【Windows11 23H2】 WindowsUpdate 2025年1月 不具合情報 - プレビューリリース KB5050092 23H2でもUSB DAC等の不具合を修正
WindowsUpdate
2025年1月30日にWindowsUpdateに配信されたWindows11 23H2用更新プログラムKB5050092の不具合情報です。
月例の翌々週以降に公開・配信される更新プログラムは『プレビューリリース』と呼ばれており、新たなセキュリティアップデートを含んでおらず、不具合の修正や機能改善のみの更新プログラムとなっています。特に問題がなければ次の月例に同梱されます。
『プレビューリリース』は文字通りに早期公開のプレビュー版なため、すぐにでも適用したい不具合の修正がない場合や、人柱になりたくない場合はスルーを推奨いたします。
以下、2025年1月30日に公開された更新プログラムの不具合およびその回避策・解決策になります。
Windows11 23H2用プレビューリリース: KB5050092
基本情報
KB5050092はWindows11 バージョン23H2用のプレビューリリースと呼ばれる累積更新プログラムです。この更新プログラムを適用することで、機能の改善や不具合の修正などが施されます。ただし、あくまでもプレビュー版であることには注意が必要です。
この更新プログラムに新たな脆弱性の修正は含まれておらず、インストールしなくてもセキュリティ上の問題はありません。
▼機能改善や修正された不具合・更新プログラムのハイライト ◆段階的ロールアウト(※すぐには反映されません) - タスクバーのアプリにカーソルを合わせたときに表示されるプレビューを改善。また、アニメーションも改善
- Windows Studio Effectsをサポートするアプリを使用している場合、システムトレイにアイコンが表示されるようになりました。これはNPUを搭載した環境でのみ適用されます
- iOSまたはAndroidのスマートフォンを使って、Microsoft OneDriveのファイルにアクセスできますが、その際、PCがロックされている状態でも、そのファイルを続きから作業することができるようになりました。スマートフォンで操作した後、5分以内にPCにサインインすれば、Windowsがそのファイルを再開するかどうか尋ねてきます。この機能を使用するには、OneDriveとPC、両方に同じMicrosoftアカウントでサインインする必要があります。仕事用および学校用アカウントはこの機能に対応していません。この機能は、Word、Excel、PowerPoint、OneNote、PDFファイルで動作します。この機能は、『設定』 → 『アプリ』 → 『再開』(Resume)で設定できます
- 新しい簡体字中国語フォント『Simsun-ExtG』を追加
- ファイルエクスプローラーに以下のアップデートを行いました
- 左ペインのアイテムを右クリックすると、右クリックメニュー(コンテキストメニュー)に『新しいフォルダー』(New Folder)が表示されるようになります
- 検索実行後に、同じ検索が繰り返される不具合を修正
- ファイルをコピーした際に、日時のプロパティが更新されることが不具合を修正
- テーマを変更した際、詳細ペインのアイコンが変更されない不具合を修正
- 検索ボックスに入力中、フォーカスが外れる不具合を修正
- [Windows Share] Windowsでの共有をサポートしているアプリに直接共有できるようになりました。ファイルエクスプローラーやデスクトップでローカルファイルを右クリックするだけです
- 拡大鏡アプリに以下のアップデートを行いました
- [CTRL] + [ALT] + [マイナス記号]で現在のズームとx1ズーム(100%)を素早く切り替えられるようになりました
- ズームのリセットボタンを追加
- Snipping Toolのスクリーンショットが歪む不具合を修正
- 中国語IMEにおいて、アプリのウィンドウを切り替えるとIMEの言語が英語に変更される不具合を修正
◆通常ロールアウト(※こちらはすぐに反映されます) - USBオーディオDACやサウンドデバイス(USBヘッドフォンなど)が動作しない不具合を修正
- 上記DACの不具合に関連して、デバイスマネージャーで『デバイスの状態』に「このデバイスを開始できません。(コード 10) システム リソースが不足するため、API を終了できません。」と表示される不具合を修正
- USBカメラを認識しない不具合を修正
- Exporting chart objectsがある場合、ファイルをPDFやXLSXフォーマットとで保存できない不具合を修正
- 中国語IMEにおいて、検索エンジンの検索ボックスで自動候補の表示を停止しました。手動で候補を表示するにはCTRL+TABキーまたは『>』ボタンを押してください
- Windowsバックアップにおいて、新しいWindows PCでOOBE経由で復元すると、デフォルトのタスクバーが表示されます。アプリはこれまで通りスタートメニューや検索から見つけることができ、タスクバーにピン留めしたいアプリを追加できます。(※筆者注: つまるところ自分で追加したのタスクバーのアイコンが消えて、初期状態のタスクバーに戻る、ということだと思います)
