第13~14世代CPUの不具合に対してIntelへの質問と回答。リコールはしない。KなしCPUへの影響を認める。保証期間の延長は?
先日、Intelは第13~14世代CPUが不安定になる不具合の原因を特定し、マイクロコードアップデートをリリースすることを発表しました。しかし、その発表は詳細な情報を欠いたものでした。
海外メディアのThe Vergeは、Intelにより詳細な情報を求めて質問をしました。Intelへの質問と回答が以下。
質問: Intelの回答: 第13~14世代デスクトッププロセッサーで不安定になる症状が発生しているお客様は、Intelカスタマーサポートへとご連絡いただき、サポートを受けるようお願いいたします。もし、この不具合が発生しているにもかかわらず、RMAリクエストが拒否された場合は、今一度、Intelカスタマーサポートへとご連絡いただき支援を受けるようお願いいたします。 質問: Intelの回答: 質問: Intelの回答: 私たちはエンドユーザーのシステム上で影響を受けるプロセッサーを簡単に特定する方法がないか調査を行っています。暫定的なベストプラクティスとしては、最新のBIOSへとアップデートして、Intel Default Settingsを遵守することを推奨しています。 質問: Intelの回答: 質問: Intelの回答: 私たちはエンドユーザーのシステム上で影響を受けるプロセッサーやリスクのあるプロセッサーを容易に特定するための方法を提供できないか調査を行っています。 マイクロコードパッチによって、現在影響を受けているプロセッサーの不安定性が改善される可能性はありますが、すでに不安定になっているお客様はIntelカスタマーサポートにお問い合わせください。 質問: Intelの回答: 質問: Intelの回答: 質問: Intelの回答: 質問: Intelの回答: 質問: Intelの回答: 質問: Intelの回答: 質問: Intelの回答: 質問: Intelの回答: [Source: The Verge] |
ふわっとした回答が多いですが、いくつか注目点があります。
まず、影響範囲について。Intelは過去にこの不具合の影響を受けるCPUはK付きだけに絞った発言をしていましたが、今回、すべてではないもののTDP65W以上のKなしCPUにも影響があると認めました。つまり、Core i9-14900KやCore i9-13900KといったK付きだけでなく、Core i9-14900やCore i9-13900、Core i7-14700やCore i5-14600などにも影響する可能性があるようです。
次にマイクロコードの効果について。Intelは、マイクロコードを「予防策」と述べているほか、不具合の影響を受けた人に対してカスタマーサポートへと連絡するよう繰り返し案内しています。マイクロコードでCPUが直るのであればこのような発言はしないでしょう。つまり、マイクロコードはあくまでも今後の劣化を防ぐことを目的にしたものであり、すでに劣化したCPUを回復させる魔法のような効果はないようです。もし、本不具合の影響を受けている方は、BIOS設定等で一時しのぎをするのではなく、返品・交換をするのが最善の選択でしょう。
そして最後に保証と補償について。今回の質問でも保証期間についての明言はありませんでした。ユーザーを安心させるためにも、早急にこの部分を明確にすることが望まれます。
PC関連が好きで情報を追っている人であれば本件について知っているでしょうが、問題はそうでない人。本件のことを知らない人は大勢いるはずです。何も知らずに買ったときのまま使い続けて、保証期間が切れてから壊れる人が今後たくさん出てくるでしょう。
そういった人たちも適切なサポートが受けられることを強く望みます。