【GPU】 GeForceパートナープログラムでNVIDIAが得たもの、失ったもの
GeForceパートナープログラム(以下、GPP)とはなんなのか。現在判明している情報を基に軽くまとめてみたいと思います。過去の記事を未読の場合は時系列順にご一読くださいませ。
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ASUSはROGからRADEONを外し、AREZというブランドに移しました。MSIのGaming XブランドからもRADEONが外されており、GigabyteのAORUSブランドのページ上にはまだRADEONが表示されていますが、AORUSを外したRADEONが新たに展開されています。
これらのことからGPPがどういうものか大分見えてきました。
- 各メーカー、NVIDIA専用の新ブランドを作っていないことから、GPPに加入するには既存のブランドが要求されている
- GPPの対象となるブランドに競合他社製品(ハッキリ言えばRADEON)があってはならない
- その代わりNVIDIAは、ゲームバンドル、セールスリベートプログラム、ソーシャルメディア等でのPRサポート、マーケティングレポート、マーケティング開発資金(MDF)などのサポートをパートナーに提供する
つまり、サポートを盾に、これまで各メーカーが育ててきた知名度のあるブランドに口出しする権利を要求し、そこから競合他社製品を排除し、グラフィックスカードというジャンルにおいてはそのブランドの持つ恩恵を独占することがGPPの狙いに思えます。だとすればすごい強欲ですね。
世の中には 「ROGだし買おう」 という人もなかにはいるでしょう。そういう層を独占できるのなら商売的には美味しいのかもしれません。しかし、本当に美味しいでしょうか。NVIDIAのこのやり方を見て、好印象を抱く人はいったいどれだけいるでしょうか。
少なくとも自分は、今回のNVIDIAのやり方には好印象を抱けません。それよりも、 「私たちは反競争的な条件なしに、必要なサポートをパートナーに提供することを約束します」 と、NVIDIAとは180度異なった姿勢を見せたAMDに対して好印象を抱きました。
結局GPPは、欲をかいてマイナスな印象をユーザーに与えただけのように思えてなりません。
2018/5/5追記
NVIDIAがGPPの中止を発表しました。詳細は下記の記事をご覧くださいませ。