Windows11におけるRyzen CPU等の性能低下問題を修正。まずはスケジューリングの不具合から
AMDは、Windows11において、同社製CPUとなるRyzenシリーズ等でパフォーマンスが低下する不具合を修正したAMD Ryzen Chipset Driver 3.10.08.506を公開しました。
問題となっている不具合は、AMD CPU環境でWindows11を実行すると、UEFI CPPC2がプロセッサーの最速コアを優先的にスケジューリングしないというもの。結果、シングルコアや少数のCPUスレッド性能に左右されやすいアプリケーションでは性能が低下する恐れがあります。また、TDP65W以上・8コア以上のプロセッサーでは、パフォーマンスへの影響が顕著に現れるとされています。
AMDはこの不具合を修正したチップセットドライバを公開しました。AMD CPU環境でWindows11をお使いの方は以下のリンク先からダウンロードをどうぞ。
AMD
AMD Ryzen Chipset Driver 3.10.08.506
このチップセットドライバをインストールすることで、Windows11 Build 22000.189(およびそれ以降)でUEFI CPPC2が正常に動作するようになり、これに起因するパフォーマンスの低下が発生しなくなります。
このほか、上記不具合とは別に、AMD CPU環境でWindows11を実行するとL3キャッシュのレイテンシが約3倍になって、一部ゲームタイトルのパフォーマンスが10~15%低下するという不具合も発生していますが、こちらは、WindowsUpdateの更新プログラムにて2021年10月中に修正が予定されています。
2021/10/22追記
L3キャッシュのレイテンシが約3倍になる不具合も、2021年10月22日に公開されたKB5006746にて修正されました。WindowsUpdateを実行してKB5006746(またはそれ以降のKB)をインストールすることで修正されます。