に外れるというものです。

しかし、この機能のせいで、グラボのコネクタ部分の基板が削れるということが問題になっています。以下の画像のように。

『PCIe Q-Release Slim』により削れたグラボ

『PCIe Q-Release Slim』により削れたグラボ

この問題に関する詳細については以下の記事をご覧ください。

本不具合の国別対応

本件について、ASUSは北米を対象にした発表を行いました。発表内容の詳細はこちらのページを見ていただければと思いますが、ものすごく端的にまとめると、「削れても動作するから問題なし、ヨシ!」といった感じで、削れたからといって特に何も補償はありません。

ASUSは中国でも同様の発表を行いましたが、QQと呼ばれるメッセンジャーアプリ(中国版Lineのようなもの)で、中国ユーザーに対しては以下の補償を行うと述べています。

▼中国ユーザーに対するASUSの補償

  • 中国のオンラインショップ、JD用ギフトカード200元(約4,200円)分を提供
  • 改善された『PCIe Slot Q-Release Slim』デザインのマザーボードへと無償交換
  • グラボの損傷に対して、追加補償および追加保証

ASUSの中国での対応

上記内容を公表したのはX (旧Twitter)ユーザーのHXL氏。QQの『Group-627468031』にて上記の会話が行われているとのことです。

北米と中国とで対応に大きな差があります。国によってこんな風に対応を変えるというのはいかがなものかと思います。

中国のユーザーからすれば非常に良対応でしょう。ASUSが中国のユーザーを大切にしているということも伝わってきます。では、他の国はどうなのでしょうか? このような対応の差は、国によってユーザーを蔑ろにしていると思われても仕方のない行為です。

なお、日本国内においては、そもそもの話として『PCIe Slot Q-Release Slim』の不具合に関する発表すら行われていません。これが中国以外に対するASUSの対応です。

Posted by にっち