KB5019959やKB5020030などに新たな不具合。データベースへのアクセスに失敗。Windows10や11、Serverなど、サポート中の全OSに影響 [Update 2]
Microsoftは、2022年11月9日以降にWindowsUpdateに配信された更新プログラムに、新たな不具合が発生していることを発表しました。
更新履歴 ① 2022年12月上旬にMicrosoftより発表された本不具合ですが、1か月経ってやっと回避策が案内されました。記事下部に加筆。 [2022/1/7] ② 記事下部に修正情報を加筆。 [2022/1/11] [New] |
不具合概要
2022年11月9日以降の更新プログラムをインストールすると、一部のアプリケーションが正常に動作しなくなる場合があります。具体的にはMicrosoft ODBC SQL Server Driver (sqlsrv32.dll)を使用するアプリが、データベースへのアクセスに失敗することがあります。
お使いのアプリが『sqlsrv32.dll』を使用しているかどうかわからない場合は、コマンドプロンプトから『tasklist /m sqlsrv32.dll』を実行してください。このコマンドにより『sqlsrv32.dll』を使用しているアプリが実行されているかどうかがわかります。
この不具合の影響を受けるOSバージョンおよび更新プログラムは以下。
- Windows10 22H2 / 21H2 / 21H1、Windows Server バージョン20H2
KB5021233 (2022年12月14日公開 セキュリティ更新プログラム)
KB5020030 (2022年11月16日公開 プレビューリリース)
KB5019959 (2022年11月9日公開 セキュリティ更新プログラム)
Windows11 22H2
KB5021255 (2022年12月14日公開 セキュリティ更新プログラム)
KB5020044 (2022年11月30日公開 プレビューリリース)
KB5019980 (2022年11月9日公開 セキュリティ更新プログラム) - Windows11 21H2
KB5021234 (2022年12月14日公開 セキュリティ更新プログラム)
KB5019157 (2022年11月16日公開 プレビューリリース)
KB5019961 (2022年11月9日公開 セキュリティ更新プログラム) - Windows10 Enterprise LTSC 2019、Windows Server 2019
KB5022554 (2022年12月21日公開 緊急リリース)
KB5021237 (2022年12月14日公開 セキュリティ更新プログラム)
KB5021655 (2022年11月18日公開 緊急リリース)
KB5019966 (2022年11月9日公開 セキュリティ更新プログラム) - Windows10 Enterprise LTSC 2016、Windows Server 2016
KB5021235 (2022年12月14日公開 セキュリティ更新プログラム)
KB5021654 (2022年11月18日公開 緊急リリース)
KB5019964 (2022年11月9日公開 セキュリティ更新プログラム) - Windows10 Enterprise 2015 LTSB
KB5021243 (2022年12月14日公開 セキュリティ更新プログラム)
KB5019970 (2022年11月9日公開 セキュリティ更新プログラム) - Windows Server 2022
KB5021249 (2022年12月14日公開 セキュリティ更新プログラム)
KB5021656 (2022年11月18日公開 緊急リリース)
KB5019081 (2022年11月9日公開 セキュリティ更新プログラム) - Windows8.1、Windows Server 2012 R2
KB5021294 (2022年12月14日公開 ロールアップ)
KB5021296 (2022年12月14日公開 セキュリティのみ)
KB5021653 (2022年11月18日公開 緊急リリース)
KB5020023 (2022年11月9日公開 ロールアップ)
KB5020010 (2022年11月9日公開 セキュリティのみ) - Windows Server 2012
KB5021285 (2022年12月14日公開 ロールアップ)
KB5021303 (2022年12月14日公開 セキュリティのみ)
KB5021652 (2022年11月18日公開 緊急リリース)
KB5020009 (2022年11月9日公開 ロールアップ)
KB5020003 (2022年11月9日公開 セキュリティのみ) - Windows7、Windows Server 2008 R2 SP1
KB5021291 (2022年12月14日公開 ロールアップ)
KB5021288 (2022年12月14日公開 セキュリティのみ)
KB5021651 (2022年11月19日公開 緊急リリース)
KB5020000 (2022年11月9日公開 ロールアップ)
KB5020013 (2022年11月9日公開 セキュリティのみ) - Windows Server 2008 SP2
KB5021289 (2022年12月14日公開 ロールアップ)
KB5021293 (2022年12月14日公開 セキュリティのみ)
KB5021657 (2022年11月18日公開 緊急リリース)
KB5020019 (2022年11月9日公開 ロールアップ)
KB5020005 (2022年11月9日公開 セキュリティのみ)
対処方法・回避策 [2023/1/7]
この不具合にお困りの場合、以下のいずれかを行うよう、Microsoftは案内しています。
- アプリがデータソース名(DSN / Data Source Name)を使用してODBC接続を選択している場合、あるいは選択できる場合、Microsoft ODBC Driver 17 for SQL Serverをインストールし、アプリでそれを選択してDSNを使用してください。(備考: 最新版のMicrosoft ODBC Driver 17 for SQL Serverは、Microsoft ODBC Driver 18 for SQL Serverよりも、Microsoft ODBC SQL Server Driver (sqlsrv32.dll)を使用しているアプリとの互換性が高いため、17の使用を推奨しています)
- DSNを使用できないアプリの場合、DSNを使用できるようにアプリを修正するか、Microsoft ODBC SQL Server Driver (sqlsrv32.dll)よりも新しいODBCドライバを使用してください
もし、いずれも行えない場合は、上記の更新プログラムをアンインストールすることで一時的に回避できます。ただし、セキュリティ更新プログラムをアンインストールすると、脆弱性が未修正のままになるため注意が必要です。
修正 [2023/1/11] [New]
この不具合は、2023年1月11日公開のセキュリティ更新プログラムにて修正されました。本不具合にお困りの方は、2023年1月11日公開のセキュリティ更新プログラム(およびそれ以降)をインストールしてください。