- タスクマネージャーにおいて、CPUのインデックス番号が正しく表示されない不具合を修正。この不具合は2つ以上のNUMAノードを持つサーバーで発生していました
- リモートデスクトップに以下のアップデートを行いました
- コンソールセッションに再接続すると応答しなくなる不具合を修正
- 特定の状況でアクションセンター表示されない不具合を修正
- 仮想メモリが枯渇する不具合を修正
- NFC (Near Field Communication / 近距離無線通信)リーダーがカードのUUID (Universal Unique Identifiers)の読み取りに失敗する不具合を修正
- USBプリンターおよびIPP Over USBにおいて、Spoolerの初期化時に失敗する不具合を修正
- [Windows Advanced Rasterization Platform (WARP)] High Efficiency Image File (HEIF)形式において、Y210、Y216、Y410、Y416に対応
- Windows Kernel Vulnerable Driver Blocklistファイル(DriverSiPolicy.p7b)を更新。この更新により、Bring Your Own Vulnerable Driver (BYOVD)攻撃の危険にさらされる恐れがあるドライバをリストに追加しました
- Remote Desktop GatewayがWindows11 Workstationに接続できない不具合を修正
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追加情報
KB5050092では、日本時間で2025年1月15日リリースのセキュリティ更新プログラムKB5050021インストール後から発生していた、一部のUSBオーディオDACやサウンドデバイスが動作しなくなる不具合が修正されています。同様に、USBカメラ(Webカメラ)が動作しない不具合も修正されています。これらの不具合にお困りだった方はKB5050092のインストールをお試しください。
不具合情報
KB5050092には以下の既知の不具合があります。
既知の不具合
不具合概要 | 回避策 |
日本時間で2024年10月9日にリリースされたWindows11 23H2 / 22H2用セキュリティ更新プログラムKB5044285以降をインストールすると、OpenSSH SSH Serverサービス(sshd サービス)の起動に失敗し、SSH接続ができなくなる場合があります。 | この不具合が発生した場合の対処方法・回避策として、以下の手順を行うようMicrosoftは案内しています。 - PowerShellを管理者として実行してください。
- 『C:\ProgramData\ssh』と『C:\ProgramData\ssh\logs』の権限を更新してください。SYSTEMとAdministratorsグループにフルコントロールを許可し、Authenticated Usersには読み取りアクセスを許可してください。必要に応じて権限文字列を変更することで、特定のユーザまたはグループへの読み取りアクセスを制限できます。以下のコマンドを使用して権限を更新してください。
$directoryPath = "C:\ProgramData\ssh" $acl = Get-Acl -Path $directoryPath $sddlString = "O:BAD:PAI(A;OICI;FA;;;SY)(A;OICI;FA;;;BA)(A;OICI;0x1200a9;;;AU)" $securityDescriptor = New-Object System.Security.AccessControl.RawSecurityDescriptor $sddlString $acl.SetSecurityDescriptorSddlForm($securityDescriptor.GetSddlForm("All")) Set-Acl -Path $directoryPath -AclObject $acl |
- 同様に『C:\ProgramData\ssh\logs』に対しても上記手順を行ってください。
現在、Microsoftは本不具合の調査および解決に取り組んでいるとのことです。 |
Citrix Session Recording Agent (SRA)バージョン2411をインストールしている環境において、日本時間で2025年1月15日に公開されたWindows11 23H2用更新プログラムKB5050021以降のインストールが完了しない場合があります。 Windows Updateの画面では正常にインストールされたように表示されますが、再起動時の適用画面でインストールに失敗してロールバックされます。 この不具合はCitrix Session Recording Agent (SRA)バージョン2411をインストールしている環境でのみ発生します。主に企業・組織に影響します。一般的なホームユーザーが影響を受ける可能性は低いものと考えられます。 | Citrixはこの不具合に関するドキュメントを公開しています。ドキュメントにはこの不具合の回避策が記されています。 現在、Microsoftは、Citrixと協力してこの不具合の解決に取り組んでいるとのことです。 |