Arrow Lake環境でWindows11 24H2に不具合。ブラックスクリーンやランダムに再起動が発生。Core Ultra 9 285KやCore Ultra 7 265KなどのiGPUに起因。対処方法・回避策あり
Intel Core Ultra 200SシリーズデスクトップCPU (コードネーム: Arrow Lake)環境において、Windows11 24H2でブラックスクリーンが発生したり、ランダムに再起動するなどの不具合が発生しています。
不具合概要
Intel Core Ultra 200SシリーズデスクトップCPU環境において、Windows11 24H2のインストール時や起動時などにブラックスクリーンが発生したりランダムにクラッシュして再起動がかかるなどの不具合が発生しています。
この不具合の原因はIntel Core Ultra 200SシリーズデスクトップCPUのiGPU (CPU内蔵GPU)。Windows11 24H2環境において、dGPU (グラフィックボード / グラボ)とiGPUが競合を引き起こすため、このような不具合が発生します。(つまり、PCにdGPUを搭載し、iGPUが有効になっていると発生します)
不具合の影響を受けるCPUは、iGPUを搭載した以下の3モデル。
- Core Ultra 9 285K
- Core Ultra 7 265K
- Core Ultra 5 245K
Core Ultra 7 265KFやCore Ultra 5 245KFといったKFモデルはiGPUが搭載されていないため、この不具合の影響を受けません。
対処方法・回避策
この不具合が発生する場合、対処方法・回避策はいくつかあります。以下のいずれかをご検討ください。
対処方法A: BIOSアップデート
ASUSによると、BIOSアップデートで本不具合が解決するとのこと。Z890マザーボードのBIOSを最新のものへとアップデートしてください。本不具合を修正したBIOSへとアップデートを行えば、基本的にはこれで解決します。最新BIOSは各マザーボードメーカーのWebサイト等からダウンロードして、アップデートを行い、PCを再起動してください。
対処方法B: iGPUを無効化する
もし、まだ、この不具合を修正したBIOSアップデートがリリースされていない場合は、一時的な対処方法としてBIOS / UEFIの設定からiGPUを無効化してください。iGPUを無効化すれば本不具合は発生しません。
対処方法C: Windows11 23H2を使用する
この不具合を修正したBIOSアップデートがまだリリースされておらず、dGPUもiGPUも両方使いたい場合は、Windows11 23H2の使用をご検討ください。
備考
この不具合はASUS、MSI、Gigabyteなど、基本的にはすべてのZ890マザーボード環境で発生します。初期ロットのほとんどのマザーボードは修正BIOSが適用されていない可能性が高いため、この不具合が発生する確率は非常に高いものと考えられます。第2ロット以降では修正BIOSが適用されている可能性が高いため、この不具合が発生する確率は低いでしょう。