【ネトゲ】 10年以上前のネトゲをやる際の注意事項 その①

GeForce,ネットゲーム

DirectX7時代なんかの古いネトゲをやる際、昔のPCと今のPCを比べて、思った以上に快適になっていない、そんなことありませんか。具体的にはフレームレートが低いとか。原因は色々あれど主に2点、多分。



① GPUのクロックが低い・上がらない
② CPUの性能が低い、クロックが低い・上がらない

この記事では①について、尚且つGeForceユーザを対象に書いていきます。結論だけ言えば、GeForceのクロックを固定すればいい、です。Radeonはクロックの固定が簡単に出来るそうですが、GeForceは非常に面倒くさい。これだけで「あっなるほど」って思って設定できる人は、もうこの記事を見る必要は無いです。

前置きとして何故①のような現象が起こるのか書いていきます。近年のハードウェアは負荷に応じてGPUが本気を出したり出さなかったりします。

「DirectX7世代のなんて余裕っすわー、これくらいのクロックで十分っしょー」

とGPUが怠けます。故にフレームレートが出ません。GPU-Zなどを使ってゲーム中のクロックを見てもらえれば分かると思います。もしクロックが低ければあなたのGPUは怠けてます。おいおいちゃんと動いてくれないと困るよ、ってことでGPUに無理矢理カツを入れます。

管理人のGPUはGTX780なので、Keplerを例にした内容です。MaxwellやFermiでは若干設定が変わると思います。

まずNVIDIA InspectorというフリーソフトをDLしてきます。適当にぐぐってどうぞ。例としてDドライブのnvidiainspectorというフォルダに保存したとします。下記の内容でbatファイルを作成します。

d:
cd nvidiainspector
nvidiainspector -forcePState:0,2
nvidiaInspector -setGpuClock:0,2,863

これを実行すると、GPUのクロックは863Mhz前後に固定されます。見て推測できるように863という数字を変えるとクロックも変わります。上げすぎたらGPUが破損します、くれぐれもご注意を。

原理を説明します、説明不要なら適当に飛ばしてください。「-forcePState:0,2」でGeForceのP-Stateを2に固定します。P-State(以下P*)とはGPUに掛かる負荷によって変動するモノで、Kepler世代だとP8(一番遅い、アイドル時や低負荷時用)、P5(よくわかんない)、P2(中~高負荷用?コアを高クロックで固定できる)、P0(クロック固定できないけど高負荷時に一番速い)と4種類あります。

その中で、P2が高クロックで固定できる唯一のモノのため、P2で設定します。P0、P5、P8では高クロックでの固定ができません、何故かはわかりません、教えてNVIDIA。FermiやMaxwellではP*の数字や、固定が効くP*が変わるかもしれません、持っていないのでわかりませんが…

これでGPUのクロックの固定は完了です。あとはゲームを立ち上げてフレームレートを見て、フレーム数が上がっていたら効果有です。

ゲーム終了後は下記のbatファイル作成して実行します。

d:
cd nvidiainspector
nvidiainspector -restartDisplayDriver

これでGeForceさんは普段の状態に戻ります、お疲れ様でした。

と、言いたいところですが、注意事項色々。まず、この手法ですが、近年のゲームでは逆効果です。あくまでクロックが上がらない古いゲームだけに使ってください。

理由として、P2で固定すると、GPU-Z上ではメモリクロックも上がっているように見えますが、実際は遅いです。AIDA64やGTX970のメモリ問題で流行ったメモリ速度の測定ツールを使って、メモリ速度を見たら激遅です。具体的にはP0の2/3程度。

メモリバスだかメモリ帯域だかが絞られている感じです、よくわかりませんがP2はそういう挙動のようです。(メモリクロックの固定をしても、していなくても同じ結果でした)

あと、無固定のP0状態(一番GPUがハッスルするP-State)だと高負荷時はクロックが1GHz近くまで伸びるのですが、P2で950MHzくらいまで上げて固定化してベンチマークを走らせたら電源が落ちました、おお怖い。

こちらの環境ですと928MHzまでがベンチを乗り切れる数値でした。この辺の原理もよくわかりませんが、P2では高くしすぎてはいけないようです、デフォルトのクロック前後で抑えるのがよろしいかと。設定を誤ったら一発でGPUを昇天させられますので、くれぐれもご注意ください。

最後に、NVIDIA Inspectorの便利な設定集。

●ファンスピード固定(98の部分がファン速度の%)
nvidiainspector -setFanSpeed:0,98
むしゃくしゃして思いっきり冷却したいときにどうぞ。

●ファンスピード自動
nvidiainspector -setFanSpeed:0,-1
これでファンスピードは自動になります。

●何があっても本気を出させない設定
nvidiainspector -forcePState:0,8
nvidiaInspector -setGpuClock:0,0,324
一番本気を出さないP8固定&324MHz前後固定。
ゲームを起動しっぱなしで放置したりするときなんかにどうぞ。(注:GTX780用の設定です)

続き
【ネトゲ】 10年以上前のネトゲをやる際の注意事項 その②