GOM Playerは今もヤバイ。インストールしてみた結果
GOM Playerをご存知でしょうか。今でもヤバイです。
GOM Playerとは、さまざまなファイル形式に対応し、利便性が高かったため2000年代後半頃に流行した韓国製のメディアプレイヤー。
しかし、自動アップデートでウイルスに感染したり、インストーラーにHao123やBaidu IMEなど、マルウェアのような挙動をするアプリが含まれていたりしたため、多くのユーザーが利用をやめました。
そんなGOM Playerですが、今はどうなっているのでしょうか。インストーラーを起動して試してみました。
GOM Playerのインストーラーは今でもヤバイ
まずはインストーラーの『GOMPLAYERGLOBALSETUP_NEW.EXE』をVirusTotalで調べてみました。結果は、
68のアンチウイルスソフトのうち、ESETやカスペルスキー、CrowdStrikeにゾーンアラームなどを含む7つのアンチウイルスソフトが『陽性』を示しました。7/68なので誤検知や過敏に反応しているだけという可能性も無きにしも非ずですが、それでも「うわぁ……」という気持ちになります。
筆者個人的には、メインPCであればもうこの時点でインストーラーを削除しているところですが、実験用PCなのでこのまま続行します。
インストーラー(GOMPLAYERGLOBALSETUP_NEW.EXE)を起動すると『コンポーネントを選んでください』と表示されました。その画面が以下。
この画面を見ただけでは気づかないでしょうが、スクロールすると……
そこには『Add AliExPress shortcut to desktop』という項目があって(スクロールしないと見えないように隠されていて)、デフォルトでチェックがついており、チェックを外さないとデスクトップにAliExPressのショートカットが作成されます。わざと気づきにくくしているあたり、悪質と言わざるを得ません。
さらにインストールを進めて行くと、今度は『E START』というアプリのインストールを促されます。『同意する』を選択するとインストールされます。
この『E START』は、悪名高い『JWord』の名前を変えただけの後継アプリです。過去に『JWord』は、スパイウェアのような挙動をしたり、PCをフリーズさせたり、さまざまなアプリに同梱させて無理矢理インストールさせようとしたり、まともにアンインストールできない設計だったりなどで、多くのユーザーを困らせてきました。
『同意しない』を選択すると、今度は『Axon』というアプリのインストールの確認画面が表示されます。
『Axon』はRazerの壁紙アプリ。特に悪評は聞きませんが不要な抱き合わせアプリには違いありません。
『お断りします』を選択すると、ついにGOM Playerのインストール……は始まらず、まだまだ抱き合わせアプリをインストールさせようとします。
今度は『wememo』というアプリをインストールするかどうかの確認画面が表示されます。
調べたところあまり情報はヒットしませんでしたが、メモアプリのようです。公式サイトにも詳しい情報が全然なく、なぜかハングル文字が表記されていたりと、とてつもない胡散臭さを感じます。
『Decline』(拒否)を選択すると、やっとGOM Playerのインストールが始まります。
GOM Playerは、とにかく不要なアプリを大量にインストールさせようとしてきます。GOM Playerの良し悪しや、プレイヤーとしての使いやすさなど、その辺については置いておいて、それ以前の問題として、このような不要アプリを大量にインストールさせようとしてくるアプリを使いたいと思うでしょうか。
中にはJWordの後継アプリまであったり、「GOM Playerは今でもヤバイ」という認識を拭えません。