グラボの温度が購入当初よりも異常に高い。不具合?欠陥?その原因は
グラボの温度が購入当初よりも異常に高くなる現象が発生しています。ドイツメディアのigor’sLABが報じました。
読者からグラボの温度が購入当初よりも高くなったという報告が複数寄せられている。最初は良好だったのに、数か月後にホットスポット温度が100℃になるというものだ。私はすでにこういったケースについての記事を公開している。1つはASUS GeForce RTX 4080 TUF GAMING、もう1つはManli GeForce RTX 4080 Gallardoだ。これらはサーマルペースト(グリス)を塗り替えるだけで高負荷時の温度が20℃以上も低下した。
そう、これらの問題の根源は粗悪なサーマルペーストにある。最初のうちは良好な結果を見せるが、グラボを使用し続けていると短期間でサーマルペーストが劣化し、数か月後には冷却性能が著しく低下するのだ。
粗悪なサーマルペーストの材料には非常に安価なシリコンオイルが使用されており、その材料価格は1kgあたり2.5ドル以下だ。グラムではなくキログラムだ。この安さを考えればどういった品質であるか容易に推測できるだろう。 安価で粗悪なサーマルペーストは、可能な限り高い性能を、短期間だけでも達成することを目的に作られている。そこに耐久性は考慮されていない。 この問題はASUSやManliだけのものではない。こういった安価で粗悪なサーマルペーストは、さまざまなグラフィックスカードメーカーに納品されている。グラフィックスカードメーカーは安価なサーマルペーストを使用することでコストを抑えている。 自社の利益のためにこのような粗悪なサーマルペーストを使用し続けているすべてのメーカーは、考えを改めるべきだ。 [Source: igor’sLAB] |
購入時よりも温度が異常に高くなっていたら、これが原因かもしれませんね。メーカーとしては塵も積もればでコスト削減になるのかもしれませんが、ユーザーとしてはたまったものではありません。考えを改めていただきたいところです。
このほかにも、サーマルパッドが劣化してオイル漏れが発生し、VRAM温度が上昇するという問題もあります。以下の記事を未読の方はあわせてご覧いただけましたらと思います。
RTX 3000シリーズのメモリ温度が購入時よりも高くなる。短期間でサーマルパッドが大幅に劣化する『オイルブリード問題』