AMD Ryzenの脆弱性『Zenbleed』の緩和策の影響を検証。CPU性能はどれくらい下がるのか。ゲームへの影響は
『Zenbleed』の緩和策の有効化で、どれくらいCPUの性能が低下するかという検証が行われました。
『Zenbleed』とは、Ryzen 3000シリーズなどZen 2 CPUに見つかった脆弱性。AMDによると、この脆弱性を緩和すると、システム構成やワークロードによってパフォーマンスへの影響があるとされています。
海外メディアのTom’s Hardwareは、この緩和策を適用してCPUへの影響を検証しました。その結果が以下。
テスト環境
CPU: Ryzen 9 3950X / Ryzen 5 3600
GPU: GeForce RTX 4090
MB: MSI MEG X570 GODLIKE
アプリケーション
Blender
HandBrake
SVT-HEVC
ゲーム
サイバーパンク2077
ファークライ6
Total War: WARHAMMER III
HITMAN 3
まとめ
アプリケーションにおいては、Blenderでは大きな影響はなかったものの、HandBrakeで約8.7%、SVT-HEVCエンコードで約16%ものパフォーマンスの低下が見られました。
その一方で、ゲームへの顕著な影響は見られず、誤差の範囲に留まっています。PCゲーマーにとっては不幸中の幸いでしょうか。
留意点として、AMDからは脆弱性を緩和するAGESA (BIOSアップデート)はまだ公開されていないため、Tom’s Hardwareはソフトウェア的にZenbleedの緩和策を有効にしたとしています。そのため、BIOSアップデートでの緩和とはパフォーマンスに若干の差異が生じる可能性があることはご留意ください。