AMD Ryzen 7 5800X3Dの各種ベンチマーク公開
海外メディアのTechPowerUpにより、AMD Ryzen 7 5800X3Dの各種ベンチマークが公開されました。先日公開されたXanxoGamingのリザルトとは違って、こちらは複数のCPUとの比較がされています。AMDが『最速のゲーミングプロセッサー』と喧伝するRyzen 7 5800X3Dはどれほどのパフォーマンスでしょうか。サクッとリザルトを見ていきましょう。
仕様
Processor | コア/スレッド | ベース・ターボ クロック (GHz) | トータル キャッシュ | TDP |
Ryzen 9 5900X | 12C24T | 3.7 / 4.8 | 70MB | 105W |
Ryzen 7 5800X3D | 8C16T | 3.4 / 4.5 | 100MB | 105W |
Ryzen 7 5800X | 8C16T | 3.8 / 4.8 | 36MB | 105W |
テスト環境
▼AMD Ryzen 5000シリーズ環境
メモリ: 32GB (16GB x2) DDR4-3600 16-20-20-34
グラボ: EVGA GeForce RTX 3080 FTW3 Ultra
マザーボード: MSI MPG X570 Gaming Plus
▼Intel Core 12000(Alder Lake)シリーズ環境
メモリ: 32GB (16GB x2) DDR5-6000 36-36-36-76 / Gear 2
グラボ: GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition
マザーボード: ASUS Z690 Maximus Hero
備考
Core i9-12900KSが3.4/5.5GHzと書かれているのに対して、Core i9-12900Kは3.9/5.2GHzと書かれています。これは誤植で、Core i9-12900Kは正確には3.2/5.2GHzです。
Cinebench R23
レンダリングパフォーマンス
消費電力と温度
▼アイドル時のシステム全体の消費電力
▼Prime95でストレステスト時のシステム全体の消費電力
▼Blender使用時の温度 (冷却にはNoctua NH-U14Sを使用)
アイドル時の消費電力はどれも大差ありません。Prime95でのストレステスト時は176Wで収まっています。
ゲームベンチマーク (GPU: GeForce RTX 3080)
▼1080p
▼720p
ゲームパフォーマンス 10タイトルの平均
▼1080p
▼720p
(Source:TechPowerUp)
まとめ
Cinebench R23やBlenderでのスコアはコア数・クロックなりといったところで、3D V-Cacheによる恩恵は見られません。では、ゲームベンチマークの結果はどうでしょうか。
上記ゲーム10タイトル、Ryzen 7 5800X3DとCore i9-12900KSで比較すると勝ち点は以下のようになります。
Ryzen 7 5800X3D | Core i9-12900KS | |
1080p | 3 | 7 |
720p | 4 | 6 |
1080p、720p、いずれもCore i9-12900KSの方が多くのタイトルで良好なフレームレートとなりました。
では、Ryzen 7 5800X3Dがダメかというと全然そんなことはなく、10タイトルの平均を見てみると、
Core i9-12900Kには微勝ち、Core i9-12900KSには微負けと、Intel最上位CPUと大きな差はなくほぼほぼ同等のパフォーマンスを見せています。また、既存のRyzen 5000シリーズで最も良好なスコアを見せたRyzen 9 5900Xと比較しても7.4~9.6%のパフォーマンスアップが見られます。
すでにRyzen 5000シリーズをお持ちの方が、Ryzen 7 5800X3Dに買い換えるほどかと問われると疑問ですが、少なくとも、これからゲーミングPCを組もうと思っている人には、Ryzen 7 5800X3Dは新たな選択肢になるでしょう。