AMDは『2017 Financial Analyst Day』で各種発表を行いました。以下、『2017 Financial Analyst Day』で登場したAMDのCPU/GPU関連情報のザックリまとめになります。
【CPU】 6C12TのSkylake-XがSandraベンチマークに登場。IPCはメインストリーム級
ES版と思われる6C12TのSkylake-XがSandraベンチマークに登場しました。サクッと結果をどうぞ!
【Win10】 AMD、RYZENに最適化されたWindows10の電源プラン『AMD Ryzen Balanced』を公開
(Source:AMD Ryzen Community Update #3)
AMDはRYZENに最適化されたWindows10の電源プランを配信しました。上記グラフの灰色が『高パフォーマンス』で、オレンジ色が今回配信された電源プラン『AMD Ryzen Balanced』になります。
上記のようにゲームパフォーマンスにはほとんど影響のないまま、『高パフォーマンス』よりも高い省電力性が維持できることを主張しています。試してみたい方は↓からダウンロードしてどうぞ。
The AMD Ryzen Balanced power plan
インストール方法は簡単で、ファイルを解凍して『Ryzen_Balanced_Plan.ppkg』をダブルクリックするだけとなります。すると、電源プランに
『AMD Ryzen Balanced』が追加されます。
ゲームパフォーマンスになるべく影響を及ぼさずに省電力性も確保したい人は、試してみる価値があると言えるでしょう。
【CPU】 Intel CPU + AMD GPUの夢のタッグ『Kaby Lake-G』が登場する?
(Source:更強悍的 GPU 表現,Kaby Lake-G 確定在 Intel 規劃中 / Intel arbeitet an Prozessor mit AMD-Grafik)
<ザックリ意訳>
IntelとAMDがGPU特許に関わるライセンス契約を締結したという噂を元に、AMDのGPUを搭載したIntel CPUが出るのではないかという噂が広がっていた。どうやらこれは真実のようだ。IntelとAMDの合作は『Kaby Lake-G』として登場する。
『Kaby Lake-G』はCPUとGPUのチップを1パッケージにしたMCM(マルチチップモジュール)で、VRAMにはHBM2が使用される。正確なモデルは不明だが、現在のところ4コア構成でTDP100Wと65Wの2つのモデルを確認している。
これらはBGAパッケージになる可能性が高い。これはゲーミングノートPCで採用されることを意味している。
上記内容がBenchLifeにて報じられました。2016年末にIntelとAMDがGPU特許のライセンス契約を締結という噂は出ていましたが、自分は割と懐疑的でした。正直なところ 「まさか本当に製品化するなんて」 と驚いています。
もちろん、このリーク情報に誤りのある可能性もありますが、BenchLifeはこれまで正答率の高い情報をリークしているので割と信憑性は高いと思います。
このCPUはRADEONブランドとして登場するのか、そうなればFreeSyncにも対応するのか、そしてスペックはどうなるのか、各種続報が待たれます。
にしてもこれ、Zen APUとモロに競合しているんじゃ……。
2017/11/7追記
本当に出ることになりました。詳細は下記の記事へどうぞ!
【CPU/GPU】 Intel、RADEON搭載CPUを発表!!!!夢のタッグキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
【CPU】 Intel、14nm世代から10nm世代では最大25%のパフォーマンス向上をアピール
(Source:Intel's enhanced 10nm tech to bring up to 40 percent performance boost over 14nm)
<ザックリ意訳>
Intelの10nm世代は、14nm世代と比較してトランジスタ密度が2.7倍になります。また、14nmから10nm世代では最大25%のパフォーマンス向上、10nm世代の強化版となる『10++』ではさらに15%のパフォーマンス向上となります。
Intelは上記内容を2017年3月28日(現地時間)にサンフランシスコで開いた『Intel Technology and Manufacturing Day』にて発表しました。10nmは2017年後半から量産を予定していて、『10++』は2020年に登場予定とのこと。
『Intel Technology and Manufacturing Day』での内容は、主にプロセスノードの話がメインで、メインストリームCPUやHEDT CPUなどについては語られませんでした。
【CPU】 RYZEN環境でメモリクロックの違いによるゲームパフォーマンス
(Source:AMD Ryzen Memory Analysis: 20 Apps & 17 Games, up to 4K)
RYZEN環境でメモリクロックによってゲームパフォーマンスにどれほどの差が出るのか、計17タイトルのベンチマークが公開されました。
環境はGA-AX370-Gaming 5、1800X定格、GTX 1080になります。サクッと結果をどうぞ!
【CPU/マザボ】 AMD、FMA3問題の解決やDRAMレイテンシの改善の施されたBIOSアップデートを告知
AMDはRYZENのFMA3コードによるシステムフリーズ問題などを解決したBIOSアップデートについて告知をしました。以下、リリース本文になります。
我々(AMD)はまもなくマザーボードパートナーにBIOSアップデートを配布します。ベンダーによって異なりますが、4月上旬には一般公開される予定です。新しいBIOSは4つの改善があります。
1.DRAMレイテンシを約6ns短縮しました。これにより遅延に敏感なアプリケーションのパフォーマンスが向上する可能性があります。 2.FMA3コードが原因でシステムがハングアップする問題を解決しました。 3.S3スリープから復帰したあとに異常なCPU frequencyが報告される『オーバークロックスリープバグ』を解決しました。 4.Ryzen MasterはHigh-Precision Event Timer (HPET)を必要としなくなりました。 |
我々はBIOSのアップデートを続ける予定です。2017年5月にはDDR4メモリのオーバークロックに焦点をあてたアップデートのリリースを予定しています。
5月にはついにメモリ速度にテコ入れがされるようで、高クロックなOCメモリを使いたい人には楽しみなアップデートになりそうですね。
【CPU】 Ashes of the SingularityにRYZEN最適化パッチがあたる。その伸び率は…… [Update 1]
(Source:Ashes of the Singularity Gets Ryzen Performance Update)
RYZENでのゲームパフォーマンスは悪く、AMDもこの問題を認識していてゲーム側に最適化パッチをあてることで対処することを発表しました。
で、その第一弾としてAshes of the SingularityにRYZEN最適化パッチがあたりました。旧Verと比較して一体どれだけ伸びたのか、サクッと結果をどうぞ! 使用されたGPUはGTX 1080で、グラフの青色が旧Ver、オレンジ色が新Verでのスコアになります。
【CPU】 RYZENシリーズに特定の処理でPCがフリーズするバグが見つかる。AMDはBIOSアップデートを準備中
(Source:AMD Confirms It's Issuing a Fix To Stop New Ryzen Processors From Crashing Desktops)
<ザックリ意訳>
RYZENシリーズで特定のワークロードを実行すると、FMA3コードが原因でシステムがハングアップすることがある。AMDは 「この問題の原因を特定しました。修正したBIOSアップデートを提供します」 と述べた。
上記内容が海外メディアで報じられました。この問題の実例を発見した海外フォーラムの住人によると
<ザックリ意訳> 『Haswell向け』とは書かれていますが、そこは問題ではありません。通常なら、CPUが命令をサポートしていれば問題なく実行できて、命令をサポートしていなければプログラムがクラッシュするだけです。いかなる場合でもシステムごと巻き込んでフリーズさせるべきではありません。 |
と語っています。
AMDもこの問題を認識していて、BIOSにマイクロコードの適用で対処するとのこと。そう遠くないうちに各マザーボードメーカーからBIOSのアップデートがあるでしょう。
【ゲーム】 Windows10 + RYZENでのゲームパフォーマンス向上テクニック
(Source:Tips for Building a Better AMD Ryzen System)
↑Windows10 + RYZENでのゲームパフォーマンス向上テクニックがAMDのブログに投稿されました。検証環境はRYZEN 7 1800X / DDR4 16GB (8GB x 2) / RX 480 / CROSSHAIR VI HERO (BIOS 5704)とのこと。
注目点は左から3つ目。電源オプションを『高パフォーマンス』に変更するだけと、誰でも簡単にできるチューニングとなっています。まだの方は試してみる価値はあるでしょう。
4つ目以降はメモリクロックをOCしたり、コアクロックをOCしたりと割とゴリ押し気味。他には、コア数が多いとパフォーマンスが出ないゲームもあります。詳細は↓をご参照くださいませ。
【ゲーム】 多コアCPUユーザがPCゲームで遭遇するかもしれない問題
注意点があるとすれば、上記の図はあくまで『F1 2016』での効果のため、他のゲームだとどれほどの効果が表れるかはわかりません。『F1 2016』より効果があるかもしれませんし、ないかもしれません。
あと、RYZENが正式にサポートしているメモリクロックは
↑ですが、AMDが社内でテストしたところ、Samsung製の『B-die』というメモリチップを使ったDDR4メモリでは2933~3500MT/sで動作したとのこと。この速度を達成できるポテンシャルを持っているメモリは
・Geil EVO X - GEX416GB3200C16DC [16-16-16-36 @ 1.35v]
・G.Skill Trident Z - F4-3200C16D-16GTZR [16-18-18-36 @ 1.35v]
・Corsair CMK16GX4M2B3200C16 VERSION 5.39 [16-18-18-36 @ 1.35v]
上記の3製品だとAMDは案内しています。これから組もうと思っている人は参考になりそうですね。
【マザボ】 ASUSのサイトでも『ROG CROSSHAIR VI HERO』の自動自爆回避BIOS 0902が公開 [Update 2]
前回のあらすじ。『ROG CROSSHAIR VI HERO』に自動自爆バグがあることが発覚。
ASUSのサイトでも『ROG CROSSHAIR VI HERO』用の自動自爆回避BIOS 0902が公開されました。2017年3月14日AM0:00時点では、まだ反映が上手くいっていないのか、EnglishサイトやJapaneseサイトだと表示されない場合があります。
Chineseサイトでは確実に表示されるので↓へどうぞ。
ROG CROSSHAIR VI HERO
https://www.asus.com.cn/Motherboards/ROG-CROSSHAIR-VI-HERO/HelpDesk_Download/
↑で公開されているBIOS 0902直リンク
http://dlcdnet.asus.com/pub/ASUS/mb/SocketAM4/CROSSHAIR-VI-HERO/CROSSHAIR-VI-HERO-ASUS-0902.zip
で、このBIOSですが、海外フォーラムで公開されていたBIOS 0902とSHA256が完全に一致しました。
SHA256:563b19ee5adffc16204de9bbf3930f3dbb2de3c75b42985345f873204506d87a
つまるところ、自動自爆バグについて認めたようなものですが、今のところASUSによる注意喚起や発表はありません。早急に公式発表をして、案内するべき事案だと思います。誠意ある対応を期待します。
< Update 2 >
2017年3月16日にASUSが正式に注意喚起を発表しました。