Ryzen 9 7950X3Dや7900X3Dの3D V-Cacheが1つだけの理由。2つのCCDに3D V-Cacheを搭載したES版Ryzen 9 5950X3Dを披露
3D V-Cacheを搭載したRyzen CPUは、ES版の段階では2つのCCDにそれぞれ3D V-Cacheを搭載していた模様です。
AMDのラボに招待されたYouTubeチャンネルのGamers Nexusは、そこでプロトタイプのCPUが披露されました。それが、16C32TのES版Ryzen 9 5950X3D (AMD Eng Sample: 100-000000059-35_41/35_N)です。
既存のRyzen 9 7950X3DやRyzen 9 7900X3Dは、2CCDであっても3D V-Cacheは片方のCCDにしか搭載されていませんが、ES版Ryzen 9 5950X3Dは2つのCCDにそれぞれ3D V-Cacheが搭載されており、計192MBものL3キャッシュを搭載しています。
このほかにも12C24TのES版Ryzen 9 5900X3D (AMD Eng Sample: 100-000000652-01_44/35_Y)も披露されました。こちらも2つの3D V-Cacheが搭載されており、計192MBのL3キャッシュとなっています。
AMDはRyzen 9 5950X3DとRyzen 9 5900X3Dについて「さまざまな理由により製品化されませんでした」「キャッシュが2つにわかれていると、ゲームパフォーマンスの向上が得られないため1CCDバージョン(Ryzen 7 5800X)にしました。しかし、生産性の高い処理をしたいという意見もあり、2CCDのもの(Ryzen 9 7950X3D / Ryzen 9 7900X3D)も作ることにしました」と述べています。
AMDによると、2つのCCDにそれぞれ3D V-Cacheを搭載しても、ゲームパフォーマンスの向上には寄与しないそうです。こういった理由もあり、最終的に3D V-Cacheは、1つのCCDにのみ搭載されることになった模様です。
2つのCCDに3D V-Cacheを搭載すればさらにパフォーマンスが上がるのではないかと想像してしまいますが、残念ながらそう簡単にはいかないようです